第23話 ミユキはD少年の妹

翌日俺は敷地の外壁を強化していく、素材を石に変え厚みを10メートルから20メートルに変更

更に高さを18メートルまで上げ柵を並べる


うーん、円を作っていくのってなんか面白い

円の建造物、昔のアニメに出てきたオービタルリングを思い出す

地球の外周を人工のリングで覆うあれだ

ちなみに00ではないテッ〇マンブレードの方だ


普通はローマのコロッセオとか言うだろう

では普通とは何かね!そんなことを考えながらテックセットしていく、いや真っ直ぐ5km地点まで橋を作っていく

絶対建築基準法アーキテクトのレベルが上がったので橋のサイズが小さかったと思い、幅を10メートルに高さも10メートルに変更

トンネル状だったのを屋根をプラスした形状に変えた


半径5kmの円、そんなもの人の手で正確に作るのはかなり大変だ

でもアイテムボックス内で”こんな感じ”だけで簡単に作れてしまう

並べていくだけなので楽ちんだ


そんな事を思いながら家から5km地点に到着

辺りを見回すが特に何もない

あの人達はどこからやってきたのだろうか


作業を始める

橋はアーチ状にして長さが30メートル、間に橋脚を全部で4本

それを並べ、200メートル毎に避難部屋も設置


魔物がポップしてくるかもしれないと当初思っていたが、俺が作った橋の上にはなぜかポップしない

よくわからないが地面がないとポップしないようだ

魔力とかそんなんでもあるのだろうか

検証が必要だな


それと家の外壁を作った後で思ったのだけど魔物は外壁を攻撃しない

俺が作った物には攻撃出来ないのか?

それとも人が見えないと攻撃してこないのか?

でも外壁の周りにはうろうろしてるんだよな

この辺りも検証だな


絶対建築基準法アーキテクトのレベルが上がったからなのか橋は隙間なくきっちり並んでいく

いや、これ接合してますよね?

器用が関係してる?それとも絶対建築基準法アーキテクトレベル?

わからないことだけが増えていくがこの検証も必要なのか?


検証ばっかりで誠にもってめんどうくさい


アイテムボックスから出して並べて出して並べて進んで出して並べて

だしてならべてだしてならべてすすんでだしてならべてだしていれて

ダシテ、ナラベテ、ダシテ、イレテ、ダシテ、ダサレテ、ダシテ


精神的におかしくなり始めた頃、夕方になったので本日の作業は終了そして帰宅

頑張ったので1/3は出来たと思う


絶対建築基準法アーキテクトのレベルが上がればもっと大きな物を作れるだろう

しかしアイテムボックスから出せる範囲が決まっているので細かく進みながらやらなくちゃいけないのがめんどくさい


アイテムボックスも進化しねーかな

そんなことを思った、期待を込めて



称号がオープンスケベになったときのように!オープンスケベになったときのように!



……実際ね100メートル以上の大きさの物が作れるようになったとしよう

それ、アイテムボックスから出したらどうなる?

鼻すれすれで出てくるかもしれないし俺に重なって出てくるかもしれない


体の半分建物になってて「やあ、こんにちは!」なんて声かけてくる奴がいたらドン引きするぜ?


いるのかわからない神様にお願いしました

ついでにボルテッカが撃てますように



翌朝ステータスを見てみると変化があった

全部見るのはめんどくさいから要所要所で見ていこう



タカムラ シンジ

男、異世界人

30歳

レベル22

職業:建築家、旅人、ドライバー、土木作業師(NEW)

称号:異世界トラベラー、大量轢き逃げ犯、オープンスケベ、夜の帝王、怒れる戦士、橋作り名人(NEW)


スキル:アイテムボックス(素材)(UP)、言語理解、棒術レベル3、徒手空拳レベル3、見切りレベル4、性愛術レベル3、轢き逃げアタックレベル4、魔力弾(NEW)ボルテッカは無理!これにして!サービスだよ!


ユニークスキル:絶対建築基準法アーキテクトレベル2



職業増えてるうぅぅぅ!

