第17話 最悪の日曜日
楽しく過ごしたはずの土曜日から次の日の日曜日、何度も何度も掛かってくる電話に負けて、最悪の日曜日を過ごしている。
「いや~、恋人から奢って貰うパンケーキは、美味しいですね~」
「そんなに食べていると太りますよ?」
「こらこら、女の子にそういう事言うのはタブーですよ書記さん。うん、やっぱり美味しいですね」
お前以外に言わないし、こっちは、金が無いって言っているんだけどね。
「それで、昨日と同じカフェに呼び出してまでしたい話って何ですか?」
「そんなに、すぐ本題を聞き出すのは良くないですよ。まずは、世間話でもしましょう?」
ミルクティーまで飲みやがって。
くそ! あの写真さえなければ、こんな奴とは付き合わずに帰れるのに……。
いかんいかん。
苛立つ気持ちは分かるが、とりあえず顔に出さずに平常心平常心。
「緑原さんが居ない間、生徒会では、今月に行われる農業体験などの準備をしている最中で……」
「本当に固い人ですね。まぁ、これ以上書記さんの話を聞くのは面倒なので、本題に入りますね」
なら、初めから本題に入れば良かったのでは?
「ふっふっふっ、ウチが昨日書記さんと話して思い付いた事がありました! それは……」
「それは?」
「女性とほとんど関わった事がない書記さんに、ウチが恋人とはどういう事かを教えようと思ったわけですよ!」
「はい?」
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