第2話 橋上の激闘

 のぶおは城を出た後、王様のおっしゃっていたことを思い出し、武器屋へ直行しました。街の外にはモンスターが跋扈するこの世界では、武器を扱う商店はどこの街にもある一般的な職業です。武器屋の店主に話しかけると、店で扱っている商品の一覧を見せてくれました。のぶおは所持金と相談してブロードソードを購入しました。そのあと、武器屋の右隣にある防具屋で皮のよろいと皮のたてを買いました。余ったお金は、防具屋の右隣にある道具屋ですべてやくそうに替えました。

 「装備しないと効果がないよ」という武器屋の店主のアドバイスに従い、左手にブロードソードを、右手に皮のたてを持ち、皮のよろいを着たのぶおは、武器屋の通りを真っすぐ西へ進んだところにある民家へと勝手に入り、住民がいても気にせず寝室に入って、ベッドサイドテーブルの引き出しから50ゴールドを手に入れました。武装して闖入してきた若者に対して、住民が何もしなかったのか、驚愕のあまり何もできなかったのかは分かりませんでした。城の壺や民家の家具から金や道具を盗めることに味を占めたのぶおは、今後も事あるごとに引き出しの中を確かめるのでした。


 街を歩く見知らぬ人に話しかけると、北アレフガ平原には東西に大河アレフガ川が流れていることを教えれてくれました。相手が王様であれ、待ちゆく人であれ、のぶおの会話は少し変わっています。のぶおから話しかけることがほとんどですが、のぶおが何かを発する前に、街の人は話し始めてくれます。話しかけるという動詞の意味の再定義が必要なほどに奇妙な行為です。『会話』という一連の行為を全て描いているようでいて、実は、のぶおが挨拶し、話を切り出すという会話の冒頭部分は常に省略されているのです。人間の行為や行動は一定速の時間に沿って進んでいくのであり、省略など起こり得ないはずです。だとすれば、のぶおや街の人が生きている世界と、観察者が生きている時間との間には、変換と解釈が介しているのでしょうか。観察者とは一体誰の事を指すのでしょうか。

 それはともかくとして、相手の話にのぶおが相槌を打つこともめったになく、「はい」か「いいえ」のどちらかを選択的に答えるぐらいのものです。そんな会話をあちらこちらで繰り返している中で、別の人からは、アレフガ川には橋が一つしかなく、今はそこにモンスターがいて、北にある村との交易が滞ってしまっていてみんな困っていると教えてくれました。さらに別の人に話しかけると「ようこそ、アレフガのまちへ!」と言ってくれました。


 街のはずれには井戸があり、中を覗き込むと底まで太いツタが垂れ下がっていたので、のぶおは井戸の底に下りてみました。街の中の朗らかで穏やかな雰囲気から一転して、井戸の底は不気味で暗くじめじめとしていました。人が立って進んでけるほどの横穴があり、奥に進めそうでしたが、行く手を阻む金属製の扉は、「とびらにはカギがかかっている!」のでした。仕方なく、のぶおは井戸の外に出ました。井戸の横の草むらを「しらべる」と、やくそうが落ちていました。地面に落ちていた薬でものぶおは臆することなく拾い上げ、懐にしまいます。

 井戸を脱出した後、見つけることのできた街の人全員に話しかけ、すべての民家に押し入り、気になる足元をくまなくしらべて、やっと旅立ちの準備が整ったと判断したのぶおは城壁の北門へと向かい、門番の兵士に話しかけました。左手に槍、右手に盾を持ったステレオタイプの門番は、

「王様から話はうかがっております。この先はモンスターが潜んでいます。お気をつけて」と言って、城門を開けてくれました。重く頑丈な門が開いた瞬間、ピロリロリンと音がしました。父を殺した魔王を倒すのぶおの冒険の旅がいよいよ始まるのです。


