第19話 『違和感だらけの空間』
普通の一軒家に何処にでも見るような明るい家族の光景、夕食時の食卓に四人の人が座っていた。
「それでさ~!」
「へ~ 花に彼氏? お父さんは認めないぞ断固としてな!」
「もう! あなたったら何時まで立っても子供離れできないんですから、花だって高校に年生なんですから彼氏くらい作りますよ」
「いやいやいや! 逆に高校生だぞ!? まだ下の毛も生え揃ってないような「父さん、花も毛は濃いと思うよ? 花って父さん似じゃん」な、なにぃ!? 何を言うんだハル! 妹の毛事情なんて何で知ってるんだ!?」
「いや、別に知らないよ? けど花って手とか足とか濃いじゃん?」
「ああ、それは確かにな・・・」
「ちょっと! 二人とも失礼だよ! 私は別に毛深くないし!」
「え、じゃあ花ツルツルなのか!? 高校生で!?」
兄とおぼしきハルと呼ばれた男の言葉に妹と推測される花とゆう少女が真っ赤になり頬を膨らませる。
「お兄ちゃん嫌い! そんなの言わないし! ってかキモいし死ね!」
「ちょっと花! お兄ちゃん傷付くでしょ! 謝りなさい!」
「えぇ~ お母さんまで~・・・」
少女は歯がギリッと成りそうな顔でハルを向くと半目で笑いを堪える兄に猫のような声で「シャーーー!!」と唸り何故か父にも唸ると部屋を出て自室のある二回へ上がってしまう。
「あんなに怒る事かね?」
「う~ん、まあ花も複雑な年頃だしね」
「そんな物なのかな~」
そう唸った男の耳にインターホンの音が響く。
「誰だろ、こんな時間に?」
「俺が出るよ」
そう言って重い腰を上げた父が扉を開けようち部屋を出て扉の開く落ちを響かせた父、何故かその悲鳴が家中に響き渡る。
それに驚いた様子で母とハルが部屋を出る、とソコには鴉の仮面を被った男と床に倒れ押さえた腹からは血を流す父の姿が・・・
「な、なんだよコレは!?」
「・・・あら、お帰りなさい "あなた"」
「ああ、ただいま」
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