第27話 白瀬陽菜 異世界にて記す。


 なんだろう。

 普通、身分証明書取得するのに荒っぽいお話とかないと思うんだけど。


「どんな方法なんですか?」

「うん。まあ、端的に言うと、メーネが朔夜ちゃんを養子にする」

「ああ、なるほど……なる、ほど? ……あの、この世界では、それって普通のことなんですか?」

「あんまり普通じゃないよ。荒っぽいって言ったよね? まあ、傭兵ならではの手段ではあるね。普通の人はやりたくても出来ないし」


 リズお姉ちゃんによると、この国の傭兵には、軍人に準ずる権利が認められていて、その一つが即日の養子縁組を行えるという権利なのだ。

 勤続年数による回数制限があるため、何回も使える方法ではないが、これを利用すれば、数時間で朔夜ちゃんをメーネさんの義理の娘にすることが可能となるのだそうだ。

 メーネさんの義理の娘になれば、朔夜ちゃんは自動的にこの国の国民となる。


「なんでまたそんな妙な仕組みがあるんですか?」

「死の危険が高い任務に赴く軍人や傭兵が、誰かを養子にして、遺産を相続させたりするため、だったっけ?」

「そうねぇ。あとは、現地で拾った子供を引き取るのに使うケースもあったけど、普通は遺産相続のためかしらねぇ」


 そういえば、日本でも遺産相続が絡んだりするから、婚姻届だけは時間外窓口で24時間受け付けてるなんて話があったっけ。

 それと似たような話なのかな?


「回数制限があるのに、ここで使っちゃって良いんですか?」

「私が傭兵ギルドに加盟してから5年以上経過してるから、2回まで使えるのよねぇ。だから朔夜ちゃんに使っても、まだもう一回分残ってるのよ?」

「あの、メーネさんが私のお義母さんになるんですか?」

「そうねぇ。年齢的にはお姉さんって呼んで欲しいけどねぇ?」

「メーネお姉さん? 名字はなんて言うんですか?」


 そこが気になるの? ……でもまあ、妙な名字は避けたいのは分かる。

 私だって結婚するなら普通の名字がいいし。


「うん? 家名はロナ。だから私はメーネ・ロナね。朔夜ちゃんは朔夜・ロナになってくれるかな?」

「ロナ……朔夜・ロナ……あの、なんで、そこまでしてくれるんですか?」

「まあ、打算かなぁ? ふたりの能力や陽菜ちゃんの知識には興味があるからねぇ」

「陽菜は私のだぞ?」


 いやいや。

 私、リズお姉ちゃんのものになった覚えはないんだけど。

 でも、打算だって言ってくれるのはありがたいな。

 それってつまり、私たちの価値を認めて、それを利用するために力になってくれるってことだから。

 それなら気持ちだけでも対等に近い状態でお話ができる。


「陽菜ちゃんはどうするの?」

「私は、リズお姉ちゃんのところで保護観察処分中だから」

「研究に付き合ってくれるなら、処分が明けた後もうちにいていいからね? 私は傭兵じゃないから、養子とかの手続きには時間が掛かるけど」

「……ということになりそう。宇宙関係は好きだから、私もリズお姉ちゃんのところが嬉しいかな」

「まあ、私とメーネの研究室は割と近いから、陽菜と朔夜ちゃんが頻繁に会えるように調整する……ってことで良いよね? メーネ?」

「勿論よぉ。そんな条件で朔夜ちゃん、どうかな? ダメなら別の方法を考えるけど、そっちだとちょっと時間が掛かっちゃうのよねぇ」


 メーネさんがこてん、と首を傾げながらそう訪ねた。


「朔夜ちゃん、ゆっくり考えても良いんだからね?」

「……いえ、お願いします」

「なら、早速手続きだけど……メーネ、案内して」




 そして2時間後。


 ちょっと驚きの急展開ですけど。


 私と朔夜ちゃんは、部屋のモニターをしていた職員に呼ばれて駆けつけてきたギルドマスター――イガルク・ロナ氏の介入により、めでたくメーネさんの義理の妹になっていた。


 そういや、防諜面で安全じゃないって話はしてたんだよね。

 水竜絡みの話じゃないから油断してたわ。


「それで、なぜメーネがこのふたりを義娘にしようと思っていたのかが理解できていないのだが」


 いや、あんた、その状態でよく私たちふたりを養女にしたよね?


(それで、どこまで説明するのだ?)

