第24話 てめーの血は何色だ!?

夢だと思ってたら誰だか知らない奴に声をかけられた



「で、君は誰なの?」



『僕はこの世界の創造神からスキルの管理を任されてる一柱さ!ここはシンジ君の夢の中で間違いないよ!』



こいつ、俺の心の中を読めるみたいだな



『うん、読めるよ!100年ぶりに来た『旅人』だし、他の神も注目してるんだよ!』



ほう、もうめんどくせーから心の中だけで会話しよう

勝手に読んで勝手に答えるんだから考えるだけでいいや

しゃべらないでいいから楽ちんだな



『なになにシンジ君!僕だけにしゃべらせる気?まーいいや!それでね、君をここに呼んだ理由なんだけど……知りたくない?』



いや、特に興味ない

大体こういった存在は駆け引きが好きだったり面白おかしく生きるのが好きだったりするロクでもない連中だ


それに本当に知りたい事とか答えないだろうしな

あ、一つだけ教えて欲しいとしたら俺は元の世界に帰れるのかくらいかな



『なんだよシンジ君!ノリが悪いなー?でもよくわかってるね?僕たちは面白おかしくなればいいから他はどうでもいいんだよ!何個かの質問は答えてあげてもいいけどー?』



横を向きながらチラチラこっちを見てる

すげーイライラする


ちなみにこいつ、見た目は金髪の美女

小さいがおっぱいあるし、いや両性具有って線もあるかもしれない

だが小さい時点で俺の興味から外れている



『なんだよー!君も大きい方がいいってタイプかよー!そんなこと言うシンジ君なんかキライだ!もう質問に答えてあげない!』



うん、別に構わない

というか帰りたい

あ、元々いた世界ではなく今居る家にね

カレンを抱きしめて寝ていたはずなので、あの柔らかさを堪能したい



『もうぷんぷんだよ!げきおこなんだからね!そんなシンジ君に朗報でーす!この世界に来た『旅人』は元の世界に帰れませーん!』



まあそうだと思ってたよ

帰れないのはわかったけど思った程ショックではないな、カレン達がいるからかな

で?それで終わりなら帰してくれない?

俺お前に興味ないし



『なんなんだよシンジ君!!へー、僕にケンカ売ってもいいのかなー?僕はスキルの管理神なんだよ?絶対建築基準法アーキテクト取り上げちゃうよ?』



「てめーぶっ〇すぞ!」



『ひいぃ!ごめんなさいごめんなさい!取り上げないから許して!』



危うくブチギレそうになったわ



『危うくというかブチギレてたよね…?なんなのこの子!妙な迫力あって怖すぎるんだけど!?』



俺は別に善人ではない、ただ理不尽な物言いに頭に来ただけだ

全てお前の思い通りになると思うなよ

なんならソニで轢いたっていいぐらいの気持ちだぞ



『こわー!?そうだ!あの車なんなの?僕の管理を超えてるんだけど!?よくわからないユニークスキルあるし!まーそこがまた面白いんだけどね!』



なんなのって言われてもただのキャンピングカーじゃないのか?

ユニークスキルがあるのは知ってるが

それはいいけど、話進めろよ

何の為に俺を呼んだんだよ



『君、そんなに傲岸不遜な子だったっけ?あー話ね!忘れてたよ!そうそうシンジ君さー、あれは反則だよ!絶対建築基準法アーキテクトで作れる大きさが決まってるんだからそれをアイテムボックス内であんな大きな物にしちゃうとかさ!サービスしてあげてるんだからあれはなしの方向でね!もう出来なくしておいたから!』



ぶちっ



俺は奴を覆うようにトンネルを作った

出口が俺側にしかない

幅はソニぴったりサイズ


わかるよな?自称神


俺はソニを取り出し乗り込む



『うわー!ちょ、それはダメだよ!その車本当にヤバいんだよ!そんなので轢かれたら僕だってただじゃ済まないんだよ!でもさあの大きさのものが簡単に作れちゃったら世界が変わりすぎちゃうんだよ!多少の変化なら見逃せるけど変化しすぎちゃうのは世界に良くない影響がでちゃうんだよ!』



エンジンをかけギアをドライブに入れる

左足でブレーキをかけたまま右足でアクセルを踏み込むとエンジンが唸りを挙げる



『待って待って!シンジ君冗談だよね?なんかよくわかんないけどシンジ君の心の声が聞こえないんだよ!聞こえないから怖すぎるんだよ!この子本気なんじゃないかと!冗談て言ってよ!』



冗談で警察や裁判があるか!

