第3話 オリエンテーションは効果がある?でも校歌はある♪①
高校1年で最初の行事と言えばオリエンテーション!
この行事を合宿付きでガッツリやる所もあれば、ウチの高校のように一日で終わらせてお茶を濁す所もある。
そして、僕はこのオリエンテーションを甘く考えすぎていた。
で、当日の朝。
楓「とぉりゃーーーー!!」
俺「おっと!何回もその技を食らうと思ったか!」
楓「とぉーーーー」
俺「えっ?・・・・うっ・・・」
その時僕は、楓がワザとボディーアタックをかます前に大声を出したことに気が付いた。それはフェイントだったのだった。
アレ(ボディータッチ)は、不意打ちである事が必須条件。
つまり、技を出す前に声を出すなんてありえないのだ。
って、一瞬でその判断ができるかよ!!
で、時間差で繰り出された技というのは、やっぱりボディーアタックだった!
僕は距離をとり、防御のために、反射的に両手を前に出してしまい、そこに彼女のムネが当たってきたのだった!
楓「あ~~ん、ユーったら、ダメよ、朝っぱらからぁ~~、イケない子っ!」
僕「えっ・・・ご、ごめん!・・・事故だからな!っていうか、おまえ、ワザとだろ?」
楓「セクハラ勇気に、反論は許しません。有罪です!!」
浩二「ゆ、有罪に一票!」
楓「陪審員も賛成多数で、有罪確定です!朝からイイ思いをした罪として、次の日曜日は、私に御馳走してください!」
なんだろなぁ~~、この会話の違和感。
浩二なんか、セリフ短いくせに
まあ、二人にからかわれてるんだろうな~~。
僕は、空気を読めないわけではないので、
僕「えっ・・・」
僕は、一応驚いたフリをしつつ、ムリから笑顔を作り、
「仕方ないな~~、でも、こんな事、もうこれっきりにしてくれよ。浩二に悪いじゃん。」
楓「うん?・・うん、でも、楽しみにしてるから」
僕「へいへい」
と、二人の小芝居に乗っかってやった。
こいつら、最近、ちょくちょくこうして、僕を二人でイジッテくるんだよな~。
だいたい、楓があんな姑息なワザを考えられるか?
それに、陪審員だの、そんな言葉がアイツの頭からすぐに出て来るか?
この姑息さは、浩二臭が、めっちゃする。っていうか、もう浩二が考えたシナリオだわ。
だいたい最近の楓の言動も浩二臭がする・・・ってことは、二人は僕の知らないところで会ったり、しゃべったり・・・イチャイチャもしてるのかな。
だいたい、恋人関係になると、お互いの性格が似て来るというし・・・。
なんだろな・・楓・・・オマエ・・浩二を紹介したとき、赤面してたよな・・やっぱ、好きだったんだよな・・・で、願いが叶って付き合いだしたんだよね・・・。
良かったな・・・良かった?・・・なんか・・・心が
~~勇気の独白(クリスマス前の現在)
と、そんな気持ちだったな、あの時は・・・いろいろあったけど、あの頃から、アイツラって付き合ってたんだろうなぁ。
~~楓視点~~
浩二のアドバイスで、上手くボディーアタックできた~~!
しかも、ちょうどムネに・・ムネに・・・ユーの好物のムネに・・・ユーの手が・・・手が・・・。
ワタシ、成長してたでしょ・・・めっちゃ、赤面してたよ~、ユー君・・キャハ!
もう、どうしようーー。今晩、眠れないよ~~。
それからも、ワタシ、ガンバッタ!!
浩二の言う通り、裁判官に成れたわ!!
で、御馳走ゲット!・・じゅるりん!・・デ・・デートもゲット!!
やったーーー!!
えへへへへ!
でも、浩二に悪いじゃんって、そんなこと言って、やさしいわ、ユーは!
でもいいのよ、アイツは!
私とユーが付き合うために協力してる、クズイケメンだから。
なんで、協力してくれるのかはわからないけど、たぶん、ユーが親友だから私という素敵な女性とラブラブになってほしいのよね~~。
よくわかってるじゃない、クズ浩二のくせに。
でも、アイツ(浩二)、自称恋愛マスターとか言ってたけど、意外とヤル男だったのね。
見直したわ。
でも、な~~んも出ないけどね。
いつも、登校の時、金魚のフンのようについて来るからウザかったけど、まあ、その罪滅ぼしに、これくらいはして当然よね。
だいたい、これで何度目のトライだと思ってるの?
好きなタイプは?作戦とか、好きな芸能人居る?作戦とか、映画見たくなる作戦とか・・・
うん?なんか腹立ってきた!
やっぱ、アンタ(浩二)消えろ!
でも、終わりよければ全て良しって、誰かが言ってたよね、たしか。
あ~~、楽しみだわ~~~。あ~~ん、今晩、眠れないよ~~~。
~~浩二視点~~
ふふ、天才のオレにかかれば、デートのゲットなど造作もない事。
我を
そして、早く勇気をゲットしろ!
まあ、これで、ご・ち・そ・うをもらえる約束なんだから、ゲットしたも同然だな!
わかってるだろうな、カエデ!
もう、オマエの求めてる暴れん棒は、オマエのモノだぞ!
げへへへへ、これでオレの野望も、早くも成就したな!
そして、今日は、オリエンテーション!
次の作戦を開始する事としようか、ぐへへへへへ!
※筆者:オリエンテーション、まだ、始まってませんが、なにか?
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