第32話:現地プログラマーの紹介2

 実は、日本のソニーの先輩が、流行の言語のエキスパートになれと言われた事を話すと、それは理想論で、確かに、それができれば、みんな、苦労はない。そんな甘いものじゃないと語った。アメリカ人にとって、アジア人は2流、黒人は、3流扱いされる、人種差別がひどいと言った。


 それを跳ね返しグーグルになど超一流企業に入れれば、理想だが、滅多にいないと言った。それよりも誰もやってない、新しいビジネスモデルを考えて、ベンチャー企業を立ち上げてアメリカの投資家から金を出してもらい大化けする企業は、意外とあると言った。実は、トミーは、イスラエル出身のユダヤ人で、めちゃくちゃ賢い。


 彼のIQは、170以上だそうで性格もきついが発想が個性的で、できる奴だと言った。今迄も、いくつかのアイディアを考え、そのアイディアを大手企業に億単位の金で売って金持ちだと言った。これを聞いて、達也は、英語でトミーに君にとって、金を稼げるプログラマーとは、どんな人でしょうかと聞いた。


 すると、ニヤッと笑い、誰も考えつかないようなユニークな発想を高く売るか、薄利多売で、多くのコンピュー言語をマスターして、多くの仕事をこなすかの、どちらかだろうと言い、その2つのどちらかを持っていないと、シリコンバレーに来ても、損するだけだと言った。


 それに対して、トミーは、どっちですかと聞くと、僕は、時間を大切にして人生をエンジョイしたいから、短い時間と手間で稼げるように、独創的なアイディアを大事にして、それを高く売りつけるようにしてると言った。僕にとっては、その方が楽だからねと言った。


 だから君にも、誰も考えつかないような個性的なアイディアを考えて、貯めておくことを奨めるねと笑いながら言った。それを聞いて、達也は、僕も、そうなりたいが、できるかどうかは、やってみないと解らないねと言った。それを聞いた、トミーが、目の色を変えて甘いねと笑った。


 やってみないと解らないと言う発想は、アマチュアの発想だと言い、プロとして、食っていくなら、そんな甘い考えは捨てなさい。ここは、優秀な若者の頭脳を使った戦いの場所だ。指揮官になるか、優秀な兵士になるか、手下になるかの3つに1つだと吐き捨てるように言った。


 その話で、達也は、頭を金槌で殴られたような強い衝撃を受けた。そうかプロの戦いかと自分の考えの甘さを痛感した。しかし、反面、心の中から、めらめら燃えるものを感じ、顔が熱くなった気がした。そして、心の中で、こいつには負けたくないという闘争心が湧き上がってくるのが解った。


 その後、熱い、ご意見をいただいてありがとう僕も絶対負けないプロになると達也が、言いきった。その姿を見てトミーが、頼もしいねと言いプログラマーの価値は、いくら稼げるか、いくらの金を持っているか、だけだと断言した。ラゲベガスの賞金の高いカジノみたいなものだと告げた。


 僕は、まだ、ミリオネラー「100万ドル」の高額所得者ではないが、ここで成功すれば、直ぐになれると言った。でも、いくつかのアイディアを高く売り、預金額では、100万ドル以上持ってると語った。それを聞いた飛島さんと池上さんは、わーすげー、ユダヤの商人じゃなくて、ユダヤのプログラマーと言って、笑った。


 すると、トミーが、2人をジョークが、きついねとにらみ返した。差別用語を使ったのじゃない、ジョークだよと言うと、あまり上品なジョークではないねと、キリッとした顔で言った。そして達也に、お前も日本に帰って力をつけてシリコンバレーに乗り込んで戦おうと言い、握手を求めてたので達也が握手を交わした。


 その後も、いろんな意見を聞くために多くの施設や若きプログラマーを訪問して回り、達也が感じた事は多かった。まず、日本人を含めアジア人の特長としては仲間で、何かを作ろうとする意識は強い、他民族度の連携は苦手。しかし、達也には、その意識は薄かった。むしろ、発想の多様性の点でむしろ好む考えだった。


 そのほな、能力の高そうな人は、目の輝き方で違う感じがした。また、中国人、韓国人、インド人など、アジア系の人達は、日本人の仲間を作りたいと言う希望が多いのか、是非、協力して欲しいというニーズが多かった。

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