ハサミと黄金糖
やらかした、今日ハサミいるんだった。
どうしよう、俺友達いないんだけど…。
「あの、よかったら使う?」
隣の席のやつ。
なんか、人気らしい。
優しいとかイケメンとかって言われてて何回か告られているところを見たことがある。
「…ざす」
対して俺、コミュ障。
柄悪い顔でコミュ障だから噂が悪い方向にいってちょっと、勘違いされてる。
現にイケメンもびっくりしてる。礼くらい言うし。聞こえてなかったかもしれんけど。
なんか高そうなハサミ。
多分気のせい。でもイケメンのハサミはなんかそう見える。めっちゃ使い勝手よかったし。
ハサミを返した後もイケメンがこっちを見てくる。
なんか渡すべきなのかもしれない、なんかあったかな。
あ、あった。
「…え?」
「やる」
朝近所のばあちゃんがくれた黄金糖。
お友達用にって二個くれたから、一個は口に入れる。
いつも通り二個とも俺が食べると思ってたけど。
「…ありがとう」
礼のつもりだったのに礼言われた、不思議。
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