ジャンプビョイーーーーーン!
「ロインちゃんの叫び声だ! 俺、行きます! すいません!」
俺はお姫様の腕を振り切って走る!
ロインちゃんが悪魔みたいなやつに捕まっていた。
「ひ、ひーちゃん……」
「ロインちゃん!」
「グフフ……お前がドーーーーーーーンの勇者か……」
悪魔の笑顔キッッッッッッッモ!
「ロインちゃんを返せ!」
「フハハハ! この女を返してほしくば、ガッッッッッッッチガチの盾を寄越せ!」
「え、いいよ」
俺はボロボロに崩れた盾を差し出す。
「なんだそれは!」
「ガッッッッッッッチガチの盾だけど」
「バカにするな! 本物を持ってこい!」
「本物だよ!」
「話にならん! 娘は連れて行く! 北の国の塔で待つ! さらばだ!」
悪魔が羽ばたく。
「ひーちゃん!」
「ロインちゃん!」
悪魔はロインちゃんを抱えて空にスーーーーーーッ!
「ロインちゃーーーーん!」
俺、猛ダッシュ!
ダダダダダダダダタタダダダダダダ!
追いついた!
「ええっ!?」
悪魔びっくり。
「ロインちゃんを返せェ!」
俺、大ジャンプでビョイーーーーーーーーーン!
悪魔の高さに届いた!
「くっ……なんてバカみたいな跳躍力だ!」
「うおおお!」
「させるか!」
悪魔がロインちゃんを手放した。
ヒューーーーーーーーーー……
「きゃああああああああ!」
「ロインちゃん!」
あ。空中だから何も出来ない!
「ひーちゃあああああん……」
「エルフの娘! こっちに落ちてこい!」
地面に鎧の男! ムッッッッッッッッキムキだ!
バーーーーーーーーーーーン!
「ロインちゃあああああん!」
「安心しろ勇者!」
ロインちゃんはムッッッッッッッッキムキの男がキャッチしてくれた。
あれ、でも俺は?
「勇者! ダメージを受ける前に地面を殴れ!」
「わ、わかった!」
ドーーーーーーーン! 俺、無傷!
「無事か!」
「あ、ありがとう! あなたは?」
「俺は戦士、タイ・リョク! 勇者よ、やつを倒すぞ!」
「はい!」
「ふざけた奴らだ……」
悪魔が降りてきた。
「魔族四天王……になる予定のザーコ様がお前を倒してやる!」
「えい」
ドーーーーーーーン!
「ザコンヌ」
ザーコ爆発! 俺、勝利!
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