學而05~08 過つに則ち改むを憚ること勿れ
5
子曰:「道千乘之國,敬事而信,節用而愛人,使民以時。」
「大国を導くのに必要なのは、
信頼、節約、タイミングだよ。」
良いこと、とかいうお題目はすっこんでろ、って感じですね。というかやめてくれ、信頼も節約もタイミングも見事に全部とちった過去があんですよこちとら。
6
子曰:「弟子入則孝,出則弟,謹而信,汎愛眾,而親仁。行有餘力,則以學文。」
孔丘先生は仰る。
「若者よ。親想いであれ。
上のものを慕い、慎み、信義を保ち、
人々を分け隔てなく愛し、
仁あるものに親しめ。
このように振る舞うことが先だ。
学びは、その余力でなすのだ」
「まずは人格」ってことですわね。うーんわかるー☆ とってもわかるよーけどそんなん実現できるかボケ。この条は大切なことを語っている気もするんだけど、「人格」ってなそんなもんで縛り切れやしないってのに、お題目として成立しちゃうもんだから色んなところにドグサレの根を生やしてきた気もします。まぁ悪心に対して素直であればいいってもんでもないわけですけど。この辺、もうちょいなんか言い方なかったんすかねえ。
7
子夏曰:「賢賢易色;事父母,能竭其力;事君,能致其身;與朋友交,言而有信;雖曰未學,吾必謂之學已矣。」
「エロスは素敵だ、わかる!
が、賢者を讃えるのは、
それに匹敵する!
父母に仕えるのには、全力を尽せ!
君主に仕えるならば、身を捧げろ!
親友と共にあるならば、信義を尽せ!
学問とは学識のみにあらず!
人を大切にできること、
これこそが学問の神髄なのだ!
故に私は、これらを修めるものを
学びたる者、と見なす!」
マインドセット系は危ない、危ないよー先生……形じゃなくて心根であって、こんなん「守れない人は絶対に守れない」ですよ。かく言う自分もそう。自分の中の善性に対して、どれだけ疑いを持てずにいるかって言ったら、本当に心もとない。「エロスの代わりに賢さを」というのは、なんとなくわからないでもない。「わかる」ことは快感だし、「わからないと気付く」こともまた快感だよね。
8
子曰:「君子不重則不威,學則不固。主忠信,無友不如己者,過則勿憚改。」
孔丘先生は仰る。
「君子とは重厚でなければならない。
でなければ、威厳は伴うまい。
とは言え、学んだことに
固執することもない。
君主に対し忠誠を誓い、信義を貫き、
己にそぐわぬものであれば友とせず、
過てば、改めることを恐れない」
やや一条の内容が取りづらい気はした。「学んだことに固執しない」→「誤ったら素直に改められる」、ここの流れは繋がるんだけど、君子が重厚であること、君主に信念持って誠実に仕えること、己と合わない者とは親しくしないこと、この辺はどうつなげたもんか。「良薬口に苦し」的な言葉は当然この後に出てくるんだろうけど、その辺の言葉を都合よく排除できちゃうような条にも取られかねない気がするんですよね。吉川釈でも「ここは孔子の言葉のアラカルトなのでは?」的な提唱をしてる。丹念に学べ、実直に積み上げろ、けど過ちに気付けばすぐに改められる柔軟さを持て、とか、そんな感じかなあ。自分に都合よく解釈するしかなさそうだ。
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