格仁天皇が京都に遷御

第2話 京都包囲戦

2094年


「第二明船」が主導していた世界的な改造計画は次第に弱体化し、独立の波が世界を襲った。


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【2094年6月5日】

93歳を過ぎた格仁天皇は、京都で玉音放送を行い、東京にある「日本共和国」を国民の承認も授権もない不法政府であると宣言した。


同日、「保皇派」で構成された京都内閣も発足し、「天皇を中心とする日本国は大和民族の正統である」とし、東京の「日本共和国」が国と国民を売り渡したと非難した。


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【6月6日】

関西、九州、四国、中国、冲縄の各県が京都に「日本国」を擁立すると発表した。一方、関東、東北、北海道の地方自治体は、東京の「日本共和国」を支持した。中部地方はコメントを出さなかった。


理由:関西、九州、四国、中国、冲縄などの地方は天皇から京都に遷御した后、ずっと王派の居住地です。東京政権の独裁に不満を持っていた。一方、東北や北海道などは海面が上升してからさらに貧しく、東京政権の支援に依存してきたため、東京政権からの脱却が難しい。また、中部地方は京都府と東京の間に挟まれているので、立場の表明も難しい。


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【6月10日】

東京の政権派の代表は天皇と交渉しようとしたが、天皇内閣政府はこれを拒否した。


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【6月12日】

東京政権が長野、山梨、静岡を占領。「天皇迎え、清君側」と銘打って、「糸魚川—岡谷—湖西」の一線で、京都側を支持する地方政府を攻撃した。


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【8月7日】

東京の政権軍は、海陸の協力を得て名古屋と津市を挟み撃ちにし、滋賀と奈良に向かって進撃した。


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【8月23日】

東京政権が大阪、奈良、滋賀を占領。京都を三方に囲まれた状態で、外は交通が途絶えている。


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【8月25日】

格仁天皇は内閣の「岡山遷御」提案を拒否した。東京政権は空軍による京都爆撃を開始した。


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【9月1日】

京都の包囲戦が始まる。


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【9月12日】

海仁親王は京都の外郭で戦死した。

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