事案

「いや、いいもん見せてもらったよ.銃火器系のアイテム無しであっさり倒し切るとは恐れいった。そっちの小っちゃいのすごいな。もしかしてそっちのパーティ最強はそのちっちゃいのか?」

「は!? ベルリアが最強? 目が腐ってるんじゃないのか? 私が最強に決まってんだろ!」

「そうなのか.お嬢ちゃんは後方で控えてたからわからなかったよ。すまないな」

「わかればいいんだ。わかれば」

「ところでお嬢ちゃんはもしかして悪魔なのか?」

「あたり前のことを聞くんじゃない。決まってるだろ」


ルシェと話していた英士さんが会話を終え八雲さんの横に立ち、ヒソヒソ話を始めた。


「おい八雲、やっぱりあのお嬢ちゃん悪魔だそうだ」

「悪魔か! 確かに頭の角はそれっぽい気はするけど。俺、悪魔初めて見たわ」

「どう思う?」

「完全にありだろ。呪われるとかって噂もあったけどガセだったか。悪魔なのに癒しだぞ。完全なるギャップ萌えだ。むしろこれ以上の組み合わせはないんじゃないか?」

「ああ、俺も同じことを考えてた。悪魔のサーバントありだな.しかもあのお嬢ちゃんの属性はツンデレだ。間違いない」

「マジか! く〜たまんねえな。リアルツンデレか。いいな〜絶対ダンジョンが楽しくなる。俺は決めた! 絶対お金を貯めて悪魔のサーバントを手に入れてみせる」

「おお、いいな.俺はあのピンクの子も捨てがたいけどな」

「英士、八雲そこまでにして.それ以上続けるなら通報するわよ」

「なずな、俺たちなんにもしてないだろ」

「会話がもう犯罪よ。間違いを起こす前に逮捕してもらうわ」

「ひどいな。なずなにはこのギャップ萌えが理解できないのか」

「できるわけないでしょ。それはサーバントの子達がかわいいのは理解できるけど、それとこれは別よ」

「なずなはかたいんだよ」

「石神英士35歳職業探索者シルバーランク。事案により逮捕。明日のニュースが楽しみね」

「ぐっ……」

「それじゃあ、もうちょっと大きければいいんだろ。それなら合法だろ」

「合法? 八雲、気持ち悪いわよ。その考え方がもう犯罪ね。峰岸八雲32歳職業探索者シルバーランク.事案により逮捕。なお石神英士35歳とは同僚とのこと」

「ぐっ……」

「わかった? 幼女ハーレムなんてリアルじゃありえないのよ。それが可能なのは『黒い彗星』ぐらいなの。特別、例外よ。勘違いしておかしな真似したら即逮捕だからね」

「「はい、すいませんでした」」

「わかればいいのよ。わかれば。お金はそこそこあるんだから、もっと真剣に将来を考えた方がいいと思うわ」

「「はい」」


なずなさん、興奮で声が大きくなってしっかりこっちにも聞こえてますよ。

幼女ハーレムってなんですか。

俺は特別でも例外でもないんですよ。

変なことを言うのは控えてほしいです。



お知らせ

HJ文庫モブから8が2/1に発売です。よろしくお願いします。

皆さんに買ってもらえるとアニメの続報も早めにあるかもしれません。

(作者の願望です)

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