【3】
過ごしやすい時季ならではの、よい日和だ。
好天に恵まれたおかげで、肌を撫でるそよ風がとても気持ちがいい。瑕疵なく整えられた庭園は鮮やかに広がり、柔らかなぬくもりが包み込むように地を照らしている。
凪いだ陽射しを浴びるのは、きめ細かな卓布に映える豪奢な料理。芸術性に富んだ献立を輝かせる、色とりどりの装花。煌びやかな舞台に興を添える音楽隊。そして空間を無駄なく補う、天高く積み上げられたグラスの塔。
夜会とはひと味違う極彩色ゆたかなガーデンパーティーが、ビュッフェ様式をかたどりながら、あたり一面を飾り立てていた。
さすがは王家主催の園遊会だと、またとない機会を与えられた幸運に感動した。限定された素晴しさは名状しがたく、つかのま陶然と魅入られたほどだ。
尻込みする気持ちはたちまち昂揚感へと塗り替えられたけれど、惜しむらくは観賞用に剪定された植栽や、多彩な花々が咲き乱れる花壇が別の区画に位置していて、期待していたぶん落胆は大きかった。
もちろんパーティー会場にも、目を喜ばせる緑は十二分にある。遜色ないあでやかさは非常に見応えがあり、右へ左へと目移りして困るくらいだ。ゆえに庭園の見どころが立入り禁止区域になっているからと、あからさまに肩を落としてはいけない。
王城の
であれば、散策する招待客に荒らされてしまわないよう、禁足地を明確にしておくのはもっともだ。本命の見学が許可されていないのは残念だけれど、催しの規模を考えるならば当然の措置だろう。
未練を振り払いつつ、あてどない視線を彷徨わせる。感嘆に値する光景に癒されるなか、なごやかに語らう男女のせせらぎがあちこちから流れてくる。その口調はおのおのが対面してしばらく、初々しくもぎこちなかった態度がまるで嘘のように親しげだ。
数人でひと塊になり、小皿を片手に立ち話に興じる者。そこここに散在する円卓を挟み、真剣な面持ちで言葉を交わす者。あるいは気に入った女性の関心を引こうと、大仰な身振り手振りでかき口説いている者。
見知らぬ他人同士が歩み寄る手段はじつにさまざまで、楽しそうに談笑する声音には、逸る微熱と浮き立つ心情が見え隠れしているようだった。
花婿及び花嫁探しの輪から外れた場所を陣取り、つつがなく執りおこなわれている交流をぼんやりと眺める。手持ち無沙汰を繕うように、給仕された紅茶で喉を潤わせると、多くの人々で賑わう開放的なお茶会風景を再び観察した。
王城の正門をくぐったのは、かれこれ二時間前だ。遅参を懸念したポーラの助言に頷いたわたしは、案じ顔の父に見送られながら邸を発った。
デュノア家から宮殿までの道のりは、三十分かからない程度。予定どおりに運べば、人もまばらな時間に会場入りすることになるだろう。
待つのは苦にならない。ならば開始時刻が訪れるあいだの暇つぶしに、装飾された庭園を愛でていようか――などと、滞りなく進む馬車に揺られながらひそかに算段していた。
しかしながら、到着後の過ごし方をのんびりと思案していられたのはそこまでだった。城門との距離が縮まるにつれ車輪の回転は減速し、ついには徐行を余儀なくされる羽目になったのだ。
訝しむポーラと顔を見合わせて間もなく、御者台に繋がる小窓を開けた操者が申し訳なさそうにこう告げた。登城する馬車が混み合い、つねにない渋滞が発生しているのだと。
どうやら考えることは皆、同じらしい。万が一を計算に入れ、時間に余裕を持たせて出発したはいいけれど、思いのほか馬車が集中してしまい、想定外の混雑を引き起こしたようだ。
ひと思いに徒歩で向かったほうが早いのではと、我慢に我慢を重ねていた忍耐がすり切れそうになった頃、ようやく長蛇の列を成す車寄せまで到達した。
安堵に胸を撫で下ろすも、続々と降車する令嬢の群れを目の当たりにしたとたん、全身に貼りつく疲労感がいっきに倍増したのはここだけの秘密である。
いよいよ順番がまわってきたわたしは差し出された手に介添えされ、人生で二度目の往訪となる王城に降り立った。よそ行きの笑みで武装し、叔母仕込みの姿勢を意識しつつ背筋を伸ばす。
こちらでございますと先導する宮廷官吏のあとに続き、隣国の殿方と自国の貴婦人が一堂に会する庭園へといざなわれた。
案の定、華やかな会場はひしめく先客の波に埋め尽くされ、静かな意気込みを携えた女性たちであふれ返っていた。
