6章 知っている人

リンゴは驚愕した、父が連れていた男の子は、

ドッペルゲンガーの本物、だと思っていた人物、駅であった少年だったからだ

「富士太…クン?、、会ったこと、あるよね」

リンゴは、この少年が、本当に駅であった少年か、疑っていた、

もしかしたら駅であったのは私のオリジナルのほうで、

この少年とは初対面なのかもしれない、

そうであってほしくはないなと

リンゴは考えていた

「最近ボーっとしていること多いわよ、ご挨拶なさい」

母にそう諭されリンゴは急いで挨拶した

「お父さん、富士太君こんにちは、リンゴです」

お父さんは

「久しぶりだね、リンゴ、礼儀ただしい子に育って、会いたかったよ」

お父さんは、目に涙をうかべていた、

リンゴも、やさしい父親でよかったと思っていた

「富士太も、挨拶しなさい」

父にうながされ、横の少年、富士太君も

「リンゴ姉さんお久しぶりです、駅であったのにどうして逃げたんだよ」

富士太は、頬を膨らましていた

リンゴは、やっぱり、駅で財布を落としてしまった時に拾ってくれた人だと思った

そんなことを考えていたら、父と母が微笑みながら

「あんなに仲が良かったから、また仲良くできそうね」

「我々の都合で引き離してごめんな」

リンゴと富士太は顔を見合わせた

「あんなに」

「仲良かったのに?」

2人は首を傾げた

そうしたら母が

「うふふ、特に富士太はお姉ちゃんが横にいないと泣きだしたんだから」

「別れてから、リンゴがいないのに慣れるまでずっと泣いて大変だったんだから」

富士太は、真っ赤になった

そうしたら、母も父も、リンゴも笑った




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