第21話 魔法少女の魔法が気に入った?


 4.6×30mmの対消滅反応弾を試射した結果。


 目の前の海が二つに割れた。


 で、割れた際に発生したエネルギーは光になったものの、水蒸気だかなんだかの圧力で、大きな波が左右に遠ざかっていく。

 かなり離れた位置に10度の角度で広がった光が着弾し、大量の水蒸気が立ち上ってキノコ雲っぽい何かが形成され始めた。

 収束しすぎると危ないと思って前方10度に広げてみたわけだけど、距離が離れても結構な威力だ。

 逆二乗の法則はどうした。


「もっと拡散させるべきだった?」

(いや、被害を広げてどうする。むしろもっと収束させ、水平線よりを上を狙うべきだろう。海に当てるな、海に)

「そっか……うん。まあ今ので原爆、6発分近いエネルギーだもんね」


 魔法の効果が薄れてきたのか、少しずつ音が響き始めている。

 うん。

 ゴロゴロ、ドドドって……なんの音なんだろう?


 割れた際に押し下げされた正面の海水面は下がったまま。

 この音、もしかして海水が戻って来てるとか?

 ……だとしたら逃げないと!


「管理精霊、朔夜ちゃんに連絡。そっちに飛ぶ!」


 ポータル弾丸再装填リロード

 もうっ、ほんと、私ってば手際が悪いわ!

 一定時間維持できるんだから、事前に撃っとけばよかったのよね。


 少し離れた地面に撃ち込んでポータル(物理)を作る。


 地鳴りみたいな重くて低い音が体の芯を震動させる。

 地鳴りに似てるけど、空から聞こえる。雷……にしては少々大きすぎるけど。

 見上げるとキノコ雲の中に沢山の稲光が光っていた。


(慌てずともこの音は単なる……)

「転送先はあの火山の山頂の平らなところ! 転移!」


 次の瞬間、私は山頂に移動していた。

 うん。まあ、ここまでの転移も可能、と。

 次は、傭兵ギルドまで転移できるかも確認しておかないと。


(単なる雷だったのだが……それはさておき、今の転移に釣られたようだ。更に水竜が急加速した。距離は6キロ……2分ほどで来るぞ)


 分速3キロ。時速にして180? 飛行機を基準にすると遅く感じるけど生身で飛んでることを考えたら、結構な速度だ。

 陽菜ちゃんの飛行速度が時速40キロくらいだったから、そのペースで巡航できるなら、飛んで逃げても追いつかれるわね。


「朔夜ちゃんはどこっ?」

「あ、後ろだよ……ビックリした。ものすごい光の魔法だったね。それに本当に転移できるようになったんだ。後で教えてね?」

「うん。それより、水竜が来てるって。さっきの重力魔法、すぐに撃てる?」

「あー、あれ、詠唱時間がちょっと必要なんだよね……イメージがシンプルな魔力弾とか炎弾で良ければ」

「それじゃ、それ、水竜の方向に撃ちまくって牽制、お願いできる?」

「うん。任せて」


 私は後ろを向いてマガジンに入ったままのポータル弾を一発撃ち、10メートルほどの位置にポータルを作る。


「対消滅反応弾。エネルギー収束角度を。これにより生じたエネルギーは直接間接を問わず、仕様で、再装填リロード!」

(ほう、ここでまた改良か)

「管理精霊! 私のMP7A1ステッキに干渉できる?」

(何をすればいい?)

「ドットサイトとスコープに、水竜の位置を表示して」

(承知)


 私たちがそんな準備をしている横で、


「ほいっ! よいしょっ! 当ったれー! シュートっ! ファイヤーボール! ライトニングボルトォ! 炎の矢っ! フレイムジャベリン!」


 朔夜ちゃんは色々な魔法を撃ちまくっていた。

 うん。3秒に1回ペースで、一度に数発を同時発射とやらで撃ち出して、少し休んでと、よくあれだけレパートリーがあるなぁ。都度ステッキが変形したりするのが芸が細かくて朔夜ちゃんの拘りを感じるわ。


「管理精霊、水竜の動きは?」

(そろそろ蒸気のエリアを抜けて目視距離に……来た!)


 ざっくり5キロってところかな?

 スコープの中、水蒸気の靄の向こうに水竜がいた。

 サメというよりもあれは、エイの方が近いんじゃない?

 三角形の体に長い尻尾。という辺りはイトマキエイに似てなくもない……けど、胴体部分は平らじゃないし、エラは体の側面にある。微妙なところね。


 水竜の周囲には水を含んだ竜巻のようなものが幾つも浮かび、時折、周囲の地面から水蒸気が噴出する。

 ここが溶岩が固まってできた島で、地面が穴だらけだからこれで済んでるけど、密閉された地下水脈があったら水蒸気爆発もあり得るだろうね。


 朔夜ちゃんの攻撃は全部ホーミングされているかのように、器用に竜巻や水蒸気を避けて水竜の顔に当たりまくっていた。

 命中すると水竜の体に微かだが傷が付く。鱗が砕け、皮が裂け、血が飛び散り、散った破片が霧のように消えていく。

 水竜はそれが気に入らないのか、空中で長い尾を振って、その都度、周囲に雪だの雹だの霧だのが生まれる。たまに超高圧に絞った水らしきブレスを吐いたりもするけど、射程距離は私の銃弾と良い勝負でこちらにはまったく届かない。

 朔夜ちゃんの攻撃で受けた傷は、水竜のサイズを考えれば針で刺したような傷だろう。

 しかしダメージが入っている。血が出る相手なら生物だ。生物なら殺せるはずだ。私は安堵の息を吐いた。

 が、次の瞬間、巻き戻すように水竜の傷が消えていく。


「……あれ?」

「効いてる気がしないよぉ!」

(うむ……いや、まさか……)

「何っ? 思いついたことは仮説でも良いから言って!」

(うむ……過去、魔法少女と精霊竜が戦ったことはない。故に、これは推測の域を出ないのだが……魔法少女の魔法は魔素を過剰に含む。水竜は……それを吸収して、傷の回復に充てているのかも知れぬ)

「え? 攻撃してると思ってたけど、私たち、ご飯上げてたってこと?」


 朔夜ちゃんは驚いたようにそう言った。

 うん。ご飯ね、言い得て妙だ。

 そう言えば、水竜は魔素を追い、喰らい、体内で魔石を生み出す性質があって、魔素を一定量吸収すると魔法解除を行うとかいう説明を受けたっけ。加えて水竜は魔素を吸収すると回復する訳なのね?

 多分、水竜からしたら、魔素が豊富な魔法少女はとても美味しそうに見えるのだろう。

 ご馳走を前に多少の傷など気にしないとばかりに、少し弧を描く軌道で……肉食獣が獲物に接近するように近付いてくる。


「これならどうっ?」


 私はMP7A1ステッキを構えて対消滅反応弾を叩き込もうとした。

 が、その直前、水竜はグンと体を反らして顔を空に向けて直立した。

 水竜は、魔素を一定量吸収すると魔法解除を行う、だっけ? このタイミングで?


「魔法解除、来る!」


 私は安全装置を掛け、MP7A1から手を離し、首からぶら下げた状態でコンパクトを呼び出した。

 目の前に現れたコンパクトを抱きしめた瞬間、首に掛かったMP7A1の重量がなくなり、冷たい風が肌を撫でる。

 風の冷たさと、裸の胸に当たるコンパクトのつるりとした感触が、現状を正しく私に教えていた。


(ふたりとも! 早く変身を!)


 敵の前でそれは洒落にならないとは分っているが、しっかりと目を閉じ、コンパクトの水晶に手を当てて呪文を唱える。


武装アームド!」

「世界にあまねく光と愛を、祈りと共にこの胸に、光の力をこの身に宿し、愛の力を我が杖に、光を力にルクシンビルトーテ!」


 魔法解除前にコンパクトを呼んでいなかった朔夜ちゃんは呪文を全部唱えて変身した。

 変身の際に発生する大量の魔素に引かれてか、水竜が、まるでサメが獲物の周りを回るように私たちの周りを回り始める。距離にして300メートル付近。

 完全に獲物を狙う感じで近付いてきてるね。

 ……朔夜ちゃんの方は準備出来たかな? と、そんなことを考えながら振り向いたとき、突然私の足元から大量の水蒸気が吹き出してきた。

 いや、私の足元だけじゃない。あちこちの地面から蒸気が噴出している。


「陽菜ちゃんっ?」


 高温のソレをまともに浴びた私は、しかし全身がしっとりした程度で無傷だった。

 うん。体に触れる前に温度がお風呂くらいまで低下して、蒸気じゃなく、霧吹きでお湯を浴びたような状態になったからね。


「私は無事。この辺りの地面は本当に穴だらけみたいね。爆発しなくて助かったわ……管理精霊。朔夜ちゃんの重力魔法、水竜に効果あると思う?」

(うむ。朔夜の重力魔法は小型のブラックホールを大量に生み出す際に魔素を放出するが、それらは瞬時にブラックホールに吸収される。よって、水竜は重力の影響のみを受けるだろう)


 魔素って重力の影響を受けるんだ……そういえば、高度7000から上には魔素がないって聞いたっけ。


「そ、なら大丈夫か……ポータル弾丸再装填リロード


 魔法解除で消えてしまったポータルのかわりに、近くにポータル弾を撃ち込んで新しいポータルを作り、対消滅反応弾を再装填リロード


「朔夜ちゃん。私が時間を稼ぐから重力魔法の詠唱をお願い!」


 水竜は私たちの周りを回っていて、今は大陸と逆方向にいる。それを確認し、私はスコープを覗き込む。

 水竜の視線が私たちを捉えているのが分った。

 気のせいだろうけど、それはまるで「効かぬな」とでも言っているように見えて、だから私は無理矢理に笑顔を作った。


「魔法少女の魔法が気に入った? 魔力弾は魔素たっぷりだったかもしれないけど、こっちの銃弾は物理反応よっ!」


 私はMP7A1ステッキを連射モードにして、水竜に向けてフルオートで対消滅反応弾を発射した。

 拳銃弾と同程度のエネルギーで発射された弾頭の、一発当りの重量は2グラムほどと拳銃弾の4分の1程度で、だから弾速は早くても反動は小さい。連射しても、しっかり押さえていれば、私の力でも極端に銃口が跳ね上がるのを防ぐことはできる。

 だが、それでもブレる。秒間14発の反動を力任せに押さえつけているのだからブレまくる。

 その角度5度ほどのブレ幅の中が、すべて光で埋め尽くされた。

 こちらに漏れてくるのは何かに反射した光だけの筈だけど、私が狙った付近には蒸気が立ちこめ、その中にそこそこ大きな的水竜が浮いていて、それらが光を乱反射しまくって眩しくて直視できないほどの光源となっていた。


 私が魔法で生み出した銃弾は、私から150メートルほどの位置で反物質になり、空気や、水竜が生み出した蒸気と反応して対消滅した。

 銃弾に仕込まれた魔法少女の魔法によって生み出された魔素と魔力は、その弾頭を反物質に変化させることと、確実に反応させ、発生したエネルギーを光に変え、それに指向性を持たせることに使われている。

 その結果、対消滅反応で生み出されたエネルギーは純粋に物理反応によるものとなり、水竜に届く光に魔素は殆ど含まれない筈だ。

 光と、光が当たった物質が放つ熱が空間を灼く。

 発生した熱は更に光になって前方に向かう。


 対消滅反応には僅かではあるが時間が掛かる。

 たとえ刹那でも、光の発生には時間差があり、生まれた光はパルスレーザーのように別々の光束として直進する。

 それが、この光の群れの威力を高めていた。

 ひとつ目の光が開けた穴を通ってふたつ目、三つ目の光が突き刺さっていく。

 本来光による攻撃は、水や蒸気とはとことん相性が悪いが、私の光は無数の光が収束されて突き進むという性質を持つため、間に水があってもお構いなしだ。


 銃弾の仕様は、アーマーピアシング弾と同程度とイメージした。

 だから、一発あたり2グラムの弾頭が飛んでいく。

 僅か2グラムの反粒子の弾頭が、対消滅するには2グラムの粒子と反応する必要がある。

 合計4グラムが全てエネルギーになり、発生したエネルギーが余さず光になる。

 フルオートで撃てばそれが40発だ。

 1グラムが100%エネルギーになった場合にざっくり90兆ジュールになる。つまり、発生するエネルギーは4グラム×40発×90兆ジュールで……。


「1.4京ジュール。広島型原爆220発分以上のエネルギーよ。全部が直撃してないにしても、空間まるごと灼いてあげるわ」


 余波で森が燃えていた……いや、光が通過した辺りは地盤が溶けていて、そこから少し離れた辺りの木々は灰になり、もう少し左右に広がった部分が炭になり、更にその両脇が燃えている。エネルギーの方向はかなり絞ったのだけど、それが空間を渡る際に生み出された熱によるものだろう。

 真空になった空間に空気が押し寄せ、その勢いで一瞬は鎮火するが、地盤が溶け、炭が残っていれば新鮮な空気が供給されれば再点火する。

 凄まじい勢いで黒煙が上がり、先ほど試射で生み出されたキノコ雲に反応して、雨が降り始めている。

 前方全てが黒煙に包まれ、水竜の姿は見えない。

 気のせいかもしれないけど、まだ黒煙の向こうに気配のようなものを感じる。

 その気配を消し去るために、私はこう呟いた。


再装填リロード!」


 銃が少し重くなる。

 コッキングレバーを引いて初弾を薬室チャンバーに装填。


「おかわりよっ!」


 気配のようなものに向かって再び連射。

 黒煙と煤が光に変化する。


 正直、これで倒せないような生物は想像できない。

 合計、広島型原爆440発分のエネルギーを収束したものをぶつけたのだ。

 普通に考えれば、一個の生物に対する攻撃としてはオーバーキル。

 水竜がいた空間は、光に埋め尽くされた直後、周囲の黒煙と水蒸気を吸い込んで、何も見えなくなったが、すでに水竜の気配のようなものは感じない。

 その気になればまだ撃ち続けられるけど、これ以上、同じ攻撃を重ねるつもりはなかった。


 だってほら、私は前座だから。

 真打ちは最後に登場するものなのよ。


(朔夜の呪文詠唱が終わるぞ!)

「了解」


 来た。

 私は念のために対消滅反応弾を再装填リロードして、安全装置を掛けた銃口を空に向ける。

 振り向くと、朔夜は見た事のない大きな杖、なのだろうか、長い槍と斧が混ざったような、それでも杖に見えるものを掲げ、呪文を唱えていた。


「……来たれ、来たれ! 漆黒の霧よ! 朔夜の名のもとに交わせし盟約により、今ここにその力を示せ! 天と地と海、塵と灰と風、全てをそのかいなに抱き、闇に沈める霧となれ! 漆黒の盾よシュバルツシルト!」


 朔夜は掲げていた重そうな杖を振り下ろした。

 と、杖の先端から小さな光の珠が放たれる。

 それは音もなく、先ほどまで水竜がいたあたりまで飛び、唐突にその向こう側の景色が歪んだ。

 黒い霧のようなものが空間から滲み出るように現れて、景色の歪みが広がって空間を侵食していくのが見える。

 空にあったすべてが吸い込まれて消えた。地上にあるものも、固定されていないものは吸い上げられて消えた。

 雲も黒煙も、水蒸気も、すべてを吸い込み、黒い霧は溶けるように薄れて消えていった。

 空気が吸い込まれる過程で、幾筋かの筋雲が生まれ、棚引く筋雲だけが後に残った。


 そして、そこに、水竜の姿はなかった。

 その、何もない空間を見て、朔夜はホッとしたように呟く。


「やった……よね?」


 あ、これってフラグになっちゃう?


(なんだこれは……水竜は倒した……少なくとも休眠状態に持ち込んだと思ったのだが……なんなのだこれは)


 あー! やっぱりフラグになったか!


「何が起きたの?」


=====

補足


>分速3キロ。時速にして180? 飛行機を基準にすると遅く感じるけど生身で飛んでることを考えたら、結構な速度だ。


ハヤブサが、体縮めて急降下するときの最大記録が390 km/h。

零戦が565 km/h。

セスナ社のCessna C172が222 km/h。

カラスは最大55km/hくらい。でも、カラスとハヤブサが空戦すると、カラスが勝つことが多いように感じます。3回見た事あるけど、カラス全勝。戦いが速度じゃなく、相手の頭上を取る戦い方だから速度は活かせないし、ハヤブサと違ってカラスはちゃんと数的優位を確保してから戦いに挑みますから。


>ほいっ! よいしょっ! 当ったれー! シュートっ! ファイヤーボール! ライトニングボルトォ! 炎の矢っ! フレイムジャベリン!


「炎の矢」って版権ギリギリ?

いや、ほら、フ女子生活2巻書き下ろしで、茜に使わせても編集さんからNG出なかったし、いいかなってw


>胴体部分は平らじゃないし、エラは体の側面にある。微妙なところね。


地球基準だと、体の下面にエラがあるのがエイ。側面にあるのがサメ。

エイみたいな形のサメも、その逆も存在します。


>敵の前でそれは洒落にならないとは分っているが、しっかりと目を閉じ、コンパクトの水晶に手を当てて呪文を唱える。


目を閉じずに変身したらどうなるのかは、すでに陽菜が実演しておりますw


>1.4京ジュール。広島型原爆220発分以上のエネルギーよ。全部が直撃してないにしても、空間まるごと灼いてあげるわ


この時の陽菜はまだ、広島型原爆スゲーって思ってるんです。実際に計算してみるとアレってなりますが、それは次回かその次あたりで書きます(多分)。


>正直、これで倒せないような生物は想像できない。

正しく直撃すれば、体液がある生き物なら、それが蒸発してボンッってなります。


>水竜がいた空間は、光に埋め尽くされた直後、周囲の黒煙と水蒸気を吸い込んで、何も見えなくなったが、すでに水竜の気配のようなものは感じない。

気配とか言い出しちゃう辺り、陽菜は朔夜に汚染されてるのかもw


漆黒の盾よシュバルツシルト

オリジナル呪文です。

格好良い呪文、難しいです。最初はギガスレイブあたりと考えてたんですが、さすがにまずいかなとやめました。

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