第523話 生徒会長の要請
話をした結論。
俺の提案した催し物はほぼ全て採用かつ、実現可能。
特に飲食(甘いもの)は生徒会のやる気をかなり上げることに繋がったようだ。
争奪戦にならない程度には種類があるけど、もう少し種類増やした方がいいだろうか?
「シリウス殿下。生徒会……いえ、生徒会長として殿下に二つほど要請があるのですがよろしいでしょうか?」
そんな事を考えていると、生徒会長がそう尋ねてくる。
要請?
「話を聞きましょう」
「ありがとうございます。一つ目は各学科の出し物なんですが」
一応、日頃の学習の成果としてそれぞれの学科でも出し物をする事になった。
文化祭の室内展示のようなものに近いだろうか?
それ以外にもデモンストレーション的なものもやると決まったはずだが……
「各学科以外に、魔法科としてではなく、殿下個人として、殿下の魔法の実演も是非ともお見せ頂けないでしょうか?」
何を言われるのかと思っていたらそんな事を頼まれる。
まあ、問題ないけど……それ必要かな?
「分かりました。考えておきます。それで二つ目は?」
「二つ目も先程と近いのですが、殿下個人で出し物をお願いできますでしょうか?飲食、アトラクション、ステージとジャンルは問いません。記念すべき最初の学園祭の特別感が欲しいので是非とも御検討頂けますでしょうか?」
俺がやった所で特別感出るかな?
まあ、それ程大変なお願いでもないしジャンル問わないなら問題ないか。
「可能なら、限定数でいいのでとても美味しいスイーツが出てくると嬉しいです」
ポツリと付け加えられる条件的にそれがご所望か。
まあ、他の生徒会役員もその言葉に期待してるような顔をしてるし、その方が楽といえば楽か。
「分かりました。可能な限り検討しておきます」
「楽しみしております」
「学園祭の方はお任せしても?」
「シリウス殿下のご説明と計画書があったので問題なく進行できます。必ず殿下の思い描く素敵な学園祭にすると我が父に誓ってお約束します」
頼もしい限りだ。
「頼りにしてます」
「お任せを」
その言葉で他の役員たちはすぐに動き出す。
生徒たちへの説明や色々な準備と大変そうだが、この生徒会長の選んだメンバーだし大丈夫なのだろう。
差し入れに甘いものでも置いておく方がいいかな?
俺自身、頼まれ事もそれ程大変なものじゃないので必要な時に必要な協力が出来れば大丈夫だろうが……何にしても、初めての学園祭というのはかなり楽しみだ。
フィリア達とゆっくり見て回るのも楽しみだ。
時間が作れるかって?作るに決まってるさ。
主に大好きな人達と楽しむためにわざわざ企画したんだからね。
私利私欲丸出しだが、皆が楽しめるものになるといいよね。
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