第31話:現地プログラマーの紹介1

 あらかじめ、シリコンバレーのソフトウェア会社に就職して2人の先輩、飛島さんと池上さんにインターネットで連絡を取り、そちらで大学卒業後働きたいと告げていたので、会社の休みの日に面会してもらう様にお願いした。それに対して日本の若手プログラマーは歓迎すると言ってくれ何でも聞いてくれと話していた。


 7月23日、日曜に19時に飛島さんと池上さんが達也のいるモーテルに迎えに来てくれた。その後、近くのデニーズに行き夕食をとりながら挨拶をすると飛島さんと池上さんは、現在、コンピューターソフトウェアのベンチャー企業でプログラマーをしていて、グーグルなど世界的な企業からのオファーを待っていると話していた。


 食事を終えて飛島さんと池上さんが2人で住んでるアパートへ行き話すことになり移動した。そこは広い2DKで家賃は30万円と言った。高いですねと言うとシリコンバレーは、地価も物価も高いと言った。しかし、グーグルに入社できれば、最初の年の年俸が10万ドル1100万円を超すと話していた。


 と言う事でシリコンバレーは高給取りしか住んでいないのでアメリカ郊外としては、最も物価が高いと話した。でもベンチャー企業で大成功してる人もいるのも事実だと言った。俺たちも、それを夢見てると言った。そこまでの自信のない人は、シリコンバレーから離れたダウンタウンの治安の悪い地域に住んでると言った。


 そんな安いアパートに住んでる中国人、韓国人、日本人も多いと話していた。最近では、中国人が一番増え、日本人が一番少ないと教えてくれた。どこの住んでいてもインターネットでデータのやりとりやスカイプ電話で話せるから問題ないけれどねと笑っていた。


 でも、僕たちは、シリコンバレーに住んで大手企業で欠員が出たと言う情報を一刻も早く掴む事と大手ソフト会社の社員と顔なじみになって下請けの仕事を手伝い親しくなれば、欠員の情報をいち早く知ることができるのだと話した。いままでも数回、話は合ったが、残念ながらアメリカ人から職を奪う事はできなかったと話した。


 アメリカではアジア人に対して厳しい事も覚えておけと言われた。そして飛島さんと池上さんたちが食事代を出してくれれば、僕たちの知り合いのアメリカ人プログラマーを紹介しても良いと言ってくれた。是非、紹介して下さい言うと、達也が彼らにお願いすると、わかった面会する時には、君に電話を入れると約束してくれた。


 ところで、成宮達也君は、一番勉強してるコンピュータ言語はと聞かれ、Pythonですと答えると、それなら使えると言われた。4日後、飛島さんと池上さんたちから、電話で、今晩会わないかと言われ、了解すると、迎えに来てくれ、サンフランシスコ湾の南部のベイエリアのレストランに行った。


 すると2人の白人が来ていた。そして飛島さんが、ケントとトミーに達也を紹介してくれた。食事を終えると、ケントが、君は、年収、いくら欲しいのだと聞かれ、最初、500万円位は、最低、欲しいと言った。するとケントが、それじゃシリコンバレーには住めないと言った。


 郊外の安いアパートで、インターネットで、ソフトウェアの下請けの仕事を多くこなせば、手に入ると言った。得意なコンピュータ言語はと聞かれPythonと言うと、そりゃすごいと言った。君は大学何年生かと聞かれ2年生というとPythonのエキスパートになれば月に1万ドルは軽く稼げるよと言った。


 ところで、飛島さんと池上さんたちの得意な言語はと、聞くと、一応ほとんどできると言った。それでなければ、ソフトウェアの下請けの仕事はできないと言った。海外から来てる連中は、ほとんどが、ソフトウェアの下請けで食べているから、それが当たり前になっている言った。


 大手企業に高給で雇われる連中は、その企業のプログラマーよりもすぐれたプログラム・センスがあるか、仕事が早いかのどちらかだと言った。アメリカ企業は、使えないと思ったらするにクビにするし、使える奴がいれば、直ぐ、その人に職を奪われるというのが日常茶飯事だと話していた。


 まさに、食うか食われるかなのだとかたった。だから、ここで、長くやっていくには器用に、どんな言語でも一応ソフトウェアを作れる力量がないと食っていけないと笑った。

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