第5話 後の話

「うわぁ ど どうした纏!」

「あ あー戻ってきたのか。」

僕はとりあえず周りをみて状況を確認する。

「そうか負けたのか。」

「そうだな完全に負けていたな。」

となりにいたのは花蓮だった。

「さすがですね勝てませんでした。」

「そうか。ふふふ そうだろうそうだろう。私の弟子だからな・・・。」

忘れてた。この人弟子に甘いのだ。

「失礼します。」

ノックのあと、紅葉が入ってきた。

「師匠! 」

「喪火 さすがにもと英雄とはいえ、相手はほぼ丸腰だ。それを相手に解放はやりすぎだぞ。」

そしてもうひとつ、弟子本人には厳しいんだった。

「申し訳ありませんでした。」

紅葉がこちらに謝ってくる。

「別にいいよ。」

「そう言っていただけるとありがたいです。しかし透刀さん。やけに膨らんでいますね。」

「あーこれね。」

僕は布団を剥がす。

「うぅーん。纏ちゃんまぶしい。」

「な な な。」

なにやってるんですか!

紅葉が顔を真っ赤にしながら言う。

「うぅーん うるさい。」

僕の布団で寝ているのは、白髪の少女だった。

「あなたはまさか。」

紅葉が驚いた顔をする。

「そういえば実際に喪火が会うのは始めてか。彼女は、聖花白寝 十色の心でみんなからは眠れる聖女と呼ばれているよ。」

なぜ そんな彼女がここにいるのか。これには訳がある。

「あっ、纏ちゃん。元気になったの。」

「うん、もう大丈夫。」

「良かった。じゃあお仕事完了だよ。白羽。」

「了解だよ。ふぁーあ。つかれた。」

彼女の心霊装 白羽 は再生の力を持っている珍しい心霊装なのだ。

「それで纏ちゃん。 彼女は元気だった?」

くそっ!やっぱりみられてたか。

「はい 元気そうでした。」

「そう。」

しかし、どうするべきか。

「まぁ、いいや。でもそろそろパンクするから気をつけてね。私はもう少し寝るから。」

そのまま彼女は寝てしまった。

「そうか。」

彼女と相対するのは近いのかもしれない。

そう感じざるを得なかった。






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る