 北の門を出ると、そこには広大な北アレフガ平原が広がっていました。ステップ気候特有の短い草が生えており、短い草のことをステップというのでこの一帯をステップ気候というのです。気候と植生の堂々巡りです。見渡す限りどこまでも平原が広がり、山や丘はなく、はるか向こうには地平線が真っすぐ伸びていました。視界を遮るものといえば、まばらに生えている背の低い広葉樹のみでした。

 のぶおはいざ冒険の旅に出てみたもの、どちらへ向かっていいのかもわからず、街から離れることの不安もあり、城壁の辺りをうろうろしていると、いきなりゴブリンが現れました。身を隠す場所などない平原のどこに潜んでいたのか分かりませんが、さきほどまでいなかったゴブリンが急に現れたのです。のぶおはゴブリンを初めて見ましたが、それをゴブリンだと認識することができました。これ以降の戦闘においても、初めて出遭うモンスターでも、なぜか名前を認識できました。

 ゴブリンは奇声を上げて飛び掛かってきました、敵の先制攻撃です。のぶおは咄嗟にしゃがむと相手の攻撃を躱すことができました。ゴブリンはのぶおにダメージを与えることができませんでした。どうしていいのやらパニックになりながらも、のぶおは夢中になってブロードソードを振り回すと、ゴブリンにダメージを与えることができました。こん棒によるゴブリンの反撃を受けダメージを受けましたが、またブロードソードを振り下ろし、のぶおはゴブリンを倒しました。倒すと殺すは同義です。この経験によって、のぶおは少し成長しました。さらにゴブリンが持っていたゴールドを強奪しました。その後も、のぶおは城壁のあたりをうろうろし、襲い掛かってくるゴブリンを何匹も倒しました。のぶおは戦闘を繰り返すうちに、自分の力や素早さが少し強くなったような気がしましたが、体力が減少してきたので、再びアレフガの街に戻って自宅のベッドで休息を取りました。母に話しかけると「疲れたらいつでも帰ってきていいのよ」と言いました。母子の涙の別れや、息子の旅立ちの決意など、システムに取り込まれてしまえばなかったものとされるのです。

 次の日、再び北の門から平原へと出たのぶおは真っすぐ北へと進むことにしました。途中、ゴブリンだけでなく、野良犬も襲ってきましたが、のぶおはすべてブロードソードで切りつけて倒していきました。安価な剣であるブロードソードは切れ味も悪く、切るというよりも叩いて殴って殺します。

 不思議なことにゴブリンだけでなく、野良犬もゴールドを持っていました。戦闘を懲り返すことでのぶおは経験や金銭を貯めていきました。ゴブリンに引っかかれたり、野良犬にかまれたりしているうちに、疲れてきたので、やくそうを飲みました。疲労や怪我によって行動できなくなるまでの余裕を体力という言葉で表現するとして、やくそうは体力を回復してくれました。病気を治す薬というよりは、即効性のある栄養食品に近い趣の商品です。具体的に言うと、のぶおの体力というものを数字で表した場合に元々12あったとすれば、それが3まで低下していたのが、ふたたび12まで回復したような感覚でした。

 半日ほど歩いていると、やがて大きな川に突き当たりました。それは先日、街の人が教えてくれたアレフガ川でした。人が歩いて渡るのは不可能なほどに深く、幅が広く、そして流れも急な川でした。川は西から東へと流れており、上流に目をやると、遠くに立派な橋が架かっているのが見えました。のぶおは川沿いに西へと進み、橋の入口までやって来ました。その途中でも何度かゴブリンを倒しました。銘板には『アレフガ・ビッグ橋』と刻まれていました。銘板とは橋の入口の親柱に埋め込まれた金属の板のことです。

 アレフガ・ビッグ橋はその名前の通り、アレフガの街と、この川の対岸にあるビッグ村の人たちがお金を出し合って建てた橋でした。アレフガの街とビッグ村の人々の交流や物資の交易のためにとても大切な橋でしたが、最近になってモンスターに占拠されており、高いお金を払わないと通ることができなくなっていて、どちらの住民もほとほと困っていました。のぶおは自分の体力が万全であることを確かめた後、橋の真ん中にいたモンスターに話しかけました。

「この橋は街の人たちが建てた橋だ。そこを通れないようにしているせいで、みんなが困っている。ただちにやめるんだ」

「何だお前は、俺たちに歯向かうっていうのか」

「みんな困ってるじゃないか」

「どけてほしかったら、力づくでやってみるんだな!」どーんという音とともにモンスターが襲ってきました。

 モンスターはヘビーゴブリンが1匹とゴブリンが2匹でした。のぶおはモンスター達の攻撃を受けながらも、まずゴブリン2匹を退治し、体力の低下を感じたのでやくそうを口にしました。ヘビーゴブリンはゴブリンよりも二回りほど大きい体格で、手には普通のゴブリンよりも巨大なこん棒を持っていましたが、その強さはゴブリンと同じぐらいでした。何度かブロードソードで切りつけると、ヘビーゴブリンも退治することができました。ヘビーゴブリン達との戦いによって、のぶおはさらに強くなった気がしました。

 のぶおは「体は大きかったけど、強さは他のゴブリンと同じぐらいだったな」という声がどこからともなく聞こえたような気がしました。のぶお自身も、気合を入れて臨んだ戦闘があっけなく終わってしまったことで、なんだか不完全燃焼な気分でした。


 のぶおの活躍によって、アレフガ・ビッグ橋には再び以前のような活気が戻り、多くの人が往来するようになりました。この戦闘での勇者の活躍を記念して、人々はこの橋のことを通称のぶお橋と呼ぶようになりました。

 のぶおは、この橋が通れるようになったことで、その先のビッグ村に向かいました。


 * * *


 白い光が消え去った後、カールは四人の臣下を呼び集め、今しがた起きた出来事について説明した。四人の臣下もカールと同じくメタモンスターであり、いずれ劣らぬ猛者ぞろいである。カールは、創造主との対話、勇者がこの世界に現れたこと、創造主から魔王の称号を与えられ、全てのモンスターがカールの、ひいてはメタモンスターの配下になったこと、勇者がすでに旅に立ったこと、そして神と魔王と勇者の関係について、神の言葉の概要を伝えた。

 勇者がこの世界に現れた時、メタモンスターは何をすべきなのか、四人の臣下も、メタモンスターとして言い伝えを知っていたから、大きな混乱にはならなかった。とは言え、いよいよ訪れたこの時に全員が興奮を隠しきれなかった。

 カールは、臣下の一人、ジェイマにアレフガへの偵察を命じた。現状、勇者について神から知らされたことはアレフガに住む16歳の若者であるということだけであったので、これからの作戦を立てるためにはまず勇者の素性を知る必要があったのである。

 次に、城の移転を行うと臣下たちに告げた。今いるこの絶海の孤島はアレフガから近くはないが遠くもない。断崖絶壁のこの場所に勇者がすぐさまやってくるようなことはおそらくないだろうが、勇者の旅をより起伏に富んだ長旅にするために、アレフガからの移動距離が最も遠く、行程も険しいであろう絶望の山脈に囲まれた台地に新たな城を築くことにしたのである。まだ物語の中に描かれていない魔王の城なので、魔王が「城を移転する」と臣下たちに告げた次の瞬間にはもう移転は完了していた。さらに、魔王の称号にふさわしいよう、以前の城よりも暗くて恐ろしげな外観にし、広さや天井の高さもスケールアップさせた。相変わらず薄暗い城の中、髑髏が並ぶ廊下の壁に架けられた三つ腕の燭台に蝋燭の火が揺らめいていた。


 勇者とともに物語を紡ぐという、メタモンスターに課された使命は古から語り継がれてきたことであるが、カールにとっても臣下たちにとっても実際に役目を担うのはこれが初めてであったので、想像していなかったことも起こった。

