第30話:剣道に集中とPythonの達人めざす

 そこで達也を呼んで、自分なりで良いから、自分の息抜きを考えろと言った。すると、剣道の道場に入って良いですか聞くので、構わないというと、自転車に乗り、近くの道場に入門のお願いに行った。そして、週に1回30分、道場に通うようになった。道場に通い始めると、洗濯物が増え、また、その汗臭さが半端なものではなくて、スザンナ驚いた程だった。


 夏休みが終わり、2017年9月になると、楽しそうに剣道場へ通い、たまに、竹刀で、ひたすら素振りの練習をする姿が見えるようになった。達也の目つきが鋭くなった気がした。ある晩、父と母のスザンナが達也に剣道は、勉強に役立ってるのと聞くと、えー今迄より集中力がついたといいメンタルが強くなった気がすると言った。


 スザンナが道場ではどんな練習してるのと聞くと、最初の5分、黙想して、精神統一を計り、続いて、5分ずつの乱取り練習を30分、この時は一瞬の隙も見せず、相手のちょっとした隙を突く練習をひたすら続けて、練習終了時、同じ様に少し黙想し、礼をして道場を後すると伝えた。


 そして夏休みに入り、土・日のソフトウェアの授業を開始し与えられたテキストは既に読み終えて、木谷仁の最初の授業を終えたとき、父の成宮賢と3人で珈琲を飲みながら木谷仁が、達也君は、やはり成宮先輩の子ですね、授業開始すると、いきなり矢継ぎ早に鋭い質問攻めで参りましたと笑いながら言った。テキストは全部読んで、不明な点を今日、全て、聞きました。集中力がすごいですねと驚いていた。


 実に頼もしいと話してくれた。数学がそうなので、直ぐに、できるプログラマーになりますと言い、ソニーでもこんな人材と欲しいと思いますと話した。すると、父が、達也はシリコンバレーをめざしているんだというと、そりゃー豪気だと、大笑いした。


そこで達也を呼んで、自分なりで良いから、自分の息抜きを考えろと言った。すると、剣道の道場に入って良いですか聞くので、構わないというと、自転車に乗り、近くの道場に入門のお願いに行った。


 私も、そう言う便利屋プログラマーに仕事を依頼するケースも多いが、達也には、そうなって欲しくない。あくまでもクリエイティブな仕事をすべきだ、その方が、達也もプログラマーの中で、有名になり、その分野のオーソリティーになり、高給を取れるようになった方が、お金も名誉もえられるはずだと断言できると言った。


 だから、僕は、No1のPythonプログラマーになって、プログラマー仲間で、Pythonで不明なことが、あれば、木谷さんに聞けばわかると言う評判になるまで、徹底的にPythonのプログラムを勉強したと教えてくれた。君も、そう言うように、1,2つの言語のオーソリティーになって、この言語なら、達也に聞けと言われるように、その道の達人になれとさとされた。


 やがて2017年10月になり、大学の勉強を終えると、Pythonのプログラムを書く練習を継続して、完成しては、インターネットを使って、木谷先輩に送って、できばえを評価してもらう様になった。すると木谷先輩は、厳しく、教えてやるぞと言い、達也の書いたプログラムを手直しして、送りつけて、修正した理由を書いてくれた。と言う事で、木谷先輩とのやりとりが多くなった。


 教えてもらう代わりに、木谷先輩のプログラムの手伝いを無償でするようなった。これによって、プログラマーとして心構えも身につけてきた。後は、英語の勉強として、フィリッピン、マレーシアから来ている留学生と英会話と工業英語の勉強をして、代金代わりに、教えてもらった日の夕食をおごった。その後、大学3年、4年の夏休みも留学ではなく、2週間のシリコンバレー見学ツアーにいきたいと言うとOKと言ってくれた。


 達也は、アルバイトをする時間がなくて、父に、学校と留学の支払いを全部、お願いした。そこで、実家に帰るたびに、アメリカで成功したら返しますからと両親に伝えていた。2018年も春が過ぎ、5,6月、7月に梅雨が明けた。2018年7月20日から2週間、シリコンバレーに向かった。成田からサンフランシスコに飛んで、サンノゼの郊外のモーテルに2週間止まる予約を取っていた。

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