最恐の少年は学園では劣等生

第4話 心霊装 解放！ ~転校生編~

「それでは行きますよ！」

気配が変わった。

「心霊装 解放 緋鋭 敵は強敵ですよ。」

「ならば、本気で挑まんとな。

汝 我との心の対話を果たし、その力を認めた。汝 我の全てを引き出すことを認めよう。共に敵を打ち倒そう。」

「緋鋭 陽炎！」

「まじかよ。」

心霊装が自我と意思があるため 人は心霊装の力を１００％使用できていない。使用するには、心霊装に認めてもらうしかないのだ。

現在できているのは、十色の心と残り数名と限られている。

つまり、彼女は既に十色の心に届き得る力があるということになる。

「本気で行きます。」

紅葉は構える。

「陽炎 残熱。」

一閃の光が見える。

僕が見えたのはそれだけだった。

そして、僕は倒れた。

・・・

「ほう これが剣聖か。」

「彼女の力を手に入れれば我らの計画は大きく進歩する。」

「そうだな。」

「「全ては、あの方のために！」」

・・・

「ここは・・・。」

「久しぶり。」

「お前は！」

声の主に僕は警戒を高める。

「ひどいな。警戒しなくても私は君のことを襲いはしないよ。」

「何のためにここに呼んだ 真無！」

真無は僕の心霊装の名で、僕の相棒だった。

「なんのために呼んだかって、それはね。君がやられる寸前だったから私の世界に連れてきたの。今は傷の治療中 ひどいよね。私の大事な大事な纏を傷つけるなんてさ。」

「そ そうか。それはすまなかった。」

僕は警戒度を下げる。

「うんうん、そういう素直な所 私は好きだよ。」

「なぁ真無。お前はなんで・・・。」

「もう時間だよ。だからもうじき君は目を覚ます。纏、知りたかったら私を使って！そうしたら分かるから。」

じゃあね。

そう言い彼女は消えていく。

「まっ 待ってくれ！ 真無！真無！」

「まって！」

「うわぁ！ど どうしたの纏？」

僕は現実世界に戻ってきた。