第11話 映画館デート?
時間というのはあっという間に過ぎるもので、すぐに約束の土曜日になった……なってしまった。
待ち合わせ場所には、一応10分以上前に着いておかなければならないという自分の中のルールがあり、映画館の正面扉付近に待機している。
「さて、どうしたものか……」
携帯のチャットでは、2人ともまもなく到着するとの事だ。
正直な話、学校の美人2人とデートするのはとっても嬉しい事なのだが、なぜかここ最近生徒会長と副会長の仲が悪くなっているような気がするのはなぜだろうか。
「書記くん。ごめんなさい、待たせてしまったかな?」
考えている間に先に合流したのは、副会長の千夏さんだ。
「いえ、自分も今来たばかりなので……」
制服姿も可愛らしいが、私服のロング丈を着こなしてより女性らしさが出ている。
はっきり言って、綺麗です。
「あら、まだ唯ちゃんは合流していないのね?」
「はい。そうみたいなんですけど……」
「ごめん千夏ちゃんに書記くん! 待たせてしまった」
少しぶかぶかのスウェトを着て青い帽子を被って来たのは、生徒会長の白川 唯だ。
何か分からないけど可愛いな。
「いえ、自分達もさっき来たばかりなので大丈夫です」
「よーし、なら行こうか!」
俺たちを先導して行く生徒会長は、何だかいつもより楽しそうだ。
しかし、この時の俺は知らなかった。
この映画館デートに謎の人物が居た事を……。
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