てかさ、職業ってそう何個も増えるもんなの?

経験したことが累積していくのだろうか、わからん



んっと、橋作り名人か……


背の高い橋ばかり作っていたら高橋名人とかになったりするのだろうか?

やべ!つい思ってしまった!


神様いらないです高橋名人はいらないです!

16連射とか出来ないんで……


連射でスイカとか割れないんで!



ここで俺は溜息をつく


魔力弾(NEW)ボルテッカは無理!これにして!サービスだよ!



「ミユキィィィィィィイ!!」



ついに神様らしき存在がアピールしてきやがった!

サービスだよってもっとサービスしろ!

俺にやさしくしろ!もっと甘やかせ!

リアクターボルテッカを撃たせろ!



調子に乗りましたごめんなさい



5分ほどベッドの上で土下座をし冷静になる



そして来ました、アイテムボックス(素材)


そざい?

これ木材の材だと思っていたけど素材の材だったのかな?


意識して内容を確認してみる

あ、ちゃんと説明が出るようになった

今まではなんとなくだった


アイテムボックス(素材)

アイテムボックス(材)が進化したよ!

アイテムが無限に入れられるよ!

入れたアイテムの時間が停まるよ!

アイテムボックス内で絶対建築基準法アーキテクトが使えるよ!

石材がアンロックされたよ!

出せる位置が200メートル以内になったよ!

回収も200メートルになったよ!

人間はアイテムじゃないよ!

サービスなんだからね!



ふむふむほうほう


しゃべり方と感嘆符の多さに誰かを思い出すが関係ないだろう


金属は無理みたいだな、そのうち出せるようになるかな

条件がわからないから何とも言えないけど、石材が出せるだけでも相当違う


あれ?今一瞬何か思いついた気がしたけど…


まあいいやと石で真っ先に思いついたのはこれ



「溶岩プレート……、今日はステーキだな!」



朝からオーク肉のステーキ


石材か…

アイテムボックス内で暖炉を作った

皆に家の外に出てもらい家を回収し暖炉を備え付ける

家を設置し直し終了


暖炉なかったからね、皆も大喜びだ

薪はいくらでもだせるし、まだまだ冬だし寒いからね……


あ!


作る物のサイズが縦横最大30メートルの高さ18メートル


俺のアイテムボックスのサイズは


わかるかな?今暖炉を設置したみたいに全てアイテムボックス内で組み立ててから出せば済む話じゃね?


試しに作ってみる



……出来た!


アイテムボックス内の項目に「直径10kmのリング状の橋」ってある



やべーわ、これはチートすぎる……


なんで思いつかなかったんだよ


今までの苦労はいったい



「暖炉、暖かいな……。」



揺らめく炎を見ながら俺の目から一筋の光が流れ落ちる


な、泣いてなんかいないんだからね!


その日、家から出ずカレンに慰めてもらった

悲しみを吐き出すようにもう出ないってほど吐き出した

なにをだろうね?



明日は橋を回収して設置しなおさなきゃだな




目を覚ますと雲の上にいた

いや、まだ寝てるのか?

夢の中かもしれん、なんかふわふわしてるし


見渡す限り空と雲しかない


何かに呼ばれてるような気がして雲の上を歩き出す


どれぐらい歩いたか、10分だったのか1時間だったのか或いは1日だったのかわからない

それぐらい曖昧な感覚の中


庭園があった

30cmくらいの羽と頭に輪っかが生えた人形が辺りを飛び回ってる


あー、夢だな

そう思った俺はそのままそこに横になって眠る



『ちょっとー!呼んだんだから寝ないでよ!起きて起きて!』



うるせーな、こっちは疲れてるんだよ精神的にも肉体的にも



『ふーん、そんなこと言っていいの?絶対建築基準法アーキテクト没収しちゃうよ?』



なんやて?

なぜか関西弁になった俺は飛び起きる



「なんだ貴様は!」



『ひぃ!?ごめんなさいごめんなさい!』



とりあえず凄んでみたら土下座して謝っている奴がいる



で、誰?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る