第24話 私と彼女①
そんな状態のまま押し倒されて馬乗りの体勢になったと思ったら、耳元で囁かれたのでした。
その一言一言が脳に刻み込まれていくかのように頭の中を駆け巡っていきました。
その度に背筋に何かが走るような感覚を覚えてしまうのですが、
それは決して嫌なものではなく寧ろ心地良いもので、
ついうっとりとしてしまいそうになるくらいです。
そんな状態で更なる追い打ちをかけるかの如く彼女は続けてこう言ったのです。
「ご主人様、愛しています」
と、その言葉を聞いた瞬間に私の理性は完全に崩壊してしまったようでした。
気が付けば彼女の唇を奪っていましたし、肩も揉んでいましたし、
腰に手を回して強く抱き締めていたのです。
そしてそのまま押し倒してしまった後はひたすらキスに没頭し続けました。
その結果として私は快感を迎える寸前にまで至ったのですが、
そこでふとある疑問が浮かんできたのです。
それは一体どうして彼女がこんな行動に出たのかということです。
そうすると彼女は微笑みながら答えてくれました。
その内容を聞いて納得できたと同時に嬉しさが込み上げてきて思わず泣いてしまいましたが、
そんな私を優しく抱きしめてくれた彼女のお陰で落ち着きを取り戻すことができました。
そして改めて感謝の気持ちを伝えると、彼女は微笑みながらこう言ってくれたのです。
「私の方こそありがとうございます、貴方様のおかげで救われましたよ」
と、そう言ってくれたことが何よりも嬉しくて、思わず涙を流してしまいましたが、
それでも彼女はずっと側に居てくれると約束してくれたので安心することができました。
その後のことはよく覚えていませんが、気が付いた時には朝になっていました。
どうやらあのまま寝てしまったようですので、ただ一つだけ覚えていることといえば、
とても幸せな夢を見ていたということだけでした。
しかし。それが何だったのかまでは思い出せませんでした。
まあ、思い出せないということはきっと大した事ではなかったのでしょうけど、
それでも何故か気になってしまうんです。
だから、どうしても思い出さなければいけないと思ったのですが
結局思い出せずに終ってしまったようです。
ああ、それにしても一体あれは何だったんだろう?
そんなことを考えていた時でした、突然頭の中に声が響いたような気がしたのです。
それはまるで直接語りかけられているような感覚であり、
とても不思議な感覚だったことを覚えている。
そして次の瞬間には意識が遠のいていき、気がつくとベッドの上に寝ていたのです。
どうやら気を失ってしまっていたようですが、問題はそこではなかったのです。
なんと目の前に見知らぬ女性が立っている、しかも素肌で!
そして彼女は微笑みながらこう言ってきたのです。
「おはようございます、ご主人様!」
と、そう言ってお辞儀をする彼女に呆然としていると今度は彼女が口を開いたのです。
「本日から私、ご主人様の身の回りのお世話をするメイドでございます」
そう言ってお辞儀する彼女に呆然としていると今度は彼女がこんなことを言ってきたのです。
それは私が彼女に何か命令すれば従うというものであり、
つまり何でも言うことを聞いてくれるということだと理解した瞬間、
私の心の中で何かが弾けたような気がしたと同時にある欲望が生まれた気がしたのです。
「じゃあ服を脱いで、素肌になってみてくれないかな」
と、私は思わずそう言ってしまいました。
彼女は少し驚いた様子を見せながらも、すぐに笑顔になりこう答えてくれたのです。
「はい、喜んで」
そして次の瞬間には彼女が着ているものを全て脱ぎ捨てて素肌になっていたのでした。
「ごめんなさい、服を着てからお茶でも淹れてね」
「かしこまりました」
そうして一先ず安心して溜息をつく私なのでした、しかしそれも束の間のこと。
すぐに異変が起き始めたのでした、なんと今度は彼女の身体が縮み始めていったではありませんか!
身長がどんどん低くなっていくと同時に手足も短くなり、顔も幼くなっていったのです。
やがてその姿はまるで子供のような姿になってしまったのですが、
それでもなお変化は続いていき、遂には完全に幼児の姿になってしまいました。
そして最後に残った服さえも脱げ落ちてしまい素肌になったところでようやく止まったようですが、
その姿はどう見ても幼女そのものにしか見えませんし、とてもじゃないですがメイドとして雇うなどできるはずがありませんよね?
でも、そんな心配を他所に彼女は笑顔で言うのです。
「ご主人様、お茶が入りましたよ?」
と、しかもその口調までもが完全に子供のそれになっているではありませんか!
これは一体どういうことなんでしょうか。
まさかとは思いますが本当に幼児化してしまったとでもいうのでしょうか。
だとしたらマズイですよ!
こんなところを他人に見られたら大変なことになってしまいます。
「早く服着てください!」
私は慌ててそう叫ぶのですが、 彼女には届かないようです。
それどころか嬉しそうな表情を浮かべていますし、
もしかして喜んでいるんでしょうか?
だとしたらなおさら問題ありですよね!?
そうこうしている内に部屋の扉が開かれてしまい誰か入ってくる音が聞こえました。
ああ、もうおしまいです。
そう思った瞬間でした、突然彼女が抱きついてきたかと思うとそのままキスをしてきたのです。
しかも舌を絡ませるような濃厚なものでした。
突然のことに驚いているうちに段々と意識が遠のいていく感覚に襲われていきましたが、
それでもなお続けようとする彼女に抵抗しようとしましたが、
全く歯が立たず結局最後までされてしまってしまいました。
その後の記憶はありません、気が付いた時には朝になっていましたのできっと気絶していたのでしょうけど、
一体どれくらいの時間眠っていたのでしょうか?
まあそれはともかくとして問題はあの後の事なのですよ、
何しろ目が覚めた時に目の前に素肌の幼女がいるわけですよ?
そんな状況になったら誰だって驚くに決まっているじゃないですか!
それにあろうことか彼女は私に抱きついてきてキスまでしてくる始末ですし本当に困りものです。
「ご主人様、愛しています」
などと言ってくる始末ですからもう大変です。
それで結局その日はそのまま一緒に眠る羽目になってしまったのですが、
翌日になって目を覚ますといつの間にか素肌になった彼女がまた抱きついて来ていました。
「おはようございます、ご主人様!」
と、元気よく挨拶してくる彼女に思わずドキッとしてしまいましたが、
すぐに気を取り直して服を着るように言いましたところ素直に従ってくれたので一安心しました。
しかしその後もずっと私から離れようとしないため困り果てていたのですが、
そんな時でした、突然彼女がこんなことを言ってきたのです。
「ご主人様、お願いがありますの」
そう言って頭を下げる彼女に戸惑いながらも話を聞くことにしますと彼女は驚くべきことを口にし始めました。
「実は私、元の世界では虐められていたのです。ですからどうか助けてくださいませんか?」
そう言って泣き出す彼女を宥めていると今度はこんなことを言い出したのです。
「私、ご主人様のことが大好きになりましたの、だからどうか一緒に居てくれませんか」
と言ってきたのですが、それに対して私はこう答えたのです。
「いいよ、でもその代わり私の言うことは絶対に聞いてね」
そう言い聞かせるように言った後、早速彼女に命令することにしました。
それは簡単なものでしたけど彼女は喜んでくれたようですし、私も満足しています。
そしてそれからというものの、私たちは毎日楽しく過ごしていますが一つだけ悩みがあります。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます