第14話 子分二人はいい身分?♪

 キンコンカンコ――ン!!(お昼休みだよーー)


 俺「おいっ、お前ら、行くぞ、食堂に!」

 俺って、カッケ―!(※筆者:勇気は昼食前、なぜか、親分の気分だった)

 子分1(浩二)「ごめん、ちょっと用事が・・」

 子分2(楓)「あらっ、あたしもヤボ用が・・」


 俺「あ、ああ、・・それじゃーな!」

 俺って、カッコわりぃーー!!


 あいつら、なに用事なんか、作ってんだよ~!

 ってか、俺と違って、なんで友達がもう居るんだよ~~!

 浩二は、友達っていうか、みんな女子だけど・・。

 楓も、友達っていうか、みんな女子だけど・・・いや、そこは当たり前だ!!

 などと、むなしく、ひとりボケツッコみを心の中でしていた。


 ※筆者:あれ?告白しなくても、勇気って、実はボッチじゃね?西野は利根川と食べるし。


 さあて、昼飯、昼飯!!僕はいつもの<たまご丼>を注文し、速攻で食べる。

 なぜに<たまご丼>か?親子丼より50円安いので、パンをもう一品、お金をチョイ足せば買えるのだ。因みに味は、玉子も親子も一緒で、甘い。まだ、子供の味付けってところが逆にウケる。昼飯ぐらい、片意地張らずに、子供になれと料理長が主張してると思うとニヤケル。


 さあて、焼きそばパンを買い足して外で食べることにする。


 外はいい天気だ!

 中庭では、やはり、多くのベンチは、リア充達と女子達が占有しており、それを横目にどこかボッチに最適な場所がないかと探す。


 すると、中庭の奥の目立たない場所のベンチに、子分1と2が仲良く座って話し込んでいた。

 あいつら、用事があるって・・・やっぱ、付き合ってるのか!

 秘密に付き合う理由は、なんとなくわかる。

 浩二のためだな。アイツ(楓)は、モテる浩二でいてもらいたいのだろう。自分が付き合ってるなんてわかれば、女子たちのアイツに対する態度が冷えるだろうからな。

 別に、オレには言ってくれてもいいのに。


 決定だな。

 さすがに、現実を目撃するとつらいわ・・・うん?・・つらいな、なんか切ない。


 ってことは、オレって、今までお邪魔ムシじゃん!

 オレと一緒だと、イチャイチャできねーしな!


 なにか、申し訳なかったな。

 すでにウスウス感付いてはいたが、詳しく考えなかった、っていうか、考えるのがなぜか怖かったな。


 子分だとばかり思ってたけど、もう、子分を卒業して、いい御身分になってたってことか!!

 こんな時にも、ダジャレる自分も怖いわ。


 あいつらは、もう、違う世界の住人か・・・。

 明日から、あいつ等と登校するのは止めよう。

 そして、とくに楓に対しては、話しかけたり、二人になったりするのは良くないな。


 っていうか、あのボディーアタックは、あっちへ行けっていう、オレに対する嫌がらせだったってワケか。いまいち、あの攻撃は謎だったけど、今、わかった。


 僕は、そういう恋心とかに、ホントにうといと思った。

 とくに、それが身近な人に対しては、客観視できなくなり、おバカな行動をしてしまう。

 今回も、それだ。

 もう、楓と浩二とは、距離を置こう。

 もっと早く気がつけばよかった。

 アイツらのためにも、オレ自身のためにも・・。


 楓、悪かったな・・・。

 浩二・・・・お前、どんだけ多くの女子とつるむんだよ・・・クソイケメン野郎が・・。

 女子って、性格なんかより、やっぱ、顔を取るんだろうな。

 あの浩二の、うっすい笑顔に魅せられるんだろうな・・・。


 僕は、そっと、その場を離れ、人気のない屋上に続く階段で、パンを食べることに

 した。


 ~~浩二視点~~


 楓からの〇インで、この前の御馳走の件を知った。

 オレは、楓という女が、まだ、女として成長していない事実を知った。


 なぜにゴムが輪ゴムになった?アホなのか、アイツは?

 男女の話で、ゴムと言えば、アレしかないだろ!

 それに、男女の関係で、御馳走と言えば、アレしかないだろう!

 アイツの頭の中は、どうなってる?

 勇気のことばかり、考えてるのだろう?

 当然、アイツの暴れん棒をいつも想像してるんだろう?

 毎晩、それを想像して、悶々としているんだろう?

 

 楓には、男女の生々しい関係性というものを知る必要がある。

 それには、処女を捨てるのが早道だが、これは流石に、勇気に譲る。

 それほど、オレは鬼畜ではない。

 というか、中学時代に、食いすぎた。

 アレは、ほとんどの場合、そんなにおいしいものではない。

 泣かれる場合もあるし・・・・むにゃむにゃむにゃ。

 処女専門のヤツもいるが、オレはそういう性癖はない。

 というか、やってて、処女の子の凌辱感とかで興奮するのはレイプして楽しむやからと同じじゃん。

 それに、処女の子のケアをしながらスルってのも、めんどい。

 オレは、そういうものは卒業しているからな。

 

 まあ、とにかく、楓に性についての、学校で習わない真実の姿を教えようと、面倒だが、オレ様直々にレクチャーし、そして、今後の新たな計画を一緒に考えようと、こうして、他人に見えない様にこっそりと昼休みに話すことにしたのだ。


 オレって、なんか、高校に入ってから、他人に対して優しくなったのかな?

 楓や勇気と話していたら、コイツらのアホさ加減がスゴ過ぎて、飽きないし、時々、本気で彼らの事を応援してる自分に、ハッとすることがある。


 コイツらの攻略で、オレはなんか、一皮ムケル気がする・・・もうあそこはムケテルけど・・・なんだこれ?・・・こういうツッコみ・・・なぜするようになった?


 ※筆者:あれっ、すでに主人公は、うつを発症中です・・・ボッチ特有の病いですな。クリスマスを待たずに、ボッチとなり、この話、もうおしまいかな?笑

 そして、クズ浩二が他人を思いやるだって?いや、えっ?どうした浩二!こっちもやまいを発症中か?

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