第1話-③

レース2周目俺は2位、彼女はビリの12位だった

。「このゲーム壊れてんじゃない。」と言い訳する彼女は結構不器用でゲームもかなり下手くそだ。


だけど下手くそな中でも一生懸命やっている姿は結構面白いし、かわいい部分でもある。


ここで俺が勝っても彼女が勝つまでしつこく再戦を申し込まれるのは結構面倒くさいし、彼女が落ち込んでいる姿を見るのはあまり気分が良くない。


そこで彼女が勝つためにひと芝居打つ。

3周目のラストがさしかかったところでそれを実行した。


「ぐぅー」俺はたぬき寝入りをした。


普通こんな状態で寝るのはおかしいし、(何しての?)となるのだが、彼女は「しめた、今のうちに。」としめしめとした顔で彼女は俺を起こさないまま3周を終えて11位で彼女はゴールした。


「やったー、私の勝ち!」と喜んでいる彼女は結構な天然でこのような大胆なことをしても信じてしまうほどであった

彼女にバレないように彼女を勝利に導くのが彼女がほぼ毎日のように勝負を仕掛けてくる俺の楽しみだ。


俺がわざと負けてそれを知らずに喜んでいる彼女を見るのは、少し性格が悪いのかもしれないが結構面白い。

それに勝って喜んでいる彼女を見るのは結構好きだ。


彼女は俺を起こして、「今日も私の勝ちだね」とドヤ顔でで言ってくる。

(よし、今日も成功した。)と笑いをこらえて俺は、「今日も負けちまった!。あそこで寝落ちしなければな」俺はと白々しい演技をする。


勝負後、二人でソファに座りクロワッサンを食べた。クロワッサンを3つ食べて嬉しそうにしている彼女を見て微笑ましい気持ちになる。


明日はどうやって負けよう?

そんなことを考える毎日が楽しい。

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彼女は今日も勝負を仕掛ける スライムライオン @IPf

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