社交の場に顔を出すのは、ほぼ一年ぶりになる。想像を絶する過密な人口に呑まれ、無意識のうちに後ずさりしてしまったのは仕方ないと思う。
ちなみに側仕えのポーラは、ここにはいない。なぜなら異性間交流が主目的の園内には、招待されている本人しか許されていないからだ。
上流層に該当する身分の者は、おしなべて供を連れて外出する。どこへ行くにも付き添いを帯同するのは、貴族社会での共通概念だ。むろん、従者なり侍女なり誰かを伴わざるを得ない立場は、貴族にかぎらず豪商も同じだろう。
いずれにしても本日は特別な趣向ゆえ、令嬢に随行する奉公人は別の一画に案内され、会がお開きになるまで控えの場で待機を命じられていた。
そのあいだの世話は、至るところに配置されている王宮勤めの召使いが、代役を果たすとのことだ。したがって各家のお付きとは別行動になる。
ようするに、せっかく設けた見合いに使用人を同伴していては本人たちの気が散る、との判断なのだろう。
決まりごととはいえ、去来する心もとなさはぬぐえなかった。庭園までの道すがら簡潔に説明されたけれど、よもやポーラと引き離されようなど微塵も考えていなかったわたしは、ひそめた眉間に動揺を滲ませてしまったらしい。
有能で聡い専属侍女には、こちらの心理なんてお見通しだったのか。寄り添う彼女は固く握り締めたこぶしをそっとすくい上げると、
『私がおそばに控えずとも、芯がお強いお嬢様でしたら愚物はなはだしい女狐の十人や二十人、上手にあしらえましょう。先日も申し上げましたが、ここに集うは令嬢という名の取るに足らぬカスでございます。ですから本来のお嬢様らしく、毅然と前をお向きくださいませ』
慰撫とも鼓舞ともつかぬ台詞を囁き、気弱になりかけた背中を勇気づけるように押してくれた。
つき合いが長いだけあって、ポーラはわたしの性格をよく理解している。落ち込んだ時、不安な時、泣き崩れてしまった時、そのつど一番効き目がある言葉を優しく、かつ直截的に並べてくる。
場合によっては耳が痛い小言や叱咤する羅列も含まれるけれど、呈される苦言はすべてわたしのためだと知っている。だから率直な物言いをされても、気分をそこねたことなど一度たりともない。むしろ反省し、気を引き締めなおさなければと思わせる。
楽しげな囁きがいやおうなく耳に届いている、今もそうだ。
「ほら、ごらんになって。お一人で寂しく隅にいらっしゃるものだから、どこのどなたかと思えば……リヴィエ伯爵令嬢よ。あの方も参加してらしたのね」
「まあ、本当だわ。相変わらず影が薄くて陰気でいらっしゃるから、まったく視界に入っておりませんでしたわ。お気の毒に……あれでは殿方に存在を気づいていただけないのではなくて?」
小鳥のさえずりさながらに、一方が嘲笑めいた音色を奏でれば、
「わたくしも同情を禁じ得ませんけれど、なにぶん持って生まれた姿かたちはどうにもなりませんでしょう? いくら財に物を言わせて着飾ろうと、生来の素材が貧相では引き立てるドレスの効果はないも同然ですもの。身のほどを弁えて、壁の花でいさえすれば恥をかかずに済むと、正しくご理解なさっているのではないかしら」
もう一方も打てば響くようなあうんの呼吸で、澄んだ旋律を紡いでいる。
時を遡ること数十分前。開会のファンファーレが高らかに鳴り響き、高貴なオーラを発しながら特設舞台に登壇したのは、王家を代表して式辞を述べる王太子殿下だった。
街に出まわる肖像画を目にしない日はないし、なにしろあの方は、恋を夢想する乙女が憧れる高嶺の花でもある。王都じゅうに散らばる情報を総括すれば、おのずと虚像はでき上がるものだ。
よって壇上に現れた青年が二人いる王子のうち
純度をきわめる黄金の髪に、透き通った翡翠の瞳。均質的な体つきには薄弱さなど露ほどもなく、むしろ鍛錬で維持しているだろう筋肉の躍動が衣装の上からでも察せられた。
すらりとした体型のわりに大きな人という印象を覚えるのは、きっと平均値を遥かに凌ぐ上背が、そこはかとない貫禄とうまく調和しているからかもしれない。
高い位置にある尊顔をじっと見つめ、記憶に残る絵姿と比較する。
似ているか否かと問われれば、まばゆい色味や静謐な雰囲気、矜持を滲ませる目元の線など、王太子らしい特徴が詳細に描かれていると頷ける。
デビュタントとして招かれたあの夜。緊張の極致で謁見した、国王陛下と王妃殿下が脳裏を掠める。恐れ多くも眼差しを合わせるなんてできなかったけれど、ほんの一瞬さりげなさを装って捉えた尊容は、ちまたの評判を裏切らない秀美な男女の組み合わせだった。
そして実子である
げんにひっそりと目を配れば、熱のこもった吐息が宙を舞っていた。おおかた威風堂々とした佇まいと、涼やかな微笑に魅了されているのだろう。
肝心の挨拶は耳孔を素通りしているようで、視線が釘づけになった女性たちは賓客を憚るでもなく、一様に夢見心地の表情で瞳を潤ませていた。
一心不乱に見とれる令嬢たちなどどこ吹く風と、イェルド王国の次代を担う美丈夫は、淀みのない弁舌で歓迎の情調を築き上げている。なるほど、口の端にのぼる手腕は伊達ではないらしい。
秀でているのは整った造形だけでなく、外交方面にも適した才覚を秘めているようだ。その証拠に隣国の男性を窺い見ると、真剣な眼差しで聞き入っているのが見て取れた。
人心掌握の一端を垣間見せた
知らず知らずのうちに、胸を躍らせる女性陣の心を奪った王太子。悩ましくも罪深いかの人が退場して、しばらく経った頃だろうか。ひそひそと含み笑うように、けれど当てつけとわかる聞えよがしの嘲弄が紡がれはじめたのは。
「壁の花だなんて、そうはっきり口にするものではありませんわよ。きっと彼女なりに売れ残らぬよう頑張っておられるに違いないのだから、ぜひとも応援して差し上げないと」
「応援とおっしゃいますけれど、殿方との交流にいそしむだけ無駄な努力になりませんこと? ほら、ご婚約者だったあの方は女性にたいそう人気がおありでしたでしょう? 吹けば飛んでしまわれるリヴィエ伯爵令嬢には、いささか荷が重すぎたようですから。きっと同じ轍を踏むまいと、今度こそ身の丈に合ったお相手を慎重に吟味なさっているのだわ」
無視を決め込んでいようと、他に意識を逸らしていようと、悪意に満ちたあざけりは、棘を散りばめた茨の如く絡みついてくる。
邪気を孕んだそれは胸の中心を蝕み、狙った獲物を緩やかな苦しみへと追いつめる。おそらく弱りゆくさまを見るまでは、言葉の刃を振りかざしつづけるのだろう。
幸いにも一定の間隔を保ったまま、彼女たちがこちらに近づく気配はない。時々おしゃべりに乗じて投げつけられる、冷ややかな視線を感じるくらいだ。
はにかむ男女を無理やり静観するわたしには、話し声の主を突き止めることはできない。三人から四人の集まりなのだろうと、おおよその見当をつけるのがせいぜいだ。
しかし、それでいいと思う。一矢を報いてなお余りある気概を持てと、鉄火肌の叔母は発破をかけてくるが、はなから対抗するつもりなんてない。
うっかり論じ返そうものなら
鼓膜を引っかく嫌味まじりの冷笑はひどく惨めでつらいけれど、波風を立てたくない以上、彼女たちの気が済むまで際限のない苦行に甘んじるほかない。
こうして多勢に無勢の
会場に赴く間際にもらった激励がなければ、家名に恥じぬ自分でありたいと奮起することも、貴族令嬢の仮面で情動を覆い隠すことも、すべてにおいて気持ちをうまく制御できなかったかもしれない。
例え姿がなくても、力づけてくれる言葉や存在感が、折れそうになるわたしを助けてくれるのだ。
「あなたにしては辛辣なご意見ですわね。またも殿方に捨てられたくなければ高望みするなと、暗にほのめかしているような口振りではなくて? それこそ誰からもお声をかけていただけない彼女がお可哀想だわ」
「本音はわたくしと変わらないでしょうに、おためごかしの偽善はけっこうですわよ。そもそも隣に立つ価値も資格もない風情で婚約だなんて……家格の威光を笠に着て、嫌がるあの方を分不相応な我が儘に縛りつけたリヴィエ伯爵令嬢が悪いのよ。当然の成り行きだけれど、破談になっていい気味ね。ああ、いっそ
おっとりした口調が同情めいた台詞を連ねれば、露悪的なきつい声色が遮るように鋭くしなる。吐き捨てるような苛立ちは毒気にまみれ、宥めにかかる令嬢たちが即座に追従した。
「ええ、ええ。もしも下賤な婚姻が実現したとすれば、確かにわたくしたちの溜飲は下がりますわね。ですが夫となるお相手が誰であれ、リヴィエ伯爵令嬢を好まれる酔狂な男性が、果たして今回の一団のなかにいらっしゃるのかしら。こう申してはなんですけれど、ひょっとすると一生かかってもご結婚が叶わないかもしれませんわよ」
「わたくし知っていてよ。そのような独身女性を市井ではこう指すのですって。“婚期をのがした、いかず後家”」
侮蔑が滴る嗤笑に気持ちが磨耗していく傍ら、冷静さを保つ頭の片隅ではそういうことかと合点がいった。
彼女たちを駆り立てているのは他人を見くだす優越感でも、憂さ晴らしを兼ねた好奇心でもない。
これは悋気だ。あの人と婚約していた、わたしへの妬心。そのひと言に尽きるのだろう。
蠱惑的な甘さと男性的な艶が共存する、秀麗な顔立ちは言わずもがな。物腰柔らかなふるまいに加え、年齢を問わず女性の扱いに長けていた。
美文調の社交辞令を口ずさむ姿は紳士そのもので、掌中の珠とばかりにうやうやしく接されれば、警戒心が強い人は別にして、陥落しない令嬢はいないだろう。
本気の恋だろうと戯れの火遊びだろうと関係ない。仮初めでもいいから彼の特別になりたいと、抑えがたい独占欲が生まれるのは自然な現象なのだと思う。
手が届きそうで届かない、蜃気楼のような貴公子。特定の誰かに固執するでもなく、女性から女性へと渡り歩いていようと、送られる秋波が途絶えることはなかった。
そんな自由恋愛を主義とする憧れの的が、いっときとはいえ、なんのとりえもない地味な女の婚約者におさまったのだ。破局に終わって久しくとも、捌けない憎らしさが燻ってしまうのは無理からぬことなのかもしれない。
理不尽な当て擦りなんて世の常だ。いちいち真に受け、傷ついていては身が持たない。ならば心を麻痺させて、おとなしくやり過ごすにかぎる。
睫毛を伏せたわたしはじくじくと膿む痛みに蓋をして、全身の強張りをほどくように吐息を編んだ。
「あらあら、嫌だわ。人いきれに酔いそうだからと避難してみれば……息休めをするどころか刺々しく濁った空気が淀んでいて、かえって落ち着かないわね。気がせくあまり、場所の選択を間違えてしまったかしら」
息苦しさを封じるように、膝に据えた指を力任せにぎゅっと丸める。手のひらに爪先が食い込むほどきつく握り締めた次の刹那、玲瓏とした声が凛と波紋を描いた。
しなる力強さは絡みつく呪詛を薙ぎ払い、張りめぐらされた閉塞感を打ち砕く。静かな凄みにびくんと肩を跳ね上げたわたしはとっさに椅子から立ち上がると、反射的に振り向いた。
「こちらに近づくにつれ、楽団の演奏とは真逆の不快な調べが漂っていたように感じたのだけれど……もしかしてわたくしの勘違いなのかしら。先に寛いでいらっしゃったあなたは、なにかお気づきになって?」
なめらかな頬に手のひらを添え、上品に小首をかしげる人影を視界におさめる。
驚愕に声を失くし、茫然と硬直しているのはわたしだけではない。聞き覚えのある一声が割り入ったとたん、寸前まで容赦なく投げつけられていた中傷の
しっとりと鳴り響いた音色の余韻を、戸惑う心境でそろりと辿る。ほのぼのとしたガーデンパーティーを背景に、翠緑色のデイドレスで着飾った貴族令嬢が、典雅な佇まいでそこにいた。
「ごきげんよう、アニエス様。まさかこのようなところで再会が叶うだなんて、嬉しい偶然ですわね。お会いする機会を得られぬうちに、あなたは社交界から遠のいてしまわれたでしょう? わたくし、ずいぶんと心配しておりましたのよ」
赤みが強い髪を一分の綻びなく編み込んだ、わたしよりもいくらか年上の貴婦人。
尊厳さを宿す榛色の双眸に対し、弧を刷くふくよかな唇には
「ですけれど、お元気そうで安堵いたしましたわ」
「ご無沙汰しております……メルヴィナ様」
同世代の令嬢たちからは、いい意味でも悪い意味でも一目置かれている、ヘルネ伯爵令嬢メルヴィナ・ショーメット。類い稀な影響力と常識の殻を破る発言で社交界を席巻していた、美しくも一風変わった妙齢の女性。
おぼろげなこの記憶が正しければ、男女の縁を取り持つ宴とは対極にいる人のはずだ。それなのに、なぜ相手に困らぬ彼女がここにいるのか。
とうに輿入れしていておかしくない引く手あまたの佳人が、完璧な淑女の微笑みを咲かせてわたしを見つめていた。
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