第10話 END
昨夜私は、帰宅後すぐに眠りについた
ただただこの出来事が夢であってほしいと願いながら
寝た気がしないまま朝を迎えた愛美は
朝ごはんも食べずに家を出た
行ってきます…。
通学路をいつもより少しスピードを上げて通る
愛美に心は焦っていた
昨日のことはきっと夢だ。
そう唱えながら学校に入ると
直ぐに教室へと入った
扉を開けると、そこにはクラスメート全員がいた
しかし、よく見るとそこに ちとせとゆりな は居なかった
愛美おはよー。遅かったねー。
声の主は楓だった
あ…お、おはよー。
愛美は震える手を握りながら
ゆっくりと自分の席についた
いつもの無機質なホームが始まった
出席確認するぞー。
いつもと同じようで
私の心にはいつもは無い恐怖心があった
江藤。どうした、朝から顔色悪いぞ。
大丈夫か?
あっ…はい。大丈夫です。
そうか。あんまり無理するなよ。
次、馬場ー。
担任はやる気のない声で出欠を続ける
すると、楓は愛美の方を向く
ねえ愛美ー。
今日、ゆりなとちとせ来ないのかな?
そ、そうみたい…だね…。
じゃあ、今日から私達2人は親友だね。
逃げちゃ駄目だからね?
私はゾッとした
楓はもう私が知っている楓ではなかった
ほら、江藤と馬場。前を向きなさい。
これから大事な話するから。
担任が話したのはあの2人についてだった
話を聴きながら私の頭の中は危険信号が鳴り響く
…以上ホームを終わります。
気付けばホームは終わっていた
愛美ー。一緒トイレ行こー。
私はゆっくりと楓の元へ行く
殺されないように
私は
楓の「親友」になる
すれ違う人にはきっと『仲良し2人組』に見えるだろう
全く…あの2人は本当仲良いなあ…。
担任がそっとつぶやいた
―この物語はフィクションです。実在の人物・団体とは一切関係ありません。―
友達ごっこ 桜蘭鈴音 @morimorinosawanekidesu
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