「うーん……陽菜ちゃんパス。これはこっちで勝手に決められないわぁ」

「……まあ、素性については全部お話しちゃいましょう。イガルクさん、これからかなり信じられない話をしますが、神……じゃなくて精霊に誓って事実です。私と朔夜ちゃんは昨日、別の世界からこの世界にやってきました。私たちは管理精霊のサポートを受けています。その証拠として、今日、この近辺の魔素濃度を上昇させて貰いました……まあ、魔素量保存の法則? というのには反していないそうですけど。で、私たちの世界には魔法がなく、別の方法で文明を築いていて、この世界にない技術とかも少しだけ知っています。リズお姉ちゃんとメーネさんはその知識に価値を見出してくれています。あと、私たちの姿は、魔道具みたいなもので変えてます」

「メーネ?」


 イガルクさんが確認するようにメーネさんに声を掛けると、メーネさんは頷いた。


「事実よぉ。多分、今日教えて貰った知識の一端で、私の名前は歴史に残るわねぇ」


 教えたって……ああ、月の大きさの求め方だっけ?

 まあ、あの方法は地上で検証も可能だし、発表の仕方によっては歴史に残ったりすることもあるのかな?

 この世界では魔素に覆われた範囲であれば魔法で何でも計測できちゃうから、そういう技術研究がまったく行われてこなかっただけで、ちゃんとそういう方面の研究をすれば、すぐに思い至ったと思うけどね。実際、メーネさんは自力で答えに辿り着いたわけだし。


 あ、でもそうか。

 異世界転生ラノベのテンプレで「俺は三平方の定理で計算しただけだが不味かったのか?」みたいなのがあるけど、こういう背景があれば、そういうことが起きてもおかしくはないのかも?


「それにしてもおじさんはなんで陽菜まで養女にしちゃったかなぁ」


 リズお姉ちゃんが、私のことを膝に乗せて抱きしめながらそう言う。

 いや、私の体は12歳だけど、膝に乗せるには少し重いんじゃないかと思うんですけど。


「陽菜は陽菜でほいほいついてっちゃうし」

「ほら、やっぱり仲間がいた方が心強いから……リズお姉ちゃんに不満があったわけじゃないからね?」


 朔夜ちゃんをひとりにするのが忍びなかったのです。

 決して、朔夜ちゃんの義妹になるチャンスだったから飛びついたわけじゃないからね?


「まあでも、保護観察期間中は、陽菜は私の保護下にいないといけないんだけどね」

「あー、それがあったっけ」


 軍人向けの養子縁組制度は遺産相続や海外で生まれた子供を即日で引き取るためのものであって、恩赦を与えるための仕組みではない。

 だから、一旦決定した私の処分が取り消されるわけではないらしい。

 養子縁組で正規の保護者が出来たのなら、それで帳消しになってもよさそうなものなのに、そちらは管轄が異なるため別途申請が必要になり、その手続きは普通に時間が掛かるのだそうだ。


「縦割り行政のお役所仕事っていうのは、世界が変わっても同じなのね」

「陽菜たちの世界も同じというのは興味深いわね。まあ、縄張り意識がある生き物なら、文明の基礎が魔法でも科学でも、その辺りは変わらないってことなのかもね」

「それはそれとしてぇ、陽菜ちゃんも私のことはメーネお姉ちゃんと呼んで欲しいわぁ」

「なら、俺はパパ……いや、お父様も捨てがたいか……そういえば、ふたりの姿は魔道具で変えてるという事だったけど、許可証の写真はその姿のままで良かったのかい?」

「詳細は省きますけど、私たちの武器は、変身している時だけしか使えないんです。だから、むしろ今の変身状態の写真の許可証が必要だったんです」


 ちなみに、魔法少女状態で撮影すると記録時に自動的にジャミングが入ってしまうため、今回は管理精霊がそのルールを一時的に変更しての撮影となった。


「それで、変身を解除して見せて欲しいと言っても良いだろうか?」

「そうですね。養子縁組する前にお見せするべきでした……ええと、スッゴい眩しい光が出るけど、髪の色や顔つきなんかも少し変化するから、今回だけは分かりやすく目の前で戻ります……えと、でも目は閉じててくださいね?」

