第24話 薫子と僕は勝負する!♪④

 ~~体育祭当日


 赤青緑白黄色の組に、クラスを横断してメンバーが決められ、1から3学年全員が各色に振り分けられた。

 進学校なので、時間的に余裕がないということで、この発表は体育祭2,3日前位だ。そのため応援合戦とか各色の組が予めそれぞれ練習しなければいけないというプログラムはない。ただ、発表後、各組で集まり、応援歌の練習をする。この学校は、なにかにつけて、歌わされる。歌は各組で自由だ。

 とかいうことは、本編に全く関係がない。

 ただ、おおよそぶっつけ本番でも、それなりにこなせるのが、賢い生徒の集まる学校と言う事だろう。生徒会は準備で忙しいが・・。


 僕(勇気)は赤組、楓と綾川さんと一緒になった。

 因みに、浩二と薫子は、共に青組である。


 綾川「貴女あなたが楓さん?」

 楓「エエッ、えっと?」

 綾川「私は、野球部の女子マネで、いつもにお世話になっています綾川沙織と言います。以後、よろしくお願いします」

 楓「えっと、よろしく、あやちゃんね!私の事、知ってた?」

(なに、この子?可愛い顔して、なんか怖い、ってか、なんでユーがお世話なんかしてるのよ!by楓)

 綾川「はい、勇気君がよく貴女の事を良くしゃべっているので」

 楓「えっ??」

(楓、顔が赤いぞ?by勇気)

 綾川「ふふふ、ウソですよ」

 楓「やだ、あやちゃんたら、ふふふ」

(この子、初見でいきなり私をおちょくるの?・・ふふふ、受けて立つわ!by楓)

 もう、仲良くなったのか?

 ぼ、僕の入り込むスペースがこの会話の中にはない!

 ってか、勇気君?こんな風に言ってたっけ?いつもの綾川じゃないような?


 綾川「じゃあ、勇気君、ちょっとこっちに」

 綾川は僕の手を取り、どこかへ行こうとする。

 僕「ちょっ、どこに?」

 楓「えっ?待って!」

 楓も僕の手を取って、遅れまいとする。


 綾川「あのー、2人は付き合ってるんですか?」

 僕「いやいやいや、そんなわけないだろ!」

 楓「そこ、そんなに強く否定しなくてもいいんじゃない?」

 僕「うん?」

 ああ、そうか!浩二と付き合ってるのは、浩二のために秘密なんだった。


 僕「まあ、アレだよ、綾川は走ったりするのはどうなのかなっと?」

 僕は、さりげなく、話題を変えた、のだったが・・・・。


 綾川「私は、女子マネなので、ちょっと苦手ですが、がんばります」

 楓「ふふふふ、苦手なんだぁ~、私は得意よ!」

 綾川「楓さんは何が苦手なんですか?」

 楓「えっとー、ムカデ競争かな?」

(えっ、そいつは知らなかったぞby勇気)

 綾川「ふふふふふ、私は得意ですよ、ムカデ競争!」

(えっ、綾川さん、ムカデが得意なのか!by勇気)


 楓「ふふふふふふ」

(これは、「ふ」の数の勝負ね!負けないわよ!by楓)

 綾川「ふふふふふふふ」

(私の睨んだ通り、楓さんが最大のライバルだわ!わたし、負けないワ!この「ふ」の勝負!by綾川)

 楓「ふふふふふふふふ」

 綾川「ふふふふふふふふふ」

 僕「あっ!オレ、ちょっと、トイレ行ってくる!」

 楓、綾川「「えっ!」」

 ※筆者:この瞬間、勝負終了!この勝負、引き分け!というか、勇気の反則負け!


 僕は、トイレから帰ると、彼女たちはいつの間にか、穏やかに話していた。

 そして、綾川さんが僕を見て、ニヤニヤしていた。

 ああ、また、楓が僕の黒歴史を脚色して話してるんだろう。


 ~~綾川視点~~

 この人が楓さんね。


 とっても、美人。私と違って背が高く、髪の毛も長くて、スラッとしてて、顔もシュッとしてて、声も可愛いし・・・。


 ダメ、わたし、負けないから。


 でも、ちょっと、最初から、なぜか戦闘モードになっちゃったかな?


 でも、それで、逆に話しやすくなって、○イン交換しちゃったし。


 性格も、素直で可愛いヒトだわ、わたし、ちょっと、嫉妬しちゃう。


 わたしなんか腹黒くて、勝手にライバル視しちゃって、いきなり突っかかるような事言っちゃって、ごめんなさい。


 でも、女の勘として、楓ちゃんは、勇気君がスキなんだと思うわ。


 ふふふ、でも良かった、どさくさに紛れて、勇気君って言っちゃった!

 これからも、なんとかして距離を縮めていきたいわ!


 ※筆者:怖い・・怖いです、女の腹の探り合いは・・僕が書いた人だけど・・。

 いや、実体験ナシだけど・・・。いや、でも、勇気がいろいろバカな事をやるより、面白い?







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