第15話 いつかどこかのヴィジュアル系?
タバコの問題も無事?解決しアラハマの街に入って行く
アラハマも人が多く活気に満ちている
「さてマリアベルが起きたら車をアイテムボックスに入れて買い物に行こう。食料とあと何か必要な物ってある?」
「そうですね、あとは水と飲み物ぐらいですかね?私とお嬢様は自分のアイテムボックスに衣服や日用品を入れてますからそれは必要ないですし。テントなどはシンジ様がお持ちみたいですし。
そもそも旅をするのに必要な物は全部シンジ様がお持ちですよね。」
お忘れかもしれないが元々こっちの世界に来る前に12人が1週間以上過ごせる食料や飲み物、キャンプ道具一式を積んでいたのだ
それにプラスしてキャンピングカーまである
移動出来て寝泊まりも出来るとか素敵に無敵すぎる
「なら食料品店と雑貨屋も一応見ておこう。生ものも俺のアイテムボックスなら問題ないし。」
御多分に漏れず俺のアイテムボックスは無限+時間停止という優れもの
買い物は謝礼で貰ったお金で足りるだろうし、もし足りなくなったらアイテムボックスにある木材を売ればいい
この木材だがどんな種類でもあるらしく今の所、檜、楠、桜、柿、
正し加工してあるから植樹は出来ないと思う
でも桜とか枝からでも接ぎ木出来るって聞いたことあるな
定住するところがあったらソメイヨシノでも接ぎ木を試してみるかな
あと檜
総檜風呂とか作れるよな
大きさや厚みによるけど日本で作ろうとしたらかなりのお値段になるが俺なら一瞬でしかも継ぎ目のない状態で作れるから水漏れの心配もない
試してないが茅葺屋根の家とかも作れるかも
すでに無職でスローライフだが更なるスローライフを可能としている
守るべき者も出来てしまったし、安全に永住出来る所を探すのが一番かもしれない
家が作れるだけでチートすぎるな
「おふぁようごまいますぅ。」
相変わらず覚束ない朝の挨拶をするマリアベルが起きてきた
昨晩ベッドで言われた事を思いだす
「おはようマリー、もう街の中に入ったから顔洗って食事しちゃって。面倒ごとが起きる前に買い物済ませて街から離れるよ。」
「はぁい。…シンジ様マリーって覚えていてくださったのですね♪」
昨晩甘えてきたマリアベルがマリーと呼んでくれとうるさかった
マリーとか言われるとアントワネットか不〇議の海〇〇〇ィアを思い出す
「そだねー。すぐカレンに聞いた馬車置き場に着くから、用意しちゃって。」
少々照れ臭くなった俺は一世を風靡した言葉で誤魔化す
30にもなって18の娘っ子に翻弄されるとはな…
馬車置き場に着きカレンが丁稚の子にお金を渡す
すぐアイテムボックスに入れるけどマリーの用意が出来るまで置き場に困るから致し方なし
俺もちょっと休憩したいし
そういえば車にカーオーディオと301連奏CDチェンジャーあるな
おかげで助手席の足元は1段高くなっている
301連奏とか車の中に何時間居れば全て聞ききれるのだろうか…
マリーがまだ朝食を食べているのでCDを全部出して見てみる
驚くことに301枚全部入っていてその全てが90年代ヴィジュアル系バンドの物だった
ヴィジュアル系バンドの歌が頭の中をぐるぐる回ってる
俺はまだ子供だったけど、親父がコピーバンドで色々やっていたので聞く機会は沢山あった
てか今時CDとか嵩張って仕方がない
デジタルオーディオプレイヤーに入れればもっと楽なのにと思ったが親父は機械音痴のCD派だった
「ヤバいな。X、BUCK-TICK、LUNASEA、黒夢、Zi-killとPenicillin、FANATIC◇CRISISまである。道中気が付いてればもっと楽しめたのにな。」
まぁこれから長い旅路だ、いくらでも聞く機会がある
個人的にはHIDEとFANATIC◇CRISISが好きでよくカラオケでも歌っていた
歌はいいね文化の極みだよと言った白髪の少年を思い出した
「食べ終わったならそろそろ買い物に行こう。もう遅いかもしれないけど余り目立たないように。」
車をアイテムボックスに入れ食料品を探す
すぐに大きな軒先に沢山の食料が並んだ商店を見つける
果物や野菜を見ていて気が付いたがこの世界の食べ物は地球の食べ物と似通っている
大根とか人参とか玉ねぎなんかも名前と色形が殆ど変わらない
たまになんだかよくわからない物もあるが俺だって地球の食料を全て知っている訳ではない
食べてみて毒じゃなければ問題はない
「この店でいいかな?食料は全部揃いそうな品揃えだな。」
「そうですね、こちらの商店は侯爵領にもある有名な大店です。一通り揃うと思いますよ。」
「んじゃ欲しいのを買っていこう。中の人に声かけるか。すみませーん、食料を買いたいんですが。」
「いらっしゃいませー。どのような物がご入用でしょうか?」
そう言って出てきた兄ちゃん…
ヴィジュアル系やないかーい!
前髪だけ金髪であとは茶髪、耳にはピアス
鼻にまで
指輪も沢山ついてるし、何より革ジャン革ズボン
どっちかと言うとパンク系すかね?
ヴィジュアル系もうお腹いっぱいっすよ…
「あ、ああ、食料を買いたいんだが…長旅なもんでそこそこの量が欲しい。見聞きしながら買いたいんだがどの程度購入出来るだろうか?」
俺が大量購入したせいで値崩れしたりするのは避けたい
偉い人はどうでもいいが、値上がりしたら街の人がかわいそうだ
「そうですね、今番頭を呼んでまいりますので少々お待ちください。」
上客と判断したのだろうか、ヴィジュアル系の目がギラリと光った…気がする
お兄ちゃんが奥に行きすぐに恰幅のいいおじさんと女子高生ぐらいの年若い女の子が出てきた
「いらっしゃいませ。お聞きしました所、食料品の大量購入ですとか。店頭にある物でしたら倉庫にも御座いますので問題御座いません。他にも御座いましたらご用意致しますので沢山ご購入してくださって大丈夫ですよ。こちらの者をお付けしますので
何でもおっしゃってください。」
えびす顔とでもいうのだろうか、おっさんがニッコニコしている
恰幅のいいと言ったが、えらく油ギッシュなおっさんだ
おっさんなど見たくもない!
すぐに若い女の子に目を向ける
ふむふむ俺スカウターによると身長が150cmほどでお胸様が…
……こいつは驚いたぜ
この世界というかカレンもマリーもIカップはある爆乳だ
だがこの娘はそんなものではない
ごくりっ
…L以上はありそうだな…
くっ!俺のパイスカウターの上限を振り切りやがった!
と興奮していたら横にいたマリーにひじ打ちをされる
「シンジ様?後でお話があります?」
うん、スゴクイイエガオダネ?
痛みでうずくまり、涙目になりながらマリーを見上げる
その横にいたカレンは阿修羅面『冷血』みたいなお顔でした
…気を付けよう
驚いておろおろしているお店の女の子
oh!satisfaction!いーい感じで揺れてらっしゃる
殺気を感じたので視線を逸らしたが般若のような顔になった二人がチラリと視界に入った
俺は生き残れるのだろうか、この世界に来て初めて死と隣り合わせだと感じた
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