「お? おう」

「おとーさん、本当に目が眩んで暫く何も見えなくなっちゃうからね?」

「……そこまでか。分かった。何なら後ろを見ているよ」


 イガルクさん改めお義父様は、苦笑いを浮かべながら後ろを向いた。


「じゃ、朔夜ちゃん」

「うん」


 コンパクトを片手に一応何もない場所に立ってみる。

 そして目を閉じ、


武装解除ディスアーム

戻れァラエディ


 瞬間、目を閉じていても眩しく感じる光が室内を覆う。

 今回はみんな目を閉じて対策しているので、被害者ゼロ。


「……もういいのかね?」

「あ、どうぞ」

「ほう……ふたりとも美しい黒髪なんだな。変身中とは少し顔つきが違って、今の方が少し若く見えるぞ。美人で可愛いし、うん。これはモテそうだ」


 幼く見える、と言わなかったことは褒めてあげよう。


「ふたりとも、本当に綺麗な黒髪よねぇ、朔夜ちゃんは黒曜石の瞳が羨ましいわぁ。あ、陽菜ちゃんのブラウンな瞳もチャーミングよぉ。それにこの手触り。ほんと、羨ましいわぁ」


 メーネさんは私たちの髪を優しく撫でながらそう言った。

 日本人女性の黒髪は割と海外では羨ましがられると聞いたことがある。

 真っ黒。朔夜ちゃん風に言えば漆黒?

 ただの黒じゃなく、光を秘めた黒。

 銀髪やプラチナブロンドが光の頂点なら、混じり気のない黒髪はその対極。

 まあ、美しさを維持するのに手間が掛かるし、私の顔だと黒髪に負けちゃうから、できれば色を抜きたいんだけど……嬉しそうに私の髪を撫でるメーネさん――メーネお姉ちゃんがもしかしたら許してくれないかも知れない。




 結局、諸々片付いたのは日付が変わろうかという時間帯で、その日は傭兵ギルドの宿泊施設に泊まることになった。

 さすがに宿泊施設の従業員はみんな避難していて、サービスも何もないそうだけど、まあそれでもトレーラーのデリアよりは広い場所で眠れるそうだ。


「それじゃ、今日は大部屋でみんなで寝ましょうねぇ」


 と、連れてこられたのは大部屋?

 応接間のあるホテルの部屋って、スイートルームって言わない?


「凄いお部屋ですねぇ」


 朔夜ちゃんは。うん。喜んでるからいいや。


「それじゃ、陽菜と朔夜ちゃんはお風呂行っといで。着替えは脱衣所の方に出しとくから」

「着替え、あるんですか?」

「まあ、こういうホテルなら色々置いてあるから。でもデザインセンスは期待したらダメだけどね」

「はーい」

「じゃ、メーネと私は隣の部屋のシャワールームな」

「えー、陽菜ちゃん達と一緒がいいのになぁ」

「犬猫と同じで、あんまり構い過ぎると嫌われるぞ?」




 朔夜ちゃんと一緒のお風呂では、主に朔夜ちゃんの手足を確認した。

 子供の頃の怪我の傷跡とかが残っているかどうか。

 朔夜ちゃんいわく、病気で入院していた頃には腕に沢山の注射の跡やアザがあったとのことだけど、それらが全部消えていて、それに気付いていなかった朔夜ちゃんは驚いていた。

 まあ、体が新品になったからって、別に困ることがあるわけじゃないし、これはこれで面白いと思うことにしよう。


 風呂から出ると、下着一揃いと若草色のジャージが置いてあった。

 デザインはまあ何というか、下着は白無地かベージュの二択で、ジャージは中学のジャージ?

 それでいて無駄に高品質。


 髪を乾かし、服を着ると、ようやく全部終わった、という気持ちになる。

 応接間に戻ると、メーネお姉ちゃんとリズお姉ちゃんがトランプっぽいカードでポーカーみたいなゲームをしていた。

 あ、でも枚数は5組各15枚と地球のとは少し違っている。

 材質も触れた感じは紙、みたいな手触り。


「お、出てきたわねぇ。それじゃそろそろ寝ようねぇ。今日はベッドルームのベッドをくっつけてあるから全員で眠れるわよぉ」

「いや、別々でも良かったんだけど」

「メーネがさ、お姉ちゃんになった記念に一緒に寝たいんだってさ。妹が欲しかったからって大喜びで準備してたから、今夜だけ、叶えてやってよ」


 朔夜ちゃんとアイコンタクト。

 で、まあいいか、と決定。


「それじゃみんなで寝ましょう。もう眠くて仕方ないんです」


 朔夜ちゃんがそう言うと、メーネお姉ちゃんが嬉しそうにベッドルームに私たちを引っ張っていった。




 そして翌日、帰りの道中で、お姉ちゃんズに水竜との一件にてついての説明をして、鱗の売買や、今後の私たちの身の振り方について相談をした。

 まあ、その際の諸々は置いといて。


 私たちはこちらの世界でそこそこ力のある人の養女になり、秘密裏に水竜の鱗の一部を売却して自由にできる資金を手に入れることができた。

 魔法抵抗がまるでない私たちは、肉体強度を常態的に上昇させられるようになるまでは魔法少女の戦闘服を主とした服装でいることが多く、特にお色直しシステム未搭載の私は、漆黒のセーラー服少女などと呼ばれるようになるが、まあその特殊なネーミングセンスと、セーラー服という名前を知っている時点で犯人は一人に絞られる。


