第三章 神々の遊戯 13

明日、菅原道真がまた攻めてくる。

今度こそは確実に倒す。

が、最初に攻めてきた時は俺たちのことをなめていた可能性が高い。

だから、こちらも本気で攻める!

出てくる場所が分かっているなら、”秘策”があるんだよな。

今は言えないが『時空間魔法』を使うとだけ言っておく。

「お~い!魔物を倒しに行くぞ~」

道雄の声が聞こえてきたから、俺は寮の自室から出る。

てか、部屋の中にいるのに声が聞こえる時点でおかしいよな?

俺はそんなことを考えていたが、寮から出て、

道雄、園部、小栗、クリス、アルス、猫恩の六人に飛行魔法をかけて裂け目の場所に向かう。

{飛行中~}

「魔石はどれくらい集まったんだ?神を倒すのに必要なんだろ」

園部に聞かれたので、

「一応必要な300個は集まってるから大丈夫だけど、

予備で後150個欲しいから魔物を今日で150体以上倒そうか」

「OK」

目標を決めていた。

ちなみに、出てくる魔物は

ゴブリン、オーク、スケルトン、アンデッドなどだ。

魔石は(火)と(闇)しか集まらなかった。

「よしっ、また大量に湧いてるぜ!狩り放題だ!」

道雄が喜びながら魔物の群れに突っ込んでいく。

「そうだ。小栗、これ使えよ」

俺はアイテムボックスから『雷杖』を取り出して投げ渡す。

「きゃっ」

と言いながらもしっかりと杖をキャッチしている。

「何なのこれ?杖みたいだけど」

小栗がすぐに聞いてきたから、

「その杖は魔法が付与されているから魔法が使えるようになるんだ。

適当に魔法の名前を言ったらわかるよ」

『ファイヤーボール』

小栗が詠唱するが何も起きない。

「あっはっはっはっ!それは、雷魔法しか使えないんだよ」

俺が笑い転げていると、

雷撃サンダーショック

小栗が詠唱して、

「あばばばばば」

感電させられて体の中を雷が食い荒らしてきたから、即座に

治癒ヒール

回復して耐えていると、

「また、じゃれあうのをやめてくれないか?」

園部の怒気がこもった声で言ってきた。

「「ごめんなさい、、、」」

また、俺と小栗の声がシンクロして謝っていると、

【なんで、小栗?にはかまうのに我にはかまわないのじゃ?】

猫恩が聞いてきたので、

「こいつが絡んでくるからだよ」

と、答えると「何よ!そっちが先に絡んでくるんでしょ!」

「いや、お前が先に絡んできた」

「違うわよ、そっちが先でしょ!」

またもや、言い合いになっていると

「そろそろ、いい加減にしてもらえないかな?」

園部がやけに優しそうな声色だが、うっすらと殺気がにじみ出ている声で言ってきた。

「「本当にごめん、、、」」

「心から謝っているならそれでいいよ」

園部が優しく言ってきた。

「まあ、とりあえず魔物を倒すか」

魔物を倒していると、猫恩が出てきた時と似たようにオーラが漂ってきた。

「また、何かのオーラが漂い始めましたねぇ~」

存在感がほぼ0になっていた葉杜華さんが言った後、

地面に魔法陣が描かれ光の柱が空に走り、光が消え去った後、

その場には羽のない竜がいた。

【鑑定眼】

【鑑定結果 ドレイク(地) 地属性を持った竜(下位)】

「鑑定したら、竜の下位らしい。一応は竜だから下位だとしても侮るなよ」

俺が警告するが、

【下位の竜じゃと、知能を持っていない雑魚なのじゃ】

猫恩がそう言った後、

【妖魔爪】

そう呟いたら、ドレイクは五つの切り傷で絶命していた。

「あのさぁ、お前強すぎないか?」

【うん?我に勝ったそなたが何を言う】

「うっ、まあそうだけど、さすがに一撃は可哀そうだと思ったんだが」

【我の攻撃に耐えられないのが悪い。この世は弱肉強食の世界だから仕方のないことなのじゃ】

「そうか」

俺は納得していたが、

「あの可愛い猫又さんがこんなに強かったなんてっ

そして、その猫又に勝った氷室君も十分人外ですよねぇ~」

葉杜華さんがそう言うと、

「うん、うん」と道雄も園部も小栗もうなずいていた。

「そうだ、魔石はどんなのかな?」

魔石を探そうとおそらく心臓がある当たりを触ると、今までに見つけた魔石の中で一番大きい魔石を見つけた。

【鑑定眼

鑑定結果 ドレイクの魔石(地)

魔力を1000含んでいる】

「おおっ、これで地属性に魔力も多く含んでいるから、結構使える!」

俺が喜んでいると、

【その程度の魔石で喜んじゃダメ。もっと大きいのもあるわ】

クリスがそう言ってきた、

「何でだ?」

【だってその猫又の持っている魔石の方が大きいわ。魔力をおそらく10000は含んでいるわよ】

「マジで?」

【マジよ】

「そりゃあ強いわけだわ」

俺はそれで納得した。



神が攻めてくるまであと、、、、、8時間。

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