第9話 GAME -6-

あーあ、ゆりな行っちゃった。

何にもしないのに~。

そんな怯えなくても愛美には何もしないよ。(笑顔)


…あっうん。良かった…。

か、帰ろっか。


私が歩きだすと楓は背後から監視するかの様に

ゆっくりと後から歩く


いつもの廊下がこの世の果ての様に思ってしまう程

暗く長く感じた


やっとの思いで校内を出ると深呼吸をした


じゃあ、楓…。

私…か、帰るね。


うん。また明日ね…。(笑顔)


私はぎこちない笑顔で楓に手を振ると早歩きで家へと急いだ

楓は血まみれの手でずっと手を振っていた


逃げちゃ駄目だからね…。


楓は遠くなる愛美の背中に向けてつぶやいた

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