 まず、カールと臣下たちにテレパスと千里眼の能力が備わったのである。これはカールが魔王の称号を授かったことによって得られたものなのか、あるいは神がメタモンスターに対して与えたものなのかは分からなかったが、偵察に行ったジェイマからの声が居城にいた者たちの意識に、ちょうどカールが神託を聞いた時のような複合的な感覚で直接届いた。さらにジェイマが見ている景色が声と同じようにそのまま意識に直結して届き、全員を驚かせた。

 そんなジェイマによる現地から報告の内容は、もう一つの想定していない出来事であった。神に『勇者』と呼ばれているからには、16際の若者というのが、どんなに屈強な戦士なのだろうとカール達は警戒していたが、その男は兵士としての訓練すら受けていない、か弱い人間だったのである。


 ジェイマからの報告を受けて、カールはモンスターの手配を開始した。もちろん、カールはこの世界がRPGであることを知らないが、勇者を育て、鍛えていくためにはちょうどよい強さのモンスターを配置し、勇者にぶつけていかなければならないという事は当然理解していた。本能に備わっていた部分でもあっただろうし、魔王の称号を与えられたことで、神によってカールの意識に多少そういう感覚が植え付けられてたのかもしれない。

 モンスターを配置するとはどういうことか。善である勇者が自らの力で、悪であるモンスターを退治するのであれば、神もメタモンスターも必要ない。例えば、人間世界に組織された警察という善が、法律というルールに基づいて生み出した犯罪者という悪を捕まえるような場合であれば両者の関係性だけで完結する。しかしながら、RPGにおいて実際にはそんな構図は描くことができない。勇者の邁進だけで物語は進展しないのである。考えてもみてほしい。純粋な悪であるモンスターが手加減するだろうか。旅立ってすぐの勇者という、名ばかりで、一番安い剣とぺらぺらの皮の防具を見に付けただけの16歳の若者の強さに合わせて、モンスターが手を抜いてやられてくれるわけがないのである。勇者が自分の意志で冒険の旅をするならば、旅立ちの街の周辺に最も弱いモンスターが出現するかどうかは運で決まる。その環境や生態を上書きし、魔王がその時々の勇者の強さに合わせたモンスターをフィールドや洞窟に適宜配置するからこそ、勇者は自分の強さでぎりぎりピンチを切り抜けて、あるいは、切り抜けたような気分になって、物語の不安と興奮の振り幅を大きくすることができるのである。

 魔王がすべきことはそれだけではない、勇者が今いる地域にどのような建物や地形があるのかを調査し、そこで起こるイベントを準備し、周辺のモンスターよりも骨のあるボスを現地に派遣することも魔王の役目である。もちろん、そのボスも強すぎてはいけない。ボスにたどり着くまでの戦闘によって成長する伸びしろを考慮したうえで選定しないければならないのである。モンスターや戦闘だけではない。洞窟や建造物の中にどんな宝箱をどれだけ配置するかも、魔王が考えておこなっているのである。強すぎず弱すぎず、難しすぎず易しすぎず、ちょうどよいバランスで物語を組み立ていく。全ては魔王の匙加減なのである。


 カールの初陣において、アレフガ軍の兵士よりもずっと弱いであろう勇者に合わせて、カールはもっとも弱いモンスターであるゴブリンと、アレフガの周辺をうろついてた野良犬に勇者を襲わせることにした。勇者は単独行動であったから、ゴブリンと野良犬には集団で襲い掛かることはしないよう命令した。そう言っておかないとゴブリンは知能が低いので50匹ぐらい集まって勇者を袋叩きにしかねない。末端に対するそんな細かな指揮命令さえもカールが考えて指示するのである。

 モンスターの次は、イベントである。イベントといっても、勇者の行く先は橋の他に何もなかったので、ジェイマが現地で面接して採用したヘビーゴブリンを居座らさせた。橋に行って、モンスターを倒すだけでは味気ないのは分かっていたが、なにしろ弱そうな若者なので、実際どの程度の事に耐えられるのかがカールには全く分からなかったから、とりあえず相手の能力を量る程度のイベントに留めておいて、向こうのの出方を伺うことにしたのだった。ジェイマの報告では「他のゴブリンよりも体格が立派で、本人も怪力が自慢だとしきりにアピールしていた」とのことであったし、千里眼で見たその姿はゴブリンの中では二回りほど大きかったので、ボス選びに関してはこのヘビーゴブリンでカールも特に異論は出さなかった。

 貧弱な勇者相手にあてがうモンスター選びは逆の意味で難しかったが、アレフガを経った勇者に対して、魔王がやるべき事はこれで以上だった。


 しかしながら、ふたを開けてみると、勇者は思いのほか健闘し、北アレフガ平原にはゴブリンと野良犬の死体が積み重なり、腐臭漂う小山となった。ゴブリンに殴られようが野良犬にかまれようがお構いなしに勇者はモンスターとの格闘を続けた。切れ味の悪いブロードソードであるから、のぶおはゴブリンの頭蓋骨や大腿骨を破壊しながら叩き切って殺した。野良犬の内臓は破裂し、口から血を噴き出して死んでいった。昨日まで穏やかだった北アレフガ平原にはモンスターの断末魔が響き続けた。殺戮を繰り返す勇者の姿は数日前まで母と静かに暮らしていた少年とは思えない豹変ぶりであった。アレフガの城壁の物見櫓から外の様子を見張ってた兵士もその凄惨な光景を発見して、血の気が引いたそうである。

 そして、これはRPGであるから、この大量虐殺は物語の終盤まで幾度となく繰り返されることになる。新しい街に着くたびに、魔王が送り込んだモンスターを勇者は殺戮し、自らを鍛え上げていくのである。冒険の旅の大半の時間はモンスターを殺すことに費やされる。

 橋の上に待機させていたヘビーゴブリンは勇者に一蹴されて敗走してしまった。これにはカールも拍子抜けであった。ゴブリンと野良犬を相手にスパーリングを繰り返した勇者のレベルが想定よりも上がっていたということもあったが、なによりヘビーゴブリンの強さがまったくの期待外れだったのである。立派なのは体格だけ、力もスタミナも打たれ強さも他のゴブリンと変わりなかった。こうして勇者と魔王の間接的な第1ラウンドは呆気なく勇者の勝利となった。


 勇者が橋を渡り終えた頃、カールは新しい魔王の城の祭殿の間で神に祈りを捧げていた。すると、どこからともなく声が聞こえてきて、意識に直接届く意思によってカールは神のお告げを賜った。映像と音と感情が組み合わさったその神託は辛辣で厳しいものであった。


 ヘビーゴブリンに対する批判的な意思が再生される。声が響く。

「もっと、モンスターの本質を見極める目を持たねばならない……」

「ヘビーゴブリンとはあの太ったゴブリンが勝手に名乗っているだけではないか……」

「モンスターは己を強く見せようとするのだから……」

 迂闊な判断をしてしまった魔王に対する誡告であった。

「省みよ。そして、魔王としてのすべきことをすべきために思考せよ……」


 体内が意思の支配から解放され、神の声を聞き終えたカールは、自分に与えられた使命の難しさに唇をかみしめた。ヘビーゴブリンの虚言を見抜けなかったことは、現地でモンスターを採用したジェンマにも責任はあったが、カールは決してそのことは口に出さなかった。勇者の強さを把握できていなかったことも含め、すべては魔王である自分の責任なのである。たとえ困難であろうとも、勇者と魔王の物語を紡ぐことを運命づけられた存在だからこそ、神託に含まれるすべては自分の至らなさとして受け入れることで、魔王は創造主に、次の成功を誓うのであった。勇者はもう、橋の向こう、ビッグ村に到着しようとしていた。

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