8話:信州旅行、中越地震と玉井家の人に援助を

 食堂で、時間をかけて、いろんな種類の食べ物、飲み物をゆっくりと楽しんだ。すると19時過ぎになっていた。部屋に帰って、大人は、ビールを飲みながら、今日の旅行の感想や雑談をした。


 そして、22時前には、床に入った。翌朝、7時に起き諏訪湖の湖畔道路を散策してきた。朝食をとり9時に出発して、岡谷インターから中央高速道路に乗り松本インターで降りて、松本城へ向かった。


 まず、松本城のお堀の周辺を散策した。次に、松本城に入り子供達と両親が、城の天守閣を目指して上りはじめ、祖父母は、下で待っていた。1時間程して降りてくると、みんな汗をかき、両親は、息を弾ませていた。


 アルプスの良い写真が、撮れたと話した。11時、松本観光の本で見つけた、「しずか」と言う名前の郷土料理屋が、近くにあるので入ることにした。店に入ると、その店には、お年を召した大女将との若女将が出て来た。


 そして、いらっしゃいませと、挨拶してくれ感じが良い。年配の大女将が、初めてですかと聞くので、ハイと答えると、夏のおすすめ、ワサビのサラダと、鮎の塩焼き。その他、馬刺し、おでんなんかもありますよといった。


 すると祖父母が、おでんとワサビのサラダと、鮎の塩焼き、両親が山賊焼きと山菜盛り合わせを注文した。ワサビのサラダが、しゃきしゃきとした歯ごたえと、ぴりっとした味が実においしい。


 山賊焼きとは、鶏の唐揚げの大きいやつだ。鮎は、薫り高く、塩のあんばいが、ちょうど良く、さすが信州という感じだ。お茶もほうじ茶のような色をして、味わい深かった。


 その後、あがたの森公園を散策し多くの写真を撮った。次に、深志神社をお参りし松本を後にし中央高速道路に入り帰路についた。途中、諏訪湖インターで一休み。


 もう一度、笹子トンネル近くの大きなサービスエリアでトイレ休憩をして、八王子インターで降りた。そこから16号線を南下し8月20日17時前に自宅に帰ると、むっとした暑さで信州の爽やかさの良さを再確認した。


 その後、2004年8月25日、朝、佐野達夫の所へ、証券会社の担当者から電話が入り、ファナック株が、安いと言われ、聞くと、現在の気配値が5760円と言われ、佐野達夫と奥さんが千株成り行き買いを指示。


 すぐ576万円ずつで買え、残金が19000万円ずつとなった。9月、ロシア南部でチェチェン独立派武装勢力が学校を占拠、児童・生徒や父母ら約1500人を人質にして体育館内に立てこもる事件が起きた。


 発生から50時間以上が経過した3日、武装勢力が仕掛けていた爆弾が爆発したのをきっかけに治安部隊が突入、銃の乱射などで330人以上が死亡する凄惨な幕切れだった。


 事件後、チェチェン独立派最強硬派のバサエフ野戦司令官が犯行声明を出した。日本では、2004年10月23日18時少し前、新潟県中越地方を中心に最大震度7を記録する強い地震があった。


 その地震で、死者40人、重軽傷者2850人余りを出す惨事となった。この地震によって上越新幹線が初めて脱線。また、避難生活者の中で、肺塞栓症「エコノミークラス症候群」による死亡者も出た。


 母親らと共に地震による土砂崩れに巻き込まれた男児が、92時間後に奇跡的に救出された。そのニュースを見た黒田智子の母、黒田弥栄は、直ぐ、息子の黒田光彦に電話したが、かからない。


 その晩、21時過ぎに黒田光彦から電話が入った。奥さんの玉井家は、震度6強の地震で母屋と離れの2軒が、全壊。学校の体育館に避難し、奥さんのお父さんが家具に体をぶつけ怪我をして救急車で運ばれたと話した。


 その以外の被害はないと話した。この日の夜22時半、黒田智子の母、黒田弥栄が、佐野良和の所へ来て、事情を話した。それを聞いて、佐野が、道路が、できるだけ早く、黒田光彦の所へ黒田弥栄を連れて行ってあげると約束した。


 それでも関越高速道路が、開通したのは11月7日で、11月8日の早朝4時、佐野良和の運転するハイエースで、黒田光彦さんの両親の黒田浩三と弥栄さんと妹の智子さん4人で出かけた。


 8時前には、小千谷に入り、学校の体育館へ行き、黒田の両親と妹の智子さんが、被災した黒田光彦さんと奥さんの玉井則子さんに面会。すぐ調理できる食品を段ボールに6つ持ってきて渡した。


 その時、母が、光彦さんと両親と妹の智子さんなど一家全員が、良く、生き延びたと言い号泣した。近くにいた奥さんの則子さんと則子さんの両親も遠路はるばる、本当にありがとうございますと頭を下げた。


 そして黒田浩三さんが、黒田光彦さんの銀行口座番号を聞くと、現在は、復旧中なので、いくら必要かわからないが、後日、電話で詳細を話すと言いだして、返済計画を立てるから金を返して欲しいと述べた。

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