第10話 生徒会長と副会長と書記
なぜだろう。
副会長の異様な気配に寒気がしたのは……。
「副会長、どうしてここに?」
「書記くんが呼び出されたみたいだから、少し気になってね。それで、何の話をしていたのかしら?」
「それは、その……」
副会長に生徒会長と2人で遊んできます、なんて言ったら、誤解を招くだろう。
ただでさえ学校一の美人と遊びに行こうとしているんだ、他人から見たら完全にデートだと思われてしまう。
「書記くんと出掛けてくるの」
何でこう正直に言うのかなこの人は!?
「それは、どうしてか聞いてもいいかしら?」
「たまたま映画のチケットが一枚余ったからよ」
そうそう、たまたま余ったからだよね。
「だからって、最初に書記くんだけを誘う理由にはならないじゃない?」
確かに俺が最初に誘われる必要はない。
それに、俺を抜いた仲の良い生徒会の仲間を誘えば良いのではないだろうか。
「確かにそうだけど……私は、もう少し書記くんと話がしたいと思ったの」
それは、普通にデートの誘いでは?
「そうなのね。なら、わたしも行きます」
「……はい?」
こうして、なぜか今度の土曜日生徒会長と副会長の2人で映画館デートする事になりました。
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