第18話:春の連休。

今日から春の連休。

亜沙子・隼人・佳奈・真琴・ヒナ子・エリカの面々は、揃ってエリカのふるさと、静岡県への旅行に出発する。


ここは、亜沙子の家。


「亜沙子ー、入るわよー?」

「はぁい」

「亜沙子、隼人君が来てるわよ」

「あ、うん」

「忘れ物はない?お薬ちゃんと持った?」

「持ったわよ、大丈夫」


亜沙子と母親は、下に降りて行った。


「よぉ、亜沙子、おはよう」

「おはよ、隼人」

「静岡やな」

「そやなー、楽しみや」

「僕もや」

「ほなお母さん、行って来るな」

「行ってらっしゃい、隼人君、亜沙子のこと、お願いね」

「わかってます、おばさま」

「じゃあ行って来ます」

「気を付けるのよ~」


そう言って2人は亜沙子の家を出て行った。

亜沙子と隼人は、最寄りの停留所から路面電車に乗り、天王寺まで向かう。

そして、JRの天王寺駅で、他のメンバーたちと合流し、そこから大阪環状線とJR

京都線を使い、新大阪駅まで向かう。


ーーーその環状線車内。


「エリカさん!」

「なぁに?木之川さん」

「静岡までは何時間くらい?」

「んー、新幹線で2時間ちょっと、かしら?」

「そうなんだ、楽しみー」


環状線電車に乗って30分ほどで大阪駅に着き、そこから京都線に乗り換え一駅、新大阪駅まで向かう。

そして新大阪駅新幹線ホーム。


「うわー、私、新幹線久しぶりやー」


と、旅の予感にはしゃぐ亜沙子。


「僕もやなー」


「わたしはたまに乗るかな、お父様と」


「お嬢様やな、立花さん」と、隼人。


「そんな、エリカちゃんに比べたら全然!」


「私も滅多に乗りませんわ、新幹線は」


「そうなんだ!意外~」と、亜沙子。


そうこうしている間に彼女たちの待つホームに東京行きの"のぞみ"が入って来た。


そして、電車が止まり、ホームの自動ドアと新幹線のドアが開いたので、一同は車内に入って行った。


新大阪始発の東京行きなので、席は選び放題だ。


6人は、3人掛けのシートを回転させ、ボックスにして3人ずつ向かい合って座った。


しばらくして車内アナウンスが鳴り、ドアが閉まり、新幹線はゆっくりと速度を上げ、新大阪駅を離れて行った。

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