 そして、半年後。

 こちらの高校卒業に相当する資格を、理数系限定で取得した私は、リズお姉ちゃんたちの職場の助手として雇用されることとなった。

 朔夜ちゃんはこちらの中学に相当する学校で勉強中で、私は朔夜ちゃんから社会科と国語に相当する科目を教わっている。

 この世界で生きて行く以上、この世界の常識である中学卒業程度の知識は身につけておく必要がある。

 可能なら高校卒業程度を目指したいけど、その辺りは、もう少し余裕が出来てから考えたいと思っている。


 ちなみに、管理精霊から買っておけと薦められたので、水竜と戦った無人島を、鱗の売却益の一部で購入した。

 あの島にはまだ、破片が沢山残っているので、暇を見付けてはそれを採取するのと、私と朔夜ちゃんが魔法少女の魔法を使いまくるためだったりする。

 あ、戦ったりはしないよ?

 あくまでも、無駄に魔素を発生させる魔法を作って使いまくるのが目的。

 まだ理解し切れてはいないけど、それを続ければ私たちの魔法にやたら弱い体質が、魔法少女のまま改善するらしい。


「それはいいんだけどさ」

(どうした?)

「私の戦闘服のお色直しってまだ許可出ないの?」

「陽菜ちゃん、可愛いから大丈夫だよ?」

「今は良いのよ今は。これで、30歳過ぎてもこんなことしてたら、単なるコスプレおばさんじゃない?」


 色々試してはみたけど、私が変えられるのは髪型と下着程度で、それ以外の変更は出来なかった。

 体の成長は、変身後の姿にも反映されるため、このまま行くと変なおばさんの完成である。


 魔素を増やす使命がある以上、定期的に魔法少女になって魔法を使う必要があるのなら、年相応の格好になれるようにして欲しい。


「せめて朔夜ちゃんのと同じ装束を使えるようにしてほしいんだけど」

(申請はしているが、反応がない。お忙しいのだろう……ご報告して反応を貰うためにも、そろそろ燃費の悪い魔法を作って見せてくれ)

「陽菜ちゃん、陽菜ちゃん、前に小説で読んだ呪文試してみたいからちょっと見てて?」

「ん? どんなの?」

「……暗闇よりも昏きもの」

「やめなさい!」




 ちなみに、お姉ちゃんズは現在ロケットとジェットエンジン、加えて電波式の無線機を開発中だったりする。

 魔素が存在しない高度を巡航する技術。

 大気圏外に観測機器を打ち上げる技術。

 魔素のない高度から観測情報を伝達する技術。

 それらがあれば、人工衛星を作れる可能性がある、というのがお姉ちゃんたちの考えだ。

 このまま行けば、将来、お姉ちゃんズがロケットの母とか呼ばれる日が来るかも知れない。


 この先、この世界がどんな風に進んでいくのかは分からない。

 月の大きさを計算したときのメーネお姉ちゃんのひらめきを考えれば、この世界の人たちは、切っ掛けさえあれば色々と先に進める程度に頭は良い。

 だから、いずれロケットに爆発物を乗せたミサイルとかが生まれてしまうかも知れない。

 だけどこの世界には、地球人が文明を築く時にはいなかった、自然言語で対話可能な人工知能もいるのだから、もっと違う進歩の仕方をしてくれるのではないかと、私はそう期待しているのだ。


 だから私は自称神様ではなく、神様という概念にこう祈るのだ。


 この世界の行く末に幸多からんことを。


 白瀬陽菜 異世界にて記す。


=====

完結までお付き合いいただきありがとうございます。

お楽しみいただけましたら、最新話の下にある☆を増やしていただけますと大変励みになります。



補足?


