(11月21日金曜日)

今日は金曜日!


「今週も長かった~~」

今日を乗り越えれば、土日休み~~


金曜日は、土日休みという楽しみがあるから勢いで何とか乗り切ることが出来る。しかも 今週は 「3、連、休」月曜日が振り返え休日だからね!


今夜の、今夜の確率だが、

「今日の晩ご飯がチャーハンである確率は

0%!」

なぜ、0%なのかというと、何故なら今日の晩ご飯が何なのか、僕はもう既に知っているからだ。


今日、朝ご飯を食べているときだった……

妹が、母にこう言った。


「お母さん、今日の晩ご飯は、カレーがいいなー」

いや、ちょっと待て!ずるいぞそれは、ずるいぞ。僕はそれはやらないと決めている。


「そうね。じゃあ今日は、カレーにしようかね~」

はい、今日のメニューはカレーに決まりました。この瞬間、チャーハンは終わりました。


「絶対今日 白飯じゃん!」

カレーライスのライスは白飯!炊き込みご飯でもチャーハンでもない。


だって、聞いたことあります? チャーハンカレー。カレーチャーハンはあってもチャーハンカレーはない。だってチャーハンという出来上がったものの上にカレーをかけるなんてまさに邪道中の邪道。


そうめんをポン酢で食べるくらいの邪道。


いいんだー別に。全然大丈夫。

強がってなんかいないさ。カレーも好きだし。カレーの上に目玉焼きをのせて、自分の好きなタイミングで黄味を潰すやつ、あれ大好き。


今日は、チャーハンじゃないと分かっていたとしても、3連休のために僕は、頑張る~。


金曜日の授業内容としては、

数学、美術、日本史、英語、総合、総合

金曜日だから何だっていい。多少辛くたって乗り越えられるっていうのに、金曜日に限って疲れる体育がなかったりと、割と楽な時間割である。


「3連休 ああ、3連休……」

チャーハンがなくなったため、もう頭の中は

3連休のことばかり。特に何か予定があるわけじゃないけど、3連休は特別感があるから好き。土曜日、日曜日休みからの月曜日学校と思いきや休み。やったー!


3連休、3連休パワーは凄まじく、あっという間に1日が終わった。多分この3連休はもっと1日1日が早く感じるんだろうけど。


3連休ということもあって普段の1.5倍の量の宿題が出た。

……といっても余裕、普通に余裕。


量を増やされたところで、火曜日の朝までにやっておけばいいのだから余裕。今日はゆっくりと休むか。何もやらない、今日は宿題は一切せずに、漫画を読んだり、ゴロゴロとして過ごすか。


夕飯はカレー

うちのカレーは甘口のビーフカレー。

僕は辛くても食べられるが、妹が子どもだからうちは甘口。


母に呼ばれるまではベッドでゴロゴロと漫画を読んで過ごそう。あー凄いなー3連休って……3連休で嫌な気持ちになる人なんている? いないよね、だって3連休だもんね。


「有人、ご飯よ!」

母に呼ばれて僕はゆっくりと階段をおり、台所へと向かった。


カレーだもん、だって今日の晩ご飯はカレーだもんね。嫌なわけじゃないけど妹のせいでワクワクのワの字もないわ。例えるなら、中古で買った推理小説の冒頭に、「犯人は加藤だよ」ってネタバレのメモが書かれていたような気分だ。恐らくこの作家なら、犯人を最初に分かっていても面白いんだろうけど、面白いんだろうけど、ネタバレを喰らったというモヤモヤした感じ。


「お疲れ様です、カレーライスさん!」

テーブルに置かれていたのは、カレー。

白飯の上にカレーのかかったカレーライスがこちらを見て笑っている。そうだよ、カレーライスはみんなの味方だもんね!


「あれ、め 目玉焼きは?」

カレーライスに目玉焼きが乗っていないことに一瞬不安になったが、母は僕の気持ちを分かってくれていた。カレーライスと別皿に、目玉焼きの存在を確認できた。 


リクエストした妹は笑顔、目玉焼きがあったことに安心した僕も笑顔、2人の子どもの笑顔を見た母も笑顔。みんなが笑顔だ。


みんなで笑顔でご飯を食べられることは幸せだ。チャーハンじゃなかったけど、これはこれで嬉しかった。


「あ、いいことを思いついた!」

妹の笑顔を見ていて、ふと いい案を思いついた。明日の晩ご飯がチャーハンになるかも知れない いい作戦を。


これは上手くいきそうだな。ハハハッ、ハハハハッ……


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る