第13話 楽しい時間もあっという間

 映画のチケットからだいたいはホラーだと気付いていたのだが、2人はホラーだとは思ってもいなかった。

 俺は、別に怖かったわけではないのだが、音楽や演出のたびに俺の腕を2人が握りしめてくるのには驚いたし、普段じゃありえないぐらい力が入っていたらしく両腕がまだ少し痛む。

 だけど、今日の2人はどこかいつもより楽しそうで、見ているこっちまで楽しくなりそうだ。


「書記くんは、この後どうするの?」


「特に用事はないですけど?」


「なら、私達とお茶でもしない?」


 生徒会長達から誘われるとは思ってもみなかった。

 まぁ、答えは決まっているけどね。


「いいですけど、どこにするんですか?」


「確か映画館の近くにカフェがあったの」


「いいですね。落ち着ける場所で映画の話しでもしましょうか」


「いいわね。さっそく行きましょう?」


 善は急げと言わんばかりに生徒会長が先導して映画館近くのカフェに行くことにした。


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