腹の傷
随分と痩せたと言うと、少し前に手術をしたからと彼女は答えた。子宮にメロンほどの腫瘍があったと爽やかに笑って、服を捲り、傷痕を見せる。子を産めなくなったという。かつて初めて男を知る時には、裸になっても腹には毛布をかけて、頑なに隠したがった。昔と変わらぬ白い皮膚に、大きな紫の縫い傷があり、そのまわりがビロードのように波打っている。
165 characters , 14:21
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます