ライバルギューーーーーーーーーーン!

「お前がドーーーーーーーンの勇者か!」

 

「誰お前」

 なんかムカつく態度のイケメンが来た。ムカつく。

 

「俺の名はライ・バル! ガキーーーーーーーーン!の勇者だ! ドーーーーーーーンの勇者よ、あんな雑魚に苦戦する様では、この先が思いやられるな!」

 え? なにこいつ。ほんとムカつく。てかガキーーーーーーーーンの勇者ってなに?

 

「なによ、ひーちゃんは予言の勇者なんだから!」

 ロインちゃんがほっぺたをふくらませる。かわいい。

 

「フッ……ならば、俺と勝負しろ!」

 ライ・バルが走ってくる!

 

「えっ、ちょっ……」

 俺は拳を構えた!

 

 ……待てよ。こいつ殴ったら爆発するじゃん。見たくねぇーーーーーーーー!

 

 仕方ないから地面をドーーーーーーーン!

 

 地面パカーーーーーーーー!

 

「うおっ⁉」

 ライ・バルは俺が作った地割れにスポーーーーーン!

 

「おのれドーーーーーーーンの勇者! ふざけやがってえええええぇぇ…………」

 落ちてった。

 

「結局、殺しちまった……」

 

 ロインちゃんが地割れをのぞき込んだ。

 

「あの人、ピンピンしてるよ」

 

 のぞき込んだら、元気いっぱいに騒いでた。

 

「……!……!!」

 何言ってるか聞こえない。

 

「じゃ、行こっか」

 ロインちゃん冷酷~。


 と思ったらライ・バルが谷底からギューーーーーーン!

 

「ま、待てぇ! ゼエ……ハァ……」

 

「お前すごいな」

 

「ハァ……ハァ……おまっ……倒っ……ハァ……」

 

「まず呼吸整えてからにして」

 

「ハァ……フゥー……俺のMPを全て奪うとは……油断ならん奴……」

 

「自分で使ったよね」

 

「クソッ! 覚えておけ!」


 ライ・バルは捨て台詞吐いて去ってった。

 

「なんだあいつ……」

 

「ガキーーーーーーーーンの勇者って言ってたよね」

 ロインちゃんが真面目な顔をする。

 

「うん」

 

「私達と別の予言を受けた勇者なのかも。でも、ひーちゃんが一番だよ!」

 ロインちゃんにこーっ! 眩しい! 惚れる!

 

「そ、そう……かな……ニュフ……」

 だめだ。勇者になってもコミュ力が上がらない。辛い。

 

 そんなこんなで、俺達は城に向かった。途中のモンスターは全部ドーーーーーーーン!した。

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