第2章


青みを帯びた深遠なくらい東の空の底辺が、濃淡のついたパステル画のようなあけぼの色に染まり始めます。

ラーメンチェーン店の待機用の簡易なベンチに腰掛けて、おとなしくおすわりをしているシーと眺めました。

見上げれば、360度、明滅しながらわずかに残った星とともに青みを帯びた昏い空が広がり、その先には果てしのない宇宙空間が続いています。


ひとつの宇宙の照明がすべてを照らしています


ずっと、ひとつの宇宙の照明を感じていました。

それは人間が想像したイエスやブッタなどの神ではなく、おそらく宇宙の摂理のようなもの…


宇宙の膨張を感じながら、すべての銀河系、すべての恒星、すべての惑星、神羅万象しんらばんしょうすべてを照らし、おれたち生命の生や死をも照らすもの…


誕生以来、膨張を続けている果てしのない宇宙、半径450億光年、1000億個の銀河…

宇宙の照明が、どこでともっているのかわかりません。

しかしおれは、この宇宙の照明のみなもとを宇宙の果てまで、シーと一緒にさがしに行こうと思いました。

どこまでも果てしなく…

さあそろそろ準備を始めましょうか。







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