にゅるにょむ
NPC(作家)
きょう(第1話)
『あんな“気持ち悪いモノ”が体中を
信じられません!!』
「うわー、完全にヤバい人じゃん」
テレビの前で思わず顔をしかめる。
『今日の運勢チェック』を片手間に、私は出かける準備をしようと、朝の情報番組を垂れ流していた。
『
まったくくだらない。
確かに、日本人の衛生管理は行き過ぎているかも知れない。私は頂いたお
包装紙を破って出てきた紙箱を開けたプラマークの
こうやって口に出さなければ、そんなの
でも、この『潔癖症の女』はもっと異常。
彼女の言う“気持ち悪いモノ”は、つまりフツーの“ばい
彼女は“ばい菌”が付くのが
洗い終わった
何度も洗うから手が
“ばい菌”は
“ばい菌”は当たり前のようにそこら中を
説明するのもばからしい。
つまり“彼女”は
外に出ると
ここは都会だが、
私は手を広げて深呼吸すると、歩き出す。
にゅろ……。
今日はゲーム仲間の
私は、その前に最近
そんな事を、うっとうしく話しかけて来た
にゅろ…… 鼻から、
奇妙な男は鼻から寒天をぶら下げたまま、ニタァ。と笑いかけてきた。
いや。あれは確か、
ケンくんは
「やぁ」「あの!」
いつものように、にこやかな笑顔のまま近づいてくる彼を、私は
「あれまぁ、アンタ、鼻どうしたのぉ」
美千代さんの
「鼻? 何か、付いてますか」
これには私も目を見開いた。鼻下を探る彼を見ながら、美千代さんは
「おとーさんあれ」
ケンくんの声がした。
気づかなかった、ずっとケンくんはお父さんと手をつないでいたのだ。
私はどんだけ
ケンくんが指した方向にはごみ置き場があった。
まだごみ回収車は来ていないようで、
だが都会っ子のケンくんはそんな事に怯えているのでは無かった。
ごみ袋に
これには私たち全員が固まった。
まるでB級映画のモンスターのように、
「ひぃッゅぅ‼」
変な声出ちゃった。それは私たちの視線に気づいたのかどうか、異常なスピードでこちらへ「ギャーッ! ありえないマジ足
とにかくこっちを通り過ぎて見えなくなった。後で足洗わなきゃ。
「……あれ」
しかめっ面で
どういうこと? と言うのも、私は確かにあの“にゅろにゅろ”がごみ
「
疑問を頭に
私は、お礼を言おうと顔を上げた事を
鼻から“にゅろにゅろ”が出てる‼
もう声なんて出なかった。私は無意識にギロリとケンくんのおとう――“奇妙な男”を
さすがの男も、これにはたじろいだようで、身を起こして私から
それが、“にゅろにゅろ”の
にゅろにゅろは男の鼻を飛び出し、いや居座ったまま男の口へと飛び
鼻から出て、口から
「い゛やあ゛あ゛ぁあーーー!!!」
そこからはよく覚えていない。
必死に
私は美千代さん達の呼び止める声も無視して走って家に戻り、お
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