第22話 放電されるPussyちゃん
僕は呼びかけたが、そうしている間にバンガローへ向かっていた妖精連中はまた走り出し、叫び、金切り声を上げながら笑った。妖精たちの半数は猫の背中に乗り、また半数は毛皮や尻尾にしがみつき、あるいはもっとたくさんの妖精たちが応援に駆けつけて暴れまわる牝猫をしっかり抑えつけるまで、その横を並走した。そうしてからとげやピンを使って、妖精たちはそれらをもりのように扱いながら、猫のからだからピカピカする火花をほじり出し始めた! 連中の中で小柄な一匹は尻尾の先っちょにしっかりしがみつき、45度の角度でがっちり両脚で根を張って抑えつけながら、のべつまくなし牝猫に訓戒を与え続けた。
「さあ猫ちゃん、がまんしな! よーくわかってるだろ、これはぜんぶ君のためにしていることなんだ。からだ中にあるピカピカの火花のせいで、君は快適になれない。そして実際に、おいらは憐れみの心に衝き動かされて、(ここで彼はとびっきりのドヤ顔になり)こいつが君のイライラのすべての原因なのさ、だからおいらたちはこいつをぜんぶ外に出さなきゃいけない、でなけりゃおいらたちは君の爪を切ったり、目や歯をくり抜いたりとかするしかなくなっちまうんだ…つらいことさ。……コラ猫ちゃん、あばれるな!! おとなしくしろ!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます