第21話 皇女の命令 ~心霊祭編~

「な なんでですか?」

皇女の命令としては異例だ。

「うーん、なんとなく?」

僕たちはなにもいえなかった。

「なんとなくってそれでは困ります。」

「だぁーてぇーそうでもいわないと君は出てくれないでしょ。」

確かに出るつもりはなかったがだからといって皇女命令と言うとは。

「ねぇー、出てくれない?」

上目遣いで聞いてくる。

「皇女様のお願いとなれば聞かないことは出来ませんね。」

「じゃあ。」

上目遣いがどうとかは関係ないのだ。

「わかりました。私も出ます。」

「ありがとう。」

ぎゅっとハグをしてくる。

皇女としてこの行いはいいのだろうか?

「さて本題の話をしましょうか。」

急に真面目になる。

このアップダウンは困る。

「今 私は暗殺されそうになっています。」

一気に緊張感が高まる。

「私としては心霊祭が実行日かと。」

「だから、僕に出場を?」

「まぁ。3割はそれかな。優勝者には私から賞状の授与がありますから暗殺されるなら絶好のポイントになるかと。」

それで優勝なのか。

「皇女命令です。私を暗殺者の魔の手から守ってください。」

今度は本当の命令だ。

僕たちは一斉に膝をつき

「「「了解しました。皇女様。」」」

こうして任務が始まった。

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