第11話 心霊装 起動!~転校生編~
「はぁー!」
「うぉりゃー!」
鉄則と紅葉が攻め混む。
「無駄ですよ。」
しかし、男は、それを手で受け止めた。
「なっ!」
「弱すぎる。弱すぎる弱すぎる弱すぎる!」
男は、そこから二人を押し返し拳を打ち込む。
「弱すぎる。これでは、暴君への贄に不十分ではないか。」
「贄だと。」
一体誰が何を復活させようとしてるのか分からないが、この行為は止めなければならない。
これは 僕の罪だ。
全てはあの日からが悪いんだ。
だから僕は・・・。
「スゥー、はぁー。よし!」
僕は隣にいる赤波に伝える。
「赤波 二人を連れて学園長に連絡を それと、十色の心にも応援を呼んで。」
「!まさか 纏?」
赤波もその意図に気づいたのだろう。
「あぁー、頼む。」
「・・・いいの?」
多分僕はまた人を殺す。今度はどうなるかも分からない。
でも、僕は己の罪を償わなければならない。
だから僕はそのためにも力を使う。
「大丈夫。後悔はしない。」
「分かった。」
「とりあえず 足止めをするよ。」
少し勿体ないけど、いいよね。
「義心霊装 起動。」
「心霊装起動 ガブちゃん 出番だよ。」
「はいよ。」
「ほぉー、二人も来るのですね。」
男は余裕そうだ。
「いや、僕だけだよ。」
僕はスピードをあげて斬りかかる。
「なるほど。そちらの人たちよりかは動けるようですね。」
しかし、男は余裕そうに躱し受け止める。
「今だ!」
「うん。」
しかし僕の目的は目撃者の排除だ。
男が離れた隙に赤波は二人を抱えてその場から離れた。
「逃げましたか。しかし、すぐに追い付けます。」
「なぁ、あんたはさ。無色の暴君を見たことはあるのか?」
僕は問う。
「何を見たに決まっているでしょ。彼はすごかった。戦場を駆け回っている姿はまさに暴君に等しい。」
「じゃあ、なんで復活なんだ 死んでないだろ?」
「あなたは知らないのですね。いいでしょう。特別に教えて上げます。彼は、戦争が終わってすぐ、封印されたんですよ。忌々しい 十色の心に!」
あれは封印すべき代物だ。
「ある時、一人の男が現れました。その男は言った。「暴君の封印を解こう。」私は嬉しかった。戦場こそが私の生きる場所。暴君が復活すれば、もう一度 世界は戦争になる。彼は言ってくれた。」
なぜだ。
僕はそう思ってしまう。だって、無色の暴君も十色の心として戦争を止める側だから。
「なぜ、彼女たちを求める。」
「彼は言いました。「暴君の復活には強い血がいると。」だから私達は血を求めた。強者の血を。」
あぁーそうか。
僕はある一人の男を思い浮かべた。
とある所にいた血が大好きな奴を。僕がその力を封印した男を。
そして、絶対に解き放ってはいけない男を。
「ありがとう。やっぱり僕の敵だ。」
「えぇー。そうでしょうとも。」
だからこそ僕は受け入れなければならない。
これは試練だ。僕にとっての試練だ。
「だから。本気になろう。」
「はっ、何を。」
僕は相手に義心霊装 太刀風を投げる。
「ありがとう。太刀風。お前のおかげでここまでこれた。」
僕は準備する。
さっきのは、ブラフ。一度気を溜めないと、彼女に引っ張られる。
「では、死んでください!」
しかし、躱されてこちらに来る。
「なぁ、無色って何色だろう?」
「無色なんて色 本来はありませんよ。」
言葉は聞けた。
「そうか。・・・心霊装 起動!おいで真無。」
「うん。やっと呼んでくれたね。」
キンッ!
刃と刃の音が重なる。
「なっ!」
男から驚きの声が聞こえる。
「心霊装 解放。」
続けて僕は開放する。
あぁー、さようなら。透刀 纏 失敗したらまた会おう。
そして。ただいま、無式 纒。ここからは、戦場だ。
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