83話 モンスターボックスが現れました

 ダンジョンを更に進むとまた次のフロアが存在した。


 そしてそのフロアには宝箱が一個だけ存在した。



 「なにあれ?」

 「宝箱だな。でも怪しい」

 「そうよね。こんな最初の方にあるとは思えないわ」

 


 一応セーブするか。



 「セーブ」



 =========================


 スロット1 ガルフダンジョン前


 スロット2 ガルフダンジョン内部


 スロット3 ファイシード国宿屋


 スロット4 フレッディーノ国宿屋


 =========================



 俺はスロット2に上書きセーブをした。



 「じゃあ開けるぞ」

 「え、ええ」



 俺が宝箱に近づいた瞬間俺は頭を噛まれる。


 

 「いってえええええええええええええ!!」



 すぐに命の危機を感じ自動ロードへ。


 俺はスロット2へロードした。



 「あれはモンスターボックスだ」

 「モンスターボックスとは何じゃ?」

 「宝箱のふりして冒険者を襲う悪質なモンスターだ」

 「そんなのがいるのじゃな!?」

 「今さっき俺が頭を噛まれたようにな」



 危なかったな。


 ロードが無ければ死んでいた。


 モンスターボックスはB+ランクのモンスターだ。


 普通に勝てるだろう。



 「リア、頼めるか?」

 「オッケー、任せて」

 


 リアがモンスターボックス目掛けてブラッドソードを遠くから投げる。


 モンスターボックスは危機を感じたのか正体を現す。


 だが時すでに遅し。


 

 「おっ、刺さったな」

 「そうね。スピードはなさそう」

 「モンスターボックスはスピードはないんだ」

 「そうなんだ」



 俺達はモンスターボックスに一撃で勝利してしまった。


 そしてブラッドソードはまた黒みを帯びる。


 リアは大事そうにブラッドソードを拾い持ち直した。



 「じゃあここのフロアは何もなさそうだし次行くか」

 「賛成なのじゃ」



 俺達は先へ進む。


 セーブしよう。



 「セーブ」



 =========================


 スロット1 ガルフダンジョン前


 スロット2 ガルフダンジョン内部


 スロット3 ファイシード国宿屋


 スロット4 フレッディーノ国宿屋


 =========================


 

 俺はスロット2へ上書きセーブをした。



 そして俺達の背後から俺達を狙う誰かが後を付けていた。


 その正体は先で明かされる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る