第4章 迷宮探索編

迷宮に入る羽目になった、、、

俺は深い竪穴を見た後こう思った。

「これ、迷宮ダンジョンだよな、、、」

そうして穴をのぞこうとすると、近くに看板が立っていることに気が付いた。

しかし、俺以外に誰も看板に気が付いていない気がしたので猫恩に聞く。

「なあ、ここに看板が立っているよな?」

「うん?看板なんてものは無いのじゃ」

と答えられたので俺にしか見えないのか、と思い看板を読むと、

『神を殺した君へのプレゼントさ!

階層は30階まであって踏破すると10階層ずつ増えていくよ!

最初の迷宮は10階層までは魔法が効きにくい。

次の11階層から20階層までは物理が効きにくい。

最後の21階層から29まではどちらも効きにくいよ。

名づけて 【進化の迷宮】 なごんより』

と書かれていた。

あの、超怪しいやつか。

なんで迷宮なんか創れたんだ?もしかしたら、神に近いのかもな。

そう思っていた、そしてその後は

「この迷宮に入ってもいいのか?」

と考えた。もし、入ったとしてもその後出てこれるのか?という問題もある。

そのことで俺が悩んでいると、葉杜華さんが

「これっていかにもダンジョンですよね!行ってきま~す」

と言って俺が静止の言葉を言う前に螺旋階段を下りて行った。

それを見て道雄が、

「俺も行くぜ!」

そうして螺旋階段を走って降りて行ってしまった。

俺と園部は顔を見合わせて、

「「これ、、、入らないといけないよな」」

と二人で言っていた。

「じゃあ先に行くのじゃ」

と言い、猫恩まで迷宮に入っていった。

「俺たちも行くか」 「だな」

俺と園部がそうして迷宮に入ろうとすると、後ろから声が聞こえた。

「私を忘れるんじゃないの!」

小栗が後ろでほっぺを膨らませて、いかにも怒っています感を出して立っていた。

「ごめん、存在ごと忘れてた」

俺が少しからかうように謝ると、

「存在を忘れるなんて、ひどくない?」

小栗が怒っているように見えたのに、すぐ後に泣きそうな声になっていたから、

こいつ、、、役者か?

と思っていた。まあ小栗はスルーして俺は迷宮に入っていった。

俺は螺旋階段を下りた後に見た光景に驚いていた。

「平原になっているのか」

俺はそう呟いた後、先に降りて行った皆を探すと、

全員が気の向くままこの階層に出現するゴブリンを殺しまわっていた。

ゴブリンは殺されると魔石だけを残し、光の粒となって消えていたので血で汚れるなどは無い。

「おーい、氷室!こっちに進むとなんかちょっと違うオーラを感じないか?」

道雄がこちらに走ってきてそう言ったので、俺は感知をする。

「確かに何か違うオーラを感じるな」

「そうだろ!俺がしてきたゲームから考えると、階層ボスなんじゃないかって思ってな」

「その可能性が高いな。ならボスを倒せば次の階層に進めそうだ」

俺はそう考えたので念話を使って、皆を集める。

「俺のところにおそらく階層ボスらしきオーラを感じたから集まってくれ。

魔石はちゃんと持ってな。俺が前に渡していたアイテムボックスに入れて」

俺は心の中で思ってみんなに伝える。

ちなみに、前に渡していたアイテムボックスと言うのは、

俺が時空間魔法を付与して中の空間が10000倍になっている袋のことだ。

神を殺すために魔石を集めていた時に、いちいち俺がアイテムボックスに入れるのが面倒くさかったので渡した。

名前は『収納庫』だけどみんなアイテムボックスって呼んでることが気に食わないけど、、、


俺が念話を使ってから7分ぐらいたった後全員が集まったので、

「これから階層ボスを倒しに行く」

俺が言うが、園部は

「本当に階層ボスなのか?そんなのがいない可能性もあるが」

「じゃあ、千里眼で見てくれよ」

「そうだな」

園部が千里眼を使用して探すと、

「いた、おそらくゴブリンのボスだと思われる」

「よし、じゃあ倒しに行くぞ」

俺はみんなに飛行魔法をかけて飛んでいく。

オーラが近づいてきて、視野に入ってすぐに他とは違うと思った。

明らかにゴブリンらしくなく、人間みたいな見た目をしているからだ。

俺は不意打ちに魔法を付与していない弾を【デル・フリス】で撃つ。

ボスゴブリンは秒速1kmの銃弾に反応して、結界を張り弾を防いできた。

「反応するのかっ!?」

俺がためらった隙に、ボスゴブリンが『火魔法』を使ってきた。

「落ち着いてくださいよ」

葉杜華さんが結界魔法を張って火魔法を防ぐ。

「いや、秒速1kmの銃弾に反応したからちょっとビビった。

1階層からこのレベルはちょっとやばくないか?」

「大丈夫だ、任せろ」

園部がそう言って道雄とともにボスゴブリンとの距離を詰める。

『狂戦士化』

道雄は狂戦士化をして詰める。

魔法が飛ぶが、葉杜華さんが遠隔で結界を張って攻撃を防ぐ。

「雷柱』

小栗が雷杖を使って魔法を使って攻撃するが全く効いていない。

「魔法が効かないのっ」

小栗が叫んだので、

「こいつは魔法が効きにくいが物理攻撃が効く。だから道雄と園部!頼んだぞ」

「了解」

道雄は狂戦士化しているから、反応は返ってこない。

俺はボスゴブリンを倒すために、重力魔法が付与された弾(重力弾)を込める。

でも、先に反応されて結界で止められると、

その場に重力場が発生してしまいボスゴブリンに重力が届かなくなるので慎重にその時を待つ。

『クナイ1000本閃』

園部がクナイを自分の周りに1000本創り出し、ボスゴブリンへと投擲する。

ボスゴブリンは結界を張るがその結界の1点に集中してクナイを投擲しているから、

結界にひびが入っていく。

ひびが入った結界を道雄が斧で殴っていく。

そして結界が割れるっ、、、

「今だ!」

俺は結界が割られた隙を見逃さず重力弾を撃つ。

重力弾はボスゴブリンへと飛んでいき、重力場を発生させる。

重力場に囚われたボスゴブリンは体を押しつぶされ絶命する。

そして光の粒となって消えていく。


そして残ったのは一つのと下へとつながる螺旋階段だった。

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