(何を良い感じにまとめようとしているのだ。しかも至高なるお方へ祈らぬなど不敬ではないか)

「いーじゃない別に。最後くらいは格好付けさせなさいよ」

「陽菜ちゃん陽菜ちゃん、いつか一緒にお月様行こうね?」


ということで、最終回にございます。

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

もしも楽しんでいただけましたなら、評価とかレビューとかいただけますと幸いです。


あ、もしも本作の次があるなら、第二部のサブタイトルは~私を月に連れてって~

でしょうね。

#というか、一番最初の構想では魔法少女月に行く、というお話だったのですが、その世界を考えてる内に、そもそも魔法技術を基礎として発達した社会と、その世界に於ける魔法少女について書かないとだから、一本じゃ無理だよね、となって、気づけば単行本一冊分以上使っちゃいましたw

まあ、水竜戦は仕込んだ諸々一通り使って書けたので大満足です。


>日本でも遺産相続が絡んだりするから、婚姻届だけは時間外窓口で24時間受け付けてる

受け付けてます。

これもやってない国から見たら、不思議な制度に見えるでしょうね。

命がけで国を守る人達を優遇するってのは、日本以外では当たり前の事なのです。


>まあ、打算かなぁ?

打算だなんて酷い! という意見もあるかもですけど、私としては、純然たる厚意よりも精神的に楽かな、と思っています。

気まぐれで優しくされてるなら、いつ、気まぐれで冷たくされてもおかしくはないわけですし。


>めでたくメーネさんの義理の妹になっていた

「結婚もしとらんのに養女を取るなど許さん!」

みたいな?


>いや、あんた、その状態でよく私たちふたりを養女にしたよね?

まあ、娘がやろうとしていた事から二人が悪人じゃないと理解して、娘を止めつつその目的を達成できるように協力した、と。

ちなみに、イガルク氏は帰宅後奥さんに、相談もなく娘を増やしたことを怒られますw


>素性については全部お話しちゃいましょう。

陽菜は魔法少女の危険性以外については隠す気があまりないのです。

どうしたって身元を調べたら怪しいことこの上ない訳ですし、そこを隠して怪しまれるデメリットの方が大きいですから。


>今日教えて貰った知識の一端で、私の名前は歴史に残るわねぇ

月の大きさの調べ方ですね。

測量とかが魔法で行える世界だと、魔法を使わない方法をいちいち考える人はいないのです。

地球に置き換えるなら、定規で物の大きさを測れる事を不思議に思ったり、定規を使わないで測る方法を考える人が少ない(いないとは言いません。てか、結構いそう。その辺が辿ってきた歴史に基づく価値観の相違なのでしょう)のと似たようなものでしょうか。


>おじさんはなんで陽菜まで養女にしちゃったかなぁ

賢い子供が気に入ったからですね。

あと、朔夜ちゃんを義妹にするなら陽菜ちゃんも、というメーネの無言の圧力があったものと思われます。


>陽菜ちゃんのブラウンな瞳

別に陽菜はカラコン入れてるわけじゃありません。

日本人で髪が黒くても、生まれながらに目は茶色という人は結構いるのです。

#私がそうです。某国で運転免許取るとき、髪も目も黒って自己申告したら、お前の目は黒じゃねぇと書き直されました。。。


>綺麗な黒髪

それが金色でも黒でも、極端なものは突き抜けた美しさを持つことがあるものです。

でも日本人だと顔やスタイルが黒髪に負けちゃう人が多いので、明るい色を入れて誤魔化すのはある意味正解です。。。


>今日は大部屋で

はい、スイートルームSuite Roomです。SWEETじゃないですからね?w

複数の部屋がくっついたお部屋ですね。


>この世界の常識である中学卒業程度の知識は身につけておく必要がある

その辺りまでに学ぶことが常識の基礎になります。

だから、義務教育課程の学校教育はとても大事なのです。

授業で習う内容をきちんと網羅して、同学年の生徒の平均点くらいは出せるようになっているのであれば、独学でも問題はないですけど。

日本だと「芥川賞の芥川って人名だけとフルネームは?」とかって聞かれて、大抵の人が答えられる、みたいなものですね。

例えばピューリッツァー賞。あれも人名由来ですが、ジョーゼフ・ピューリツァーって出てくる日本人は割と少ないのではないでしょうか。


>今は良いのよ今は。これで、30歳過ぎてもこんなことしてたら、単なるコスプレおばさんじゃない?

コスプレおばさんに謝れ!

好きでやってるなら良いじゃないの。と思いつつも、まあ陽菜の陽菜らしい意見なのです。。。


>暗闇よりも昏きもの

いえね。

「万物を構成せし極小なる物達よ、我が呼び掛けに応え、天狼星が如き獄炎を現出し、槍となりてあの的を貫け!」

とか書いても知らない人も多いだろうし、有名なのを引っ張ってきてしまいましたw


というわけで、後書きの完結までお付き合いくださりありがとうございました。

楽しんでいただけましたら、評価とかレビューとかいただけますと幸いです。

いや、もう、これ消そうかと思うくらいに人気がなくってw

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