あした(第2話)
『世界各地で問題を起こしているこの“物体”は、一体なんでしょうか?』
『分かりません。何処からともなく現れた。
この“物体X”……あー、
まるで液体を
目的は分かりませんがぁ、もの
『汚くはないんですか?』
『汚くぁありません! “
理論上で言えば、何かを
『それでもこう、大量に出てこられては気持ち悪い。
『現在、世界中の国が調査名目の
そもそも意思があるのか、どのような物体なのか、気体か液体か固体かすら、まったく分からず、
ザー…… ザー……
『ご覧ください。
『アレは宇宙からのメッセージだよ』
『いや神からの
『
『よく分からないが“
『また一人
『地中、海、自由自在に
カチッ カチッ
「
私の部屋で勝手に付けたテレビのチャンネルを回しながら、
「ねぇーえ、そろそろ元気出そうよぉ。みんな心配してるんだよ?」
あの日、リッキーの就職祝いに集まったゲーム仲間たちが、今日は
あれから私は体調を
「
「えんびぃは良かれと思って言ったんでしょ?」「キドはホント女に厳しいよなぁ」
えんびぃはゲーム仲間でも有名な
「ま、
リッキーが空気を読んで立ち上がる。
「試しにさ、外、出てみる?」
リッキーが軽いトーンで、でも
だから私は、目をつぶって、あの日の後のことを思い
美千代さんが大きく息を吸う。私の真似だそうだ。
昨日は最悪な気分だった。だから今日は最高の気分で始めようとメイクをバッチリ決め、人生一番のおしゃれをして、(昨日、就職祝いをすっぽかしてしまったグループのみんなには悪いけど)美味しい食事にでも行こうと考えた。『今日の運勢チェック』は最高で、浮かれていた。満足してすぐに消したから朝のニュースは見なかった。ちょっとだけの森の
だから、鼻から“にゅるにょむ”を吸い込む美千代さんを見て絶句した。
美千代さんは口から“にゅるにょむ”を吐き出しながら元気に
目の前にあるちょっとした
にゅろ……。
すでに
「ひい゛ぃいっ」
私は
美千代さんの鼻の穴に、竹藪を這い回っていた大量の“にゅるにょむ”たちが
にゅろにゅろとうねる半透明の群れが、私の目の前を横切り、ビチビチと
森の匂いがした。と思った。
ああ、私が
頭を
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます