「…徒歩かな」

「ねえ、白馬の王子様ってきくじゃん」


あまり頭のよろしくない友達が、またまた頭のよろしくなさそうな話題を振ってきた。


「きくね」


「あれさ、ガチで白馬でこられたら困らん?」


やっぱりだ。


本当に馬鹿そう。


「まあ、困るわな。」


「だよね?!だって白馬って、馬だよ?!」


そらそーだ、だって白馬だし。


「うん」


「バイクでもないし、車でもなく馬!やばくない?!」


「まあ、やばいな」


おとぎ話だし、中世設定とかでそうなんだろうけどこいつは一回そう思ったら一人で盛り上がらせた方が楽だ。


「公道でも馬は大丈夫らしいけど、めっちゃ見られるよね!好意よりは好奇の目で!」


「そうだね」


公道大丈夫なんだ、馬。


「響きはいいんだけどな〜白馬の王子様。黒バイクの王子様だと盛りあがんなくない?バイク乗ったイケメンがきたぜうぇーいってだけじゃん」


うぇーいってなんだよ、いいじゃんもう黒バイクの王子様で。


「うん」


「うーん、結局何が一番いいと思う?」

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