アルセスとパンゲオン

むかし、おのこありける。

名をばアルセスとなむ言いける。

槍をるいてけものってはともがらはらたしけり。



また、獣一頭けもの いっとうありける。

名をばパンゲオンとなむ言いける。

パンゲオンはカラダの大きなることはなはだしく。

そのこうべの多さたるや並ぶものなし。


ある時、飢饉ききんの起こりたる。

食物神ガリヨンテの気がれ、

地上からあらゆる食物しょくもつえゆ。

人参ニンジン納豆ナットウ地を這う豆腐トントロポロロンズのこらず。


人々かみがみえるをて、アルセス立ち上がる。


もっとおおいなるにくって、皆にあたえよう」と。


アルセス、三叉さんさヤリかまえて、彼方かなたのパンゲオンへと眼鏡めがけてげる。


パンゲオン、りてヤリはらう。

三叉さんさヤリ、逸れてアルセスの妻キュトスつらぬく。

キュトス、71の断片しまいかれ、

そしてひんがしの空へと飛んでいった。


_ _ _

課題【そして東の空へと飛んで行った】で終わるものを書く。


シェアードワールドソース「ゆらぎの神話」の語彙を用いています。

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