第13話 依存

 あの決意をして、ウィークミーがいなくなって、あたしは強くなって、何も怖いものがなくなったのだと思っていました。ですが、やはりまた、悲しいことや辛いことがあった際には、イエンを頼っていました。あたしはきっと、彼にずっとそうやって依存し続けていたのだと思います。あたしは、「彼中毒」で、彼がいなくなってしまったら、きっと耐えられなかったと思います。

 新年があけて、学校で、あたしたちは再会しました。登校初日なのに、Rの席だけ空いていることにあたしは、違和感を感じていました。そして、そこで衝撃のニュースを聞きました。なんと、Rが自殺したのです。あたしや、他の人々はとても驚いていました。話を聞くに、Rはいじめられていたらしいのです。あたしは全く知りませんでした。なにせ、Rが落ち込んでいたり、元気がなかったりするような様子を一度も見たことがなかったからでした。もしや彼女は、あたしたちに気づかれないように元気にふるまっていたのでしょうか? Rをいじめた人はまだ分かっておらず、学校は探している途中でした。

 Rの死があって、人々は悲しみに暮れながら、日々が過ぎていきました。イエンも同じように悲しみに暮れていて、あたしはただただ、彼のそばにずっと居て、彼を抱きしめ続けていました。

 庭の、あの花のまわりにあった、同じ種類の真っ黒な花や一回り大きい花、淡い色をした花はすっかりなくなっていて、どこにも見当たりませんでした。そして、あの花のとなりには新しく咲いたとみられる同じ種類の花が、あの花と向き合っていて、互いにツルをのばしていました。それらは、抱きしめあっているように見えました。

                                     Fin.

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