新型感染症の影響で、増える、家ですごす時間。
家事を苦手とする主人公と、料理をはじめ、家事全般を苦にも思わない恋人との、日常の一場面が描写されている。
用意された昼食を前にして、今の幸せの始まりを回想する主人公……。
家事が苦手なことが相手に露見したら、嫌われるのではないか……。呆れられるのではないか……。そんな想いに葛藤し、努力はするも結局は実らず。
ついに……。
思いきって白状した主人公の勇気を誉めてあげたくなる。
こんなどうでもいいようなことだったなんて……と一笑にふした、恋人も素敵だった。
主人公が、『料理は優しくて幸せの味がするね』と呟くシーンに、今の日常に寄り添うあたたかい時間を、わけてもらえた気がした。