こいつは一度痛い目に合わせておいた方がいい気がする、どちらが上なのかわからせてやる!(相手神なんだから俺が上ではないね)

それに俺の中の白と紫の色をした戦闘力が53万の人が言うんだよ「ザ〇ボンさんド〇リアさんやってしまいなさい!」って



スっと左足をブレーキから離す俺


猛然と進みだすソニ


あ、スキル轢き逃げアタックが発動したのわかるわ


ドンッ



『ぎゃああぁーーー!』



ちゃんとブレーキ踏んだし、奴側の木は厚みが殆どないベニヤだったから少し撥ねた程度だ



「おい、絶対建築基準法アーキテクトを元に戻せ。今回は見逃してやるけど次やったらただじゃおかねーぞ?」



『も、戻しますー!はい、もう戻ったよ!ちょっとー!シンジ君が本気じゃなかったとはいえ凄く痛かったんだからね!神だって死んじゃうんだからね!』



へー、そいつは良いことを聞いた



『あ!うそうそ死なないよ!死なないけど痛いんだからね!もうやめてよー!僕が悪かったからー!』



自称神が泣いている

しょうがないから抱きしめて頭を撫でてやる

結構柔らかいなこいつ



『なんだよー!急に優しくするなよー!うわーん!』



そう典型的なDVのあれだな



「これに懲りたら俺に変な事するんじゃないぞ?ちゃんとしたら優しくしてやるから。そもそもお前が悪いんだからな?お前が悪くなければ俺だってこんなことしないんだからな?」



『はいー!シンジ君の言うこと聞きますー!でもね?大きな物を作るのはいいけど全部アイテムボックス内で済ませちゃうのはどうかなーって思うんだけどー?』



「それは俺のスキルがなければ出来ない事なんだから問題ないだろ?あって困る能力ではないからな?」



優しい声色で語り掛ける

堕ちたな、俺の勝ちだ



『うん、そうだよね!でもでも気を付けて使ってね?やろうと思えばあの世界を覆える程の大きさとか作れちゃうから!それは問題だからね?』



「わかったわかった。俺の常識の範囲内にするよ。」



俺のってのがポイントだ



『うー本当だよ?シンジ君を信じてるからね?』



「あー、あと聞きたい事あるんだけどアイテムボックスって金属とかいつアンロックされるの?絶対建築基準法アーキテクトは使用回数とか俺のレベルが上がればスキルレベル上がるんだろうけど。それと魔力弾、どうやって使うんだ?」



『アイテムボックスの金属は絶対建築基準法アーキテクトがレベル4になればアンロックされるね!絶対建築基準法アーキテクトのレベルは今シンジ君が言った通りさ、使用した回数とシンジ君自身のレベルも必要だね!あとは魔力弾、シンジ君ちょっと向こうに手をかざして見て?』



言われた通り右手をかざしてみる



『掌から魔力を発射するイメージでスキルを意識すれば使えるはずだよ!やってごらん!』



イメージか……魔力がよくわからんがスキルを意識して……

あれだなピッ〇ロさんの魔〇砲をイメージする

気をドンドン打ち込むやつ

溜めとか出来るのかな?


そういえば俺の魔力カンストしてるけど全開で撃ってもいいんだろうか?

まあいいや、とりあえず撃つ!



『あ!シンジ君魔力をもうちょっとおさえt』



シュボォワ!



ドッゴーン!!



物凄い衝撃と暴風が俺達を襲う

まあ咄嗟にソニの影に隠れましたけどね



手を翳してた方向


何もないっす

雲とか空とか

真っ黒になって無くなってます



『ああああああ!!天界があああ!!時空歪んじゃってるんだけど!どうすんのこれ創造神に怒られるってレベルじゃないんですけどー!』



知らんがな



_________________________________



作者から報告です

いつもお読みいただきありがとうございます


2/12、13で全話の誤字脱字を修正、あと読み直しておかしな部分を削除・加筆しました

と言っても本当に少しだけですけど


まだ誤字脱字等ございましたらご報告いただけると幸いです。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る