反撃の始まり
気合を入れた俺は片腕を失った状態でできることを確認しながらみんなの攻撃をしのぐ。
「なるほど、剣術は二刀流だから使えなくなっていて魔法は普通に使えると」
銃は基本左手で持って撃っていたから刀との連携はできないから、戦いにくくなっていることは確かだ。
魔法は普通に使えるけど、おそらく複合魔法は片腕ずつに魔法を展開して複合していたから使えたとしてもかなり難しそうだ。だが指に展開すればできそうだったのでまあ問題はないだろう。
基本、みんなを傷つけたり行動不能にまでして銀竜の元まで行くわけにはいかない、操られているから傷の加減を知らずに動かされ死んでしまうかもしれないからだ。
「どうやってこの状況を乗り切ろうかなあ」
ため息をついて、俺はまた自分のステータスを見る。が当然その隙を見逃さず、道雄が炎の斧で園部はクナイ、葉杜華さんは木の枝?、小栗は凝縮された闇の弾で攻撃してくる。
俺は時間を停止すると、また解除されるのではないかと思ったので自分に流れる時間を速くする。
『時空間魔法
「そうか、これで一気に銀竜のもとへ行けばいいんだ!」
俺は飛行魔法だけでは追いつかれていたが、自らに流れる時間を速くしているから距離を詰められることなく銀竜に近づいていく。
そして後、十数メートルで銀竜のもとだというのに俺の頭の上には分厚い氷があった。
「そうだった、ここ氷の洞穴の中だったわ。ならば、、、無理やりぶち抜いて行ってやる!」
『火魔法 火の槍
俺は分厚い氷を破壊するために火の槍をさらに巨大にして三本生み出して氷に放った。
あまりに熱量が強すぎたので余波で着弾地点だけでなくその周りの氷までが溶け爛れている。
「やりすぎたかもな、、、まあここは迷宮の中だから!」
俺は自分の魔法が起こした現状を見て少しは自重した方がいいなと思っていると。
いきなり冷凍光線?が俺に向かって飛んできた。
それを俺は火魔法で相殺する。
『火魔法 火針
俺の火の針と冷凍光線がぶつかり合って拮抗してるが、俺は無視して光線が飛んできた方向にいる銀竜に対して語り掛ける。
「おい、みんなを操ったくせに何でそんなこそこそしてんだ?
人の仲間を操るならな、、、もっと!正々堂々と!戦いに来いやぁぁぁぁ!!!!」
俺は銀竜がみんなを操って俺を倒しにきたのに、自分はこそこそ隠れて攻撃していることが頭に来た。
『氷魔法 絶対零度への囁き』
不意に俺の耳に魔法の詠唱が聞こえた瞬間に、とても聞き心地の良い囁き声が聞こえてきた。
「なんだろうこの声は、妙に聞き心地がいいな」
俺は戦闘中にも関わらず、この囁き声がずっと聞きたくなっていき、耳を傾けてしまう。
しかし、声を聞いているうちに体がだんだんと凍っているように動かなくなっていくことに俺は気づいていたから、それを利用して囁いている銀竜の位置をスキルで確認した後、攻撃を仕掛ける。
使う魔法はこの階層で火魔法ばかり使っていたから、遂に獲得した上位互換の
『炎魔法
俺は自分の周りに炎を凝縮した球を数えきれないほど生成し、火焔の波も生み出し氷の大地を溶かし続けながら銀竜に向かって火焔球が襲い掛かる。
「よかったぁ~ちゃんと発動出来て、片腕しかないから魔力操作もままならないからミスってたら自分も燃えてたかも、、、」
『氷魔法 凍結結界』
またおそらく銀竜が魔法を使ったのか、強い魔力を感じる。
俺はそのまま銀竜の場所に行って、銀竜に対して
「やっっっとお前を面を合わせて戦えるぜ!」
「また貴様か、何故に貴様は一度、咆哮を喰らわせてやったのにそうも元気なのだ?」
「そりゃあ、お前の咆哮なんぞ一瞬しか効かねえよ!にしてもなんでお前は人型になれるんだ?」
「知能持ちの竜なら普通だろう」
『氷魔法 冷氷華』
「うおっ!?」
「戦闘が起きているのに会話してくるなど、雑魚のすることよ!」
銀竜に俺が質問を投げかけた瞬間に不意打ちで魔法攻撃をしてきたから、片腕のない俺はとっさに魔法を使って相殺することができないので必死に回避する。
今魔法をとっさに使うとどんな暴発が起きるかわからないからな。
「めっちゃきれい、、、」
俺はふと銀竜の顔を流し見たときボソッと言ってしまった。それを聞き取った銀竜が、
「ならば、貴様も私の人形となるがよい」
「誰が好き好んでお前に操られたがるかよ!」
銀竜がそんなことを言ってきたが、俺は魔法で応答する。
『炎魔法 火焔球 改 散発』
「うおっと!あっぶねぇ~髪が燃えかけたわ」
俺は自分の発動した炎魔法の小さな球の操作を誤って、髪に一瞬触れて焦げた。
「ふふふ、、、」
銀竜が怪しい笑みを浮かべながら薄笑いをする。それを気取られないように即座に最初、俺を襲ってきた白熊の操った個体を5体ほど俺に仕向ける。
「ははっ、マジかよ?」
しかし、俺の前に現れたのは白熊5体だけでなく、園部、小栗、道雄、葉杜華さんの4人も現れていた。
この状況はもう何もできなくねえか?と思っていたら思わぬ声が聞こえてきた。
『おい!氷室、ここは俺と猫恩を召喚しろ!』
「は!?オカジノイシェル、お前普通に念話できるのかよ!」
『いや、念話はできても動くことができないから一度再召喚してくれ!』
「オッケー!」
『
『
「よっと!ここは任せろ!」
「そうなのじゃ!ここは任せて、銀竜のところに行くのじゃ、我が主よ」
「おう!任せたぞ」
そうして俺たちの銀竜に対する反